すみません、商売の邪魔をするつもりはサラサラありませんが、まず日本語としておかしいですね。

「日本人にスライサーが多い理由。」
というのでしたら分かるのですが・・・。

まぁ、スライス自体が日本語じゃないのでいいと言えばいいのですが・・・(笑)

ちなみに同じような変な日本語として「今日はパターが入らない」と言うのがありますが、パターはパットをするためのゴルフクラブですから、あんな33インチも35インチもあるようなゴルフクラブがカップに入るわけも無く・・・。

さて、表題に戻ります(^^;;


スライスになる一番の原因はスイングでもありますが、ショートアイアンでスライスしないのに、ドライバーでスライスする原因のほとんどは高すぎるクラブMOIにあると言っていいでしょう。


岩崎くんMOI
岩崎プロのMOIマッチング前のクラブMOI推移

 
上のグラフのように、一般的にクラブが長くなるに従ってクラブMOIは上がっていく傾向にあります。
プロのクラブだからといって、決して振りにくい重いクラブというわけではありません。
上記の2830kg-cm2近辺が最近のドライバーの平均的なクラブMOIですから。

クラブMOIが適正値よりも高いと、振るのにより一層の力が必要となります。
人間の出せるチカラはそれほど変えられませんが、ドライバーを振るときはショートアイアンを振るときよりも大きなチカラが必要となるんです。
そして、そのチカラが出せないことがスライスする一番の原因であると我々は考えています。


クラブMOIは1mのところに1gのオモリが付いていた場合にクラブMOIは10kg-cm2高くなります。
仮に上記のグラフで7番アイアンがクラブMOIの適正値だとすると、7番アイアンとドライバーのMOI差は183.2kg-cm2。

これはすなわち、39.37インチのところに18.32gのオモリがついているのと同じこととなります。

まぁ、7番アイアンは39.37インチありませんから、一般的な7番アイアン、37インチのヘッドに20.72gのオモリがついていることを想像してみてください。

そりゃあ普通に振れるわけもありません(>_<)

クラブMOI的に見ると、183.2kg-cm2の違いというのはそれだけ重いヘッドのクラブを振っているのと同じですから、当たり前に振り遅れます。

振り遅れるとヘッドは開いて入りますから(下図のC)、右に出て更にスライスしていく球筋となります。


イラストB
物理的・力学的に当たり前のことです。


 こうしてクラブMOIという視点を持つことで、番手ごとに振り方を返ること無く球筋のコントロールが可能になります。

Cの地点でボールコンタクトを迎えていたモノを、クラブMOIマッチングによってBの地点でボールコンタクトを迎えるようにする。

これかクラブMOIマッチングなのです(^^)v


ゴルフはボールとクラブが衝突して起こる物理エネルギーを球筋という違う物理エネルギーに変換するスポーツです。
テニスやバドミントンもボールやシャトルとラケットの衝突エネルギーを球筋という違うエネルギーに変換するスポーツですよね(^^

スキーやスノボは落下エネルギーを摩擦抵抗を2つの点(板の接雪面の摩擦を減らしつつ、エッジの摩擦は最大化することで曲がっていく)で利用してスピードを稼ぐスポーツ。

柔道は物理的なチカラとチカラのぶつかり合いとそのチカラを逆に利用してしまうスポーツとも言えるのではないでしょうか?

どのスポーツも多くは物理的な要素を考えずに行うと無駄な努力になったり効率は悪くなりますが、最近ではようやくそうした物理的・力学的な点にも重きを置くようになってきたのだと思われます。




そろそろゴルフでも物理的・力学的な面を見ていったほうがいいのではないかとおMOIます。

実際にそうした考え方でクラブMOIマッチングをやっていて、皆さんからご満足頂いているわけですし、そうした考え方を基に設計・研磨・組み上げしたウェッジも好評なわけですしね(^-^)v