さてさて、ご紹介のコーナーその2です。

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こちらがシャフト抜き機。
通称:潜水艦(作った方はヘリコプターと呼んで欲しいらしい)。
S-45CだったかS-55Cだったか(何れにせよ硬めの炭素鋼)の削り出しです。

この潜水艦は普通には売っていないですし、気に入っているので予備も含めて2セット持っています。

コイツは本当に頼りになるやつで非常に強力なのですが、更にその使いやすさを極めるために幾つかの改造を施してあります。

改造その1:L字アングルを溶接し、作業机に固定。

改造その2:内部のスプリングを外し、鉄の筒に交換。

改造その3:クランプを2個増設してシャフト保持長を3倍に。

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なぜそんな事をしているかというと、こうすることでシャフトチップへの加熱を最小限にすることが出来るのと、手に伝わってくる感覚でシャフトが抜けた瞬間に加熱を止められるということから。

スチールシャフトの場合はほぼ加熱無しで、カーボンシャフトの場合でもシャフトチップがいい具合のお風呂程度の温度になるくらい(42度位かな)には抜けてしまうというものです。


接着剤に鉛粉などを混ぜているような接着強度が落ちる接着をしてある場合などはカーボンシャフトでも熱を加えずスルリと抜けます。←やっている工房さん、危険ですから鉛粉を接着剤に混ぜるのはやめましょう(^^;;


さてさて、次にご紹介するのはこの医療用ガーゼ!!

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不織布で出来たモノホンの医療用です。

このガーゼ、不織布ですから繊維が抜けにくい。

そりゃあそうです。傷口や手術の時にこのガーゼで拭くために出来てますから、身体の中にガーゼの繊維が入っちゃ困りますから。

クラフトの場合、様々なところでこのガーゼが活躍します。
1本組み上げるのに10枚位使うこともあるくらいです。

で、どのような場面で使うかというと、脱脂とソケットの仕上げです。

ファルコンの場合、脱脂はとても大切に考えていますので、クラフトのありとあらゆるところでそりゃもうしつこいくらいにやっています。

ホーゼル内の脱脂はこのガーゼを木製のマドラーみたいなものに巻きつけて行いますし、シャフトチップの脱脂も、グリップ挿しの時も。

脱脂をしないと接着強度が落ちますから、キチンと脱脂をしないと危険が危ない状態になりますからね。



脱脂に使うのはこのガーゼとパーツクリーナーです。

パーツクリーナーはいろいろな種類があるので、脱脂する素材に応じて使い分けます。

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左の黒いパーツクリーナーはゴムやセルロイドのソケットなどにかかっても良いパーツクリーナーで、主にヘッドの接着時にシャフトチップの脱脂をするために使います。

真ん中の緑色のはソケットやゴムに悪影響を及ぼす成分が含まれているので、ホーゼルの脱脂とスチールシャフトのグリップ挿しの時の脱脂がメインです。

右側の白いパーツクリーナーはカーボン粉などがよく落ちてくれるので、カーボンシャフトやスチールシャフトのバット処理後の脱脂など・・・。


それぞれ強さや使っている溶剤の種類などが違うので、脱脂してやるパーツごとに使い分けるんです。

 




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