ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

July 2017

皆さん、こんち~す(^-^)/

見た目が怖いのでせめてブログや記事だけは実際の性格通りに(笑)、優しくしてみようと思ったファルコンです(^^;;

さてさて、今回は方向性を決めるのはライ角だけじゃないよ。ということを優しく書いてみようと思いまっする(^^
これはGridgeに寄稿した原稿をブログ用に加筆修正したものですが、Gridgeに掲載されたらアクセス数やいいね!!の数で原稿料が変わってくるので、Gridgeのほうも是非是非お読みくださいませですm(_ _)m




ライ角は大切です。

ライ角が適正にフローしていないと、特定の番手だけ方向性が定まらなかったり、スライスだけとか、フックだけとかといったおかしな方向に定まってしまう場合があります。

アイアンやウェッジでの方向性に問題がある時はまずライ角を疑ってみましょう。

でも、もしライ角を調整しても上手く行かない場合は違うところに原因があるのかも・・・?



方向性が悪い時はまずライ角を疑いましょう!!

ロングアイアンが苦手な方、多いですよね・・・。

ロングアイアンが苦手な方の多くは球も上がらず、右に出てそのままスライスしていくというパターンかと思われます。

アイアンセットの場合、ほとんどの場合ロングアイアンからショートアイアンにかけて0.5度刻みでライ角がフローしていきます。

上記のようにロングアイアンで右に行き、ショートアイアンで引っかける場合はライ角が合っていない可能性を一番先に疑うべきですし、費用もそれほどかかりませんから、ぜひお近くのゴルフ工房へご相談されてみてください。

ゴルフ工房に行きにくいと言う方、ゴルフ工房に行ったら高いクラブを買わされるんじゃないかと心配な方もいらっしゃるとおMOIますが、余程酷い所でない限りそのようなことはありませんからご安心くださいね(^^



ライ角調整のためにゴルフ工房に行ってみよう(^^

ファルコンまつばらのBoseIronFactoryは北海道の超がつくド田舎にありますから、物理的に行きにくいですが、大手量販店さんでも町のゴルフ工房さんでもライ角調整が出来ない工房さんはほとんどありませんから大丈夫です。


店舗外観3
写真のゴルフ工房はJCMO認定店でもある、林ゴルフ工房さんです。
お店自体は小さいですが、林さんのガタイは大きいです(笑)
でもとても細かな作業も丁寧にやってくれますし、都内唯一のJCMO認定店ですから、腕の確かさは皆さんに保証します(^^)v




実際にライ角を調べてみたらキチンと合っていたと言う場合もあります。その場合は測定の工賃だけで済みます(無償で計測してくれるところも)。まずは一安心です。

逆に有名メーカーのアイアンや高額な地クラブでもライ角がズレている場合もありますから、ズレていた場合は迷わずライ角調整をしてもらいましょう。

ライ角調整は1本500円程度が平均ですので、7本調整しても3,500円程度で済みます。同時にロフトも調整してもらえるので、飛距離の階段がバラバラな場合は3,500円程度で飛距離も方向性も良くなる可能性が高いですし。



ライ角を合わせてもダメな場合は?


前に「ライ角でどの程度方向性に影響が出るのか検証してみた。」と言うタイトルでGridgeにも書きましたし、ライ角の件はこのブログにも書きましたが、実はライ角で出球の方向性が変わる量はそれほど大きくはありません。
なので、0.1度単位でライ角を調整してくださいとか、0.5度ではなく0.4度、0.6度と言った具合に微妙に変わっている場合はそれほど気にする必要はありません。
1度や2度ズレている場合ですとライ角だけで変わってくる方向性だけでなく、ソールの接地具合の変化によって相当球筋が変わってくる場合もありますから、その場合は迷わず調整してもらうべきですが・・・。

ただし、「ライ角でどの程度方向性に影響が出るのか検証してみた。」では出球の方向性だけで、サイドスピンに関しては考慮していません。

サイドスピンを考慮にいれるためには試打マシンを使って、スイング軌道が1mmもズレないことが必要ですが、人間の場合はトーナメントプロでも毎回必ず1~2度のスイング軌道のズレがあり0.5度の検証を行うのには無理がありますから・・・。

実際には出球の方向性だけでなくサイドスピンによって"曲がっていく"部分もありますから、右に出て更に右にスライスしていく場合や、左に出て更に左に曲がっていく場合も多いと思われます。




方向性に影響を与えるのは・・・

ライ角が合っていても出球の方向性が悪い場合、原因はライ角だけでは無いということになり、ボールインパクト時のフェースの向きが問題となります。


MOI説明


上記のイラストのAの位置でボールインパクトを迎えれば出球は左方向に打ち出され、イラストのCの位置でボールインパクトを迎えれば出球は右方向に打ち出されることになります。

更にはロングアイアンでは右に行き、得意クラブでは真っ直ぐ、ショートアイアンで左に行くと言う一定の法則がある場合が多いので、ロングアイアンとショートアイアンではどのような点が逆になっているかを考えていけばライ角以外の答えがあるはずです。

実際に何人もの人が打って出球の方向性を見ながら検証していった結果、クラブMOI®(以下®は省略)と言うゴルフクラブ全体の慣性モーメントが原因のひとつであることが分かってきました。



クラブMOIが違うということは・・・


クラブMOIはクラブ全体の慣性モーメントのことを言います。

スイングする時はほぼ円運動と言ってもいいので、クラブを円運動させる時にどの程度のチカラが必要かを数値で表したものがクラブMOIです。

ファルコン自身文系でしたので、皆さんにも分かりやすくご説明すると・・・。

少し極端な例ですが、折りたたみ傘をクラブだと思ってイメージしていただけると分かりやすいかな(^^;;

折りたたんだ状態でスイングしたら、とても軽く振れます。
これがクラブMOIが低いということで、実際のクラブではショートアイアンやウェッジがそれにあたります。

逆に傘の柄を目一杯伸ばしてスイングしたらそれなりに重く感じます。
こちらはクラブMOIが高いということで、実際のクラブではロングアイアンやドライバーなどがクラブMOIが高いクラブになります。




問題は軽くなる割合。

傘自体は同じ折りたたみ傘ですから総重量は変わりません。でも長くなるに連れて振りにくくなることが分かって頂けたとおMOIます。

実際のゴルフクラブではヘッドの重量はシャフトを長くした分に連動させて軽く作っていますが、実のところその割合が問題なんです。
長くなる分軽くなってクラブMOIが同じであれば問題はありませんが、実際にクラブMOIを計測してみると上記のグラフのように長くなるに連れてクラブMOIが高くなる傾向となります。

クラブMOIが高い=振るのにより一層のチカラが必要ということになり、クラブMOIが低い=振るために必要なチカラは少ないということ。

このことはロングアイアンは一生懸命振って、ショートアイアンは軽く振ると言う、多くのレッスンプロなどが言っていることと同じですが、実際には人間の出せるチカラというものはなかなか上手くコントロールしにくい。

特にアイアンで1番手違う場合に変わってくるクラブMOIは10kg-c㎡程度で、重さにして1g前後になってきます。
でも1g分強めに振ったり1g分弱めに振ったりすることを番手を変える度にコントロールしていくのは難しいと言えます。

結果、ロングアイアンは振り遅れることになり、ショートアイアンでは振りすぎてしまう事となります。



ライ角の他にクラブMOIも注目してみよう。

振るためのチカラが上手い具合に出せずにCの位置で当たるロングアイアン。

振りすぎてしまうことでAの位置で当たったしまうショートアイアンやウェッジ。
(ちなみにイラストはわかりやすくするためにかなり極端に書いています。実際にはほんの少しの角度の違いでしかありませんが、そのほんの少しが150ヤード先では相当な違いになってきます。)

これらの振りすぎ、振り遅れを無くし、ちょうどいいBの位置でボールに当てるにはどのようにすれば良いのか?

クラブMOIによってAやCの位置で当たるのですから、クラブMOIを調整していくことでBの位置で当たるようにすることも可能です。
そしてそれがクラブMOIマッチングと言う物理法則に則った最新のクラブチューニングとして注目されている訳です。


具体的には、Bの位置で当たるクラブ=得意クラブのクラブMOI=クラブ慣性モーメントを計測して、微妙に長さや微妙に重さを変えていくことでクラブ全体のクラブMOIを得意クラブに合わせて行きます。
そうして他の番手も得意番手と同じように振ればBの位置で当たるようにしていくチューニングです。

クラブMOIに注目することで、ライ角を合わせただけで治らなかった方向性が安定するかもしれませんよ(^^

よく「1インチ伸びるとヘッドスピードは1m/s伸びると言われています。」とか「ロングアイアンはロフトが立っていて長いので難しいと言われています。」といったことを聞きます。
「ライ角が合っていないと球筋は揃わないと言われています」というようなこともよく聞きます。


「言われています。」って誰が言ったのかはさておき、他力本願のようでファルコンはあまり好きではありませんし、常識のように言われていることが実は非常識だったりすることはよくあるので(特にゴルフ業界)、皆さん素直だなぁ・・・と思うわけです。


言われていますじゃなくてキチンと自分で検証してみることが大切なのではないかと思うのですね。


続きを読む

今、某プロのMOIマッチングを行っているのですが、プロだからといって特に変わったことは行っていません。

作業内容も、作業手順も、精度の面にしても、皆さんと同じように行います。

精度はプロでもアマチュアでもプラスマイナス1kg-c㎡の範囲で行いますので、どのようなプロでもクラブMOIの違いに気付くことはありませんし、アマチュアの皆さんももちろん気付くことは無いと言えます。


JCMO認定店でしたら、プラスマイナス3kg-c㎡以内に収めることを認定基準にしていますから、それ以上になったら認定取り消し・・・。←今のところ認定取り消しはまだありませんが、将来的には出てくるかもしれませんね(^^;;


MOIマッチングって、正確に計測するだけでも大変なのです(^^;;

白物家電のようにスイッチ入れればすぐに使えるようなものではないので、やる時はキチンと見定めることも必要なのではないでしょうか?続きを読む

MOIマッチングはひとりひとり違う適正MOIに合わせていくと言う作業ですから、試打用クラブや他の人にMOIマッチングされたクラブを打ってみてもその効果や良さは分かりません。

やった人に関して言えば現時点でもほぼ100%(100%感想を頂けるわけではないので)の方が「やってよかった!!」「もっと早くやれば良かった!!」と言うご感想を頂いていますが、やはりやったことの無い方は「大したことは無い」と言う先入観をお持ちになる方が多いのかもしれません。

また、フジクラのMCI BLACKやDG-AMT等の疑似MOIマッチングシャフトでやったつもりになっている方に関しても、出来れば本物のMOIマッチングを是非ご経験いただきたいと思います。
それらのシャフトはよく出来ているのですが、ちょっと考えればすぐに分かることと思います。



MCI BLACKやDG-AMTのシャフトだけでクラブMOIを簡易的に合わせていく疑似MOIマッチング。

シャフトとヘッド、グリップのクラブとしての総合的な面からのMOIマッチング。


どちらがより効果的かはやったことのない方でもお分かりになるかと思います。



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飛距離は置いといて、まずはサイドスピンが29と言う点に着目してください。
そしてその次に着目すべきことは、打ち出しの左右角が2度、ということ。

2度右に打ち出して309.6ヤード先で9.8ヤード右にブレています。

サイドスピンが29でほぼほぼ無視しても良い数値ですから、9.8ヤードズレたのは打ち出しの左右角が2度ズレたことによるものだと考えていいかと思われます。


ここからどのような情報を読み取るか・・・。実はそれがいちばん大切なところです。




仮に同じ条件で打ち出しの左右角が1度ズレたとしたら9.8÷2=4.9ヤードのズレ。

同じ条件で飛距離が100ヤードだったとしたら、3.165ヤードのズレということになります。

では、50度のロフトでライ角が0.5度違ったとすると、ターゲットに対して何度ズレるか・・・。





また叱られてしまうので、そこは止めておきましょう(笑)

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こちらはメッキ前の状態です。



HAYABUSAの最終研磨&磨きを行いました。

LimitedForgedが2セット、ノーマルバージョンが1セットの計6個です。


まだまだお待たせしている状態ですが、全ての工程でとてつもなく時間がかかるウェッジですから、上がってくる数も非常に少ないためご注文いただいた方には本当にご迷惑をおかけしております。

上がってきた数量に対して、オーダーいただきました順番でロフト・ライ、シャフトやグリップなどをお聞きして最終研磨&磨きを行いメッキに出します。

なにぶん上がってくる数量が極端に少ないため、申し訳ございませんがまだ順番が来ていないオーナーに対しましてはもう暫くのお時間を頂きます。
(研磨は出来ても、ミーリングは私では出来ないので・・・)


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ここまで磨き上げることは通常のウェッジでは行いませんが、HAYABUSAの場合は様々な理由から顔が映り込むほどに磨き上げます。


HAYABUSAが綺麗になった分、私の手が汚れますが、別に犯罪者じゃないので勘弁してください(笑)


通常は安全面からも軍手をして研磨しますけども、軍手をしていると削った感覚がわかりにくくなるので、素手でやります(←鈍感なだけ)。






さて、今日は結構汗もかいたし、温泉で汗を流して、また作業(今度はあまり汚れない作業を)することとしましょう!!

弟子屈に戻ってきております。

不在にしている間(今もですが)、こっちもあづがっだようで、試打スペース他の芝やら雑草やらの伸び方がマジパネェっす。
芝咲GO!さんに出動してもらっているのですが、出動してすぐにVベルトがブチ切れると言うアクシデントが発生し、今日ようやく修理が完了、ようやく芝咲GO!さんの活動再開です。

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ブチ切れた芝咲GO!さんのVベルト
(長さや強度的に専用品になるので高いっす・・・)


もちろんMOIマッチングやMOI組み上げの仕事も行いつつですから、あづい中体力の消耗はハゲしいですが、もうこれ以上抜ける毛は無いですし、HAYABUSAもこれ以上抜けない位抜けますから、気合を入れて乗り切らねば!!です。


メガシウマイ弁当を食べに(笑)、本日の夜から9日(日曜)まで上京します。
(本当はMOIセミナーの講師の仕事と諸々の諸事情があるので、メガシウマイ弁当はあくまでもついでです(^^;;)


その間の仕事は片付けて行くつもりでしたが、一部未着の部品などがあり、持ち越してしまうことをご容赦くださいませm(_ _)m


ちなみに7月13日以降の作業日程に関してはまだ空きがございますので、MOIマッチングのご依頼もお待ちしております。

MOIマッチング作業はお預かりしてから10日~2週間程度かかります。
結構時間はかかりますけれども、その分良い仕事をすることを心がけておりますので、何卒よろしくお願いいたします(^^

今月のゴルフトゥデイ「ゴルフ北の国から」は諸事情により休載です(^-^;

楽しみにされているみなさま、すみません。ごめんなさいm(_ _)m

でもいい記事がたくさんですから、是非是非読んでくださいね!


あと、ゴルフトゥデイのネットから豪華プレゼントが当たるアンケートがありますので、みなさま是非是非アンケートにお答えいただいて「休載寂しい」とお願いしますm(_ _)m



HAYABUSA LimitedForgedに関しては、再三お伝えしている通りなのですが、こだわりにこだわり抜いて作っています。

通常プラスマイナス3kg-c㎡以内に収めるクラブMOIの偏差(BoseIronFactoryの場合はプラスマイナス1kg-c㎡程度)も、クラブMOIスケールの分解能ギリギリまで追い込むこととしています。


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全盛期の中嶋常幸プロでさえ、ドライバーの先にある1円玉の1/4=0.25gの変化に気付くのが限界だったと言うお話がありますが、当時の43.5インチのそれをクラブMOIの差にするとおおよそ3kg-c㎡です。

JCMOの基準としてのプラスマイナス3kg-c㎡は、その中嶋常幸プロを基準とするところですが、クラブMOIスケールの分解能は0.4kg-c㎡ですから分解能ギリギリまで追い込むとすると、45インチ換算では0.03gの差ということになります。

もはや絶対に気付くことの無い差であると共に、分解能以下の計測は無理ですし、実際に0.4kg-c㎡位でしたらほんの少し空気が動いただけで変わってきます。



ここまで来ると完全にファルコン自信の自己満足とも言えますが、それでも息を殺して0.4kg-c㎡の分解能ギリギリにまでこだわるのは、HAYABUSA LimitedForgedが全てにおいてこだわって作っているからに他なりません。

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