ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

December 2017

まだまだやらなければいけないことがたくさんありますが、今日は12月31日。

このブログをご覧になっていただいたお客様、地域の皆様、影になり日向になりご協力を頂きました皆様、そして何よりもBoseIronFactoryにMOIマッチングのご依頼を頂いた多くの皆様、本当に有難うございました!!

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弊社営業部長からも暑く御礼申し上げますm(_ _)m




50歳の誕生日までに新工房を稼働させるというひとつの目標はクリアしましたが、まだまだ課題は山積しています(^^;;

今年のMOIマッチング(新規組み上げも含む)は2024本になりそうです。

2024本ということは1日平均で5.54本。


昨年が1800本ちょっとでしたから、1日あたり0.5本増えたこととなります。

単純に工賃が5500円とするとそれなりに儲かっている事になりますが、この中には工賃無償の再調整もありますし、プロのために支給したものも有りますので、正直それほどのことはありません(笑)
それに、新工房の建設費で利益はほとんど無いんです(^^;;

あと14本、今日中にある程度のところまでは目安を付けておきたいので、もう少しGMに働きます(^^;;←この分は今年の本数にカウントしてませんけどね(^^;;

きれいなスイングとか、スイングプレーンとか、スイング自体にも様々な理論だったり、方法だったり、やり方がありますね(^^

いくらゴルフは物理だからインパクトの瞬間が大事だと言っても、そうしたことを否定するものでは全く無いのでご留意ください。


こうしたスイングにかかる様々な理論や方法ややり方に関して、クラブMOI的な視点で見ると、どの方法に関しても「一番効率的にヘッドのパワーをボールに伝えるか?」という点に集約されるとおMOIます。


私はクラフトマンですので、スイングがどうかと言ったことはプロではありませんから、何も言いません。

どのようなスイングであれ、最適なクラブを作るだけです。


仮にHAYABUSAのようなとてつもないクラブであっても、合わないMOIで作られたのではその性能の半分も引き出せないので。


スイング論やレッスンなどでは、いかにしてボールに効率的にエネルギーを伝えるかを教えるものだと考えています。

そしてその頂点にあるものは、エネルギー保存の法則という物理法則なんですけどね(^^;;

というタイトルだけで萎縮しちゃう人もいらっしゃると思いますが、大丈夫です。

こう見えても(どう見える?)ファルコン、思いっきり文系です(^^;;


そんな文系のファルコンは物事を単純にして考える癖があります。

スイングがどうだとか、プレーンがどうだとか、ボディターンなのかフェースマスクなのかは置いといたとして、結局のところゴルフってボールとクラブのヘッドの衝突でしかありません。

言い換えると、明治の大砲のスイングでも、手打ちでも、こねくり回して打ったとしても、ボールとクラブが衝突する瞬間にキチンと当たっていれば良いんです。

ボールとヘッドの衝突で、その衝突エネルギーがクラブからボールに伝わり、ボールがその場に居ようとする力(慣性)よりも大きなチカラになるからボールが飛んで行く訳です。

バックスピンは衝突時に生じる縦方向の摩擦で、サイドスピンは横方向の摩擦です。

打ち出し角はボールにどの角度からチカラがかかっているかということで、ボール初速は衝突エネルギーが速度に変換されたもの。


どの部分を見ても感覚や感情とは無縁で、きれいなスイングである必要もありません。

そしてどの部分をみても超がつくほどの古典力学の世界で、ニュートンやニュートンの少し後には解明されていたことばかりです。


話が少しそれましたが、要はボールとフェースがコンタクト(衝突)する瞬間さえコントロールすることが出来ればゴルフにとっては充分だと言うことだけ覚えてください。

では、今度は逆に考えてみましょう。

一番の得意クラブはボールとフェースの衝突の瞬間が良いからこそいい球が打てる訳です。

いい球が打てるからこそ得意クラブであって、それ以外のクラブも得意クラブと同じような衝突の仕方さえすれば、ボールは気持ち良い球筋を描いて飛んでいってくれます。

と、言うことは、他の番手も得意クラブと同じような物理特性にしていくことでボールコンタクトの瞬間もコントロールすることが出来る訳で、それがすなわちクラブMOIマッチングであるという訳です。

ハァハァ、ちょっと興奮して写真も何も無いまま書きなぐってしまいました(笑)


もう少し詳しいことは、落ち着いてからまた書きますね(^^

ほぼ毎日、15~18時間位MOIマッチングの作業をしているのに全然終わらないファルコンです(泣)

年末年始も特にお休みすることなく作業等々行いますが、少しだけ先のことが見えてきましたので作業状況のお知らせです。

現時点(12月26日)で、1月中旬のお預かりで1月下旬のお戻しのMOIマッチング作業日程が空いております。

MOIマッチング料金は1本5500円にグリップ代、送料=関東~関西まで1800円、九州以南は2000円~という形で行っております(全て税抜き)。


変な練習器具買ったり、高額なシャフトにリシャフトするよりもMOIマッチングは効果的な場合も多いので、寒い時期にはあまりラウンドしないと言った方は、この機会に是非MOIマッチングをご体感くださいませm(_ _)m


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そうそう、先日入庫したセットを計測後バラしてみたら、とてもおもしろい組み方をされていました。
オーナーはいつもお願いしている地元の工房さんに「MOIマッチングをしたいんだけど・・・」とご相談されたようです。

その工房さんはMOI計測器も持っていないし、クラブMOIマッチングの知識もやったことも無いけれど、「出来ない」とは言いたくなかったのか引き受けたそうです。

でも実際には出来ないのでどういった組み方をしたかというと・・・。


長くなるに従ってカウンターバランスとしてグリップテープの下に鉛シートが貼られているんです。
MCI Blackが0.5づつズレていくことからスイングバランスを0.5づつズラしてフローさせればクラブMOIも合ってくると考えたのでしょうね(^^;;

それでは当然MOI値が合うわけもなく、オーナーも「そんなはずは無いんだけど・・・」ということでBoseIronFactoryに入庫した次第です。

出来ないことを「出来ます」と言ってしまったがために、その工房さんは大切なお客様を失う事となったわけですが、工房さんには申し訳ないのですがその部分は自業自得ですね。

むしろ一番の被害者はオーナーご本人です。
MOIマッチングの工賃も取られた上に全くMOIマッチングされていないクラブを買ってしまったのですから。
ちょっと酷すぎるのでBoseIronFactoryのMOIマッチング工賃は少しだけおまけしておきましたが・・・。

こうしたことはMOIマッチングを推奨して広めていこうとしているこちらとしても非常に困ります。

このオーナーはおかしいと気づいたから良いのですが、おかしいと思ってもそれがMOIマッチングだと思ってしまったとしたら・・・。

実際にそうしたことはかなりの数あるはずで、BoseIronFactoryなどに持ち込まれるなんちゃってMOIマッチングはごくごく少数、氷山の一部でしかないと思われますから。


作業日程のお話をしているところでこんなことを書くのも何ですが、MOIマッチングをされたいとお思いの方は、BoseIronFactoryでなくても良いのでJCMO認定店へご依頼ください。

もちろん他の工房さんでもMOIマッチング出来るところはあると思いますが、BoseIronFactoryをはじめとするJCMO認定店はMOIマッチングのエキスパートであることは間違いありませんから。

ちなみにBoseIronFactoryでは2017年の1年間に2025本のMOIマッチングを行っています。1日5.5本のMOIマッチングですから、その量も半端ないことが分かっていただけるかと思います。



あ、でもドライバー1本だけとかは適正なクラブMOIもわからず効果が感じにくいので、やってみようという方はアイアンセットからのMOIマッチングをおすすめいたします。


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RODDIO HYBRID UTの新ソールと新ドライバー。

2018年いよいよ発売になります。

UTの新ソールも新ドライバーも実際に打ってみて感じたことは、個人的に絶対に買い!!ということです。





さて、北海道の芝、特に根室GCやBoseIronFactoryの芝はスコットランドリンクスと基本同じです。
気候自体が真冬以外はスコットランドリンクスと同じなので、当然同じ芝が同じように育つ訳です。

スコットランドとただ一点違うのは真冬の気候。
こちらのほうがスコットランドより冬が厳しい環境ですから、芝の根もきっちり張って行きますし、しっかりと張られた根は芝自体を強く育てていきます。
更には真冬の雪の下や氷の下で過ごすことで芝はより一層強くなります。

そうした芝ですから、伸びてブッシュになっても、短く刈られているフェアウェイであったとしても、スコットランドを上回る手強さになります。
(そのためにBoseIronFactoryはここ弟子屈に移転してきたのですし、その世界一とも言える手強さの芝の上でテストを繰り返されて造られたのがHAYABUSAなのです。)



さて、またまた話は変わりますが、練習場でいくらいいショットを連発していても、実際のラウンドではいいショットが出ないのは何故か?とお聞きすると、おそらく殆どの方は練習場の人工芝の同じライから打つのとコースで様々なライから打つのでは違うということをお答えになるとおMOIます。

これはまさにその通りで、練習場などの同じライ、良いライと言うのはラウンド中はほとんど出てきません。
ティーショットであっても、ティーグラウンドは微妙に傾斜がありますし、ティーマークもまっすぐに刺さっているとも限りません(弟子屈カントリーで私は打って欲しい方向に向かって刺していました)。
それでもドライバーのようにティーアップするクラブの場合はまだ良いのですが・・・。

これはクラブの開発に当たっても同じことが言えて、試打スペース等で何万球打ったとしても、あくまでそれは人工芝の上でのこと。
実際の芝の上、様々なライから実際に打ってテストしないとドライバー以外のクラブの性能は把握できないと言ってもいいでしょう。

実際にいろいろなライからテストするにしても、毎回優しいライからテストしたのでは人工芝の上から打つのとさほど変わりませんが、根室GCのような日本一(もしかしたら世界一?)タフな芝の上からテストされたとしたら?

もうおわかりですね?

それが2枚めのHYBRID UTの新型ソールであり、新ドライバーなのです(^^)v




ミズノだろうがタイトリストだろうがテーラーメイドだろうが、ホンマでもゼクシオでも他のクラブでも、ほとんどのメーカー製のゴルフクラブには異物と言われるような重量調整のための重りが入っています。

これらはバランス合わせのために入れられるのですが、工房が作った地クラブ(コンポーネントパーツのクラブ)でもこうした重りが入っていることは結構あります。

こうした重りはそれを良しとしない傾向が強く、ギア好きな人たちの間では”異物”といって嫌われます。
中には異物が嫌いなために、接着剤に鉛の粉を混ぜて接着し、接着強度を大幅に落としているようなところも・・・。


”異物”の除去を専門に行っている工房も多く、そうした工房ではバランス合わせのためにバックフェースに鉛を張って調整していますが、そもそもバランスがD1やD2でなければいけない理由が私には考えつきません。

重りを良しとしない理由は大きく分けて2つ。

ひとつは重心(距離)が変わるということ。

もうひとつはシャフトの動きを損ねるということ。

この2つの点に関して言えばどちらも正しくもあり、間違ってもいるということで今回はお茶を濁しておきますが、単にバランスを合わせるためだけに重りを入れるというのはまだまだ発展途上だなぁと言うのが正直なところです。

全体において言えることですが、細かな部分にばかりとらわれ過ぎて大きな点を見逃しているような気がします。


移転して1週間。

まだまだ細かい部分の使い勝手に慣れていません(^^;;
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営業部長のやまとと営業副部長のたけるはもう完全に慣れきってしまい、2m近いところに造り付けた棚をキャットウォークとして使っております(^^;;


快適すぎるのと、自宅が寒いということ、そしてオープン記念の食事会を工房で行ったので、簡単な調理設備まで工房に持ってきてしまいましたから、自宅に戻るのは寝るときだけになっています。
といいますか、工房内にコット(簡易ベッド)と寝袋まであるため、2~3日に1回自宅に戻る以外はほとんどの時間を工房内で過ごしているという状態です。

仕事はそれなりに捗るのですが、やはり自宅のベッドで寝ないと睡眠が浅いので、体調が・・・。



短くともしっかりとした睡眠が取れるよう、きちんと自宅に戻るようにしないといけません・・・(笑)

弟子屈に限らずなのですが、北海道ではエゾシカ猟が盛んに行われています。

ニホンオオカミのように天敵が絶滅してしまったということもありますが、草食のエゾシカが好む牧草などがたくさんある地域ではエゾシカが増えすぎて牧草以外にも様々な食害や、エゾシカと自動車やバイクとの交通事故が多発しているのです。

エゾシカ自体、ジビエとしては非常に重宝されていますし、東京のフレンチなどではエゾシカ肉が高級食材として重宝されていますが、食用として用いられるエゾシカ肉は取られるエゾシカのごく一部です。

交通事故で死んだエゾシカはもとより、散弾で打ったエゾシカは基本食用には使えません。
散弾がどこに入っているか分からないので精肉しても使い物にならないとされていますから。

ライフルで首筋をきれいに撃ち抜かれたエゾシカだけが食用として使われますが、ライフルの免許自体が散弾免許を取得してから10年は経たないと取れないということもあり、ジビエとして使えるエゾシカはごく一部になってしまいます。


また、命を頂くという意味においては、肉だけでなく、皮や角、骨なども使えるものはしっかりと使っていくことが重要です。
しかしながらエゾシカの皮はそのほとんどが廃棄されてしまいます。

しかしながら、鹿革のポテンシャルはそんなものではありません。

きちんと処理してタンニン鞣し(なめし)してやれば、下の写真のような素晴らしいクオリティのアイアンカバーにもなりますし、ポーチやバッグ、靴にもなるんです。

鹿の角だって、工房のドアノブやキーホルダーなどにも使えますし。



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これらはまだサンプルで実際に使ってテストしていきますので、製品化していくまでには暫くかかります。
しかし実際にサンプルを見た段階では、そのクオリティの高さに正直驚いています。

エゾシカ猟のシーズンはまた春先まで暫しお休みですので、来年の夏以降にこれらを製品化して販売していきたいと考えています。



将来的にはこうしたエゾシカの肉以外の有効利用を促進し、弟子屈の雇用促進にも繋がれば素晴らしいですし、ハンターさんに対しても還元していこうと考えています。

新工房での通常営業がスタートしておりますが、新工房でひとつだけ懸案だったのが作業の導線。

今までの旧工房では狭いので導線が上手く繋がる配置にしていましたが、新工房は横に広く作業机とデータを入力するパソコンが置いてある机まで結構な距離があります。

最初の数日はグリップ挿してMOIを測る机まで持っていき、更にその先にあるパソコンを置いているデスクまで行って入力していましたが、工房の真ん中(作業机の中央)に44インチのディスプレイを設置したこともあり、ディスプレイにHDMIでパソコンのディスプレイを投影し、ワイヤレスキーボードとワイヤレスマウスを使って入力が出来るようにしました。


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いやぁ、これは快適です(^-^)v


ディスプレイがでかいので、どこにキーボードとマウスを持っていっても確認できますし、キーボードもマウスも軽くて持ち運びが簡単なので、計測してすぐに入力出来ますから。

お陰で作業のスピードもクオリティを落とさずにアップしたので、2重に快適です(^-^

キーボード自体もフルサイズですから、(安物ではありますが)打ちやすいし(^^


移転や年末の宅配便の遅配で、皆様には大変お待たせしておりますが、こうして少しづつですが効率的に作業しまくりまくっておりますので、何卒よしなに・・・m(_ _)m

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工房には慣れたとは言え、ハンモックチェアの使い方にはまだ慣れていない営業部長&副部長。


地域の皆さんへの新工房のお披露目も完了し、ようやく一段落ついた感じです。

営業部長のやまと、営業副部長のたけるも新工房に慣れて、毎朝3人(?)で出勤しております。




さて、移転で溜まっているMOIマッチングをGMズドンとやりまっする~~~~~(^^)v

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