ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

January 2018

BoseIronFactoryのようなMOIマッチング専門店が他の工房と違う点は、他店やメーカーで組まれたクラブの調整が圧倒的に多い(弊社の場合は売上の95%程度が他店・他社で組み上げられたクラブ)ということです。

それらはほとんどの場合バラして組み直しますから、いい仕事している場合は取り入れ、NGな仕事をしている場合は何も言わずに組み直します。


中には空き缶をシャフトとヘッドのシム(大きさや挿入角度の調整)として入れたり、
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ガムテープ(布テープ)でグリップの太さを調整したり、


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ネジをカーボンシャフトのチップにねじ込んでバランス調整したりするところもあります。





やり方は人によって様々ですから、ディスるつもりはこれっぽっちもありませんが、大切なEPONの限定モデルから空き缶が出てきたらお客様はどう思うか。。。

そんなところに我々が行うべき作業の方向性が見えてくることもあるとおMOIます。



さて、今回も文字数が多くて読むのが面倒ですが、おつきあいのほどお願いします(笑)

でも、そんなの付き合ってらんねーよっ!!って方のために、超簡潔に結論から。
ツイッターに書いたものをそのまま転載するくらいですから、144文字に収まってます(笑)

「ウェッジの抜けと言うものを考えた時、それはすなわち接地面との抵抗と考えることが出来ます。
そのことに気づけばHAYABUSA以外のソール形状はありえません。
接地面が増えれば抵抗が増しますから、最も抵抗の少ない形を考えた時、どの面から見ても丸いソール以外はあり得ないのです。」





では、このことを小難しく考えていきますね。

キッチリとした理論は、仮説をたて公正なほうほうで検証することではじめて論理的整合性を持ちます。整合性の無いものは理論とは呼べませんので、ご注意くださいね。



ウェッジに最も必要なものは何かと考えると、どんなライからも抜けが良いということが一番です。

どのような距離であれ、どのようなライであれ、抜けが悪いとイメージした距離も方向性も出ませんから。
チャックリやざっくりはもとより、ソールが引っかかるとスイングした通りの軌道からはそれますからスイングスピードが殺され、フェースも右を向いたり左を向いたりするわけです。

ウェッジの抜けというものを考えた時、抜けが良い・抜けが悪いということはどのような現象を言うのかを考えてみます。

抜けが悪いということは、ソールと芝や地面などとの抵抗が大きいということですね。
抵抗が大きいということは摩擦係数が高いということですから、摩擦を低くすることが出来れば抜けが良いという事になります。

摩擦を低くするには、テフロンなどの表面処理を施す方法がありますが、フライパンのようにプラスチックや木のヘラや箸で表面をこするという訳ではなく、ウェッジの場合はバンカーの砂や芝、硬い地面や地面の中の小石などと直接こすれることから、滑りを良くする表面処理は難しいと言えますので却下です。

次に考えるのは、摩擦を低くする以外の方法です。
そしてこの方法を取ったのがHAYABUSAというわけです。

摩擦係数を低くすることが難しいのであれば、いままで100だった接地面積を1にすることが出来れば全体としての抵抗は1/100になる。


幸いなことにBoseIronFactoryにはMOIマッチングのために数多くのウェッジが入庫します。

国内・海外、メジャー・マイナーを問わず多くのウェッジを見てきて、抜けの良さをウリにしているウェッジは数多くあります。
そんな多くのウェッジを見てきて改めて感じるのは、ほとんどのウェッジの接地面積は広いんですね。

ソール幅もどんどん広くなってきていますし、フェースも大きい=優しいというイメージから、接地面積自体がどんどん広くなっています。


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少し前までのウェッジはこの程度のソール幅でしたが・・・



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イマドキの簡単と言われるウェッジはここまでソール幅があります。





次にフェース幅ですが、イマドキのウェッジのバックフェースを写したいところですが、バックフェースを写すとメーカーが分かってしまいディスっていると思われたくないので少し古いメーカー名が書いてないウェッジだけにとどめておきます。
ディスるつもりはこれっぽっちもありませんので、誤解されたくありませんから(^^;;


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一般的なウェッジです。

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こうして線を引くと分かりやすいですね。


リーディングエッジがほぼほぼ一直線になっていることがわかると思います。

接地面積を考える時に、ソールがフラットであるとすると、リーディングエッジ×ソール幅が接地面積になります。

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黒く塗りつぶした部分が接地する部分=接地面積です。


では、HAYABUSAはどの程度の接地面積があるかというと・・・・。





まずはソール幅です。

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ソール幅は厚くは無く、かつリーディングエッジからトレーリングエッジまで
なだらかにラウンドしています。


そしてフェース幅です。


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どんだけ~!!ってくらい真ん丸です。
(すみません、新品のが無いので自分用兼試打用の写真ですから傷ついてます)

先程の一般的なウェッジと同じように線を引いてみると、

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線が曲がっててすみませんm(_ _)m

当然線に接する部分は1点のみ。設置する部分は線と点ですね。



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ここで注目していただきたいのは、こすり傷のせんが平行に付いている部分が少ないということです。

こすり傷が平行についていないということは接地する部分がショットによって違うということで、これらの傷は線でついていますから、面で接地していないということ。

よく見ると線でもなく点の傷もかなりあります。

面と線、線と点。

接地する面積がHAYABUSAでは圧倒的に少ないという証明ですね。

(同じところに傷がついていないのは私がボトムアマチュアである証明でもあります。まぁ、試打用でスイングの違ういろいろな方に打っていただいているというのもありますが・・・)


このようにHAYABUSAはソールの接地面積を極限まで少なくするという手法であの抜群の抜けを実現しています。

ソールの上下前後左右の部分を丸くすることで面では無く線や点にすることに成功したんです。



もちのろんではありますが、開発過程としてはこうです。

1.ソール全体を丸くすれば接地面積が減り抜けが良くなる→仮説

2.実際に何個も自分で研磨してみて、あらゆるライ(雨や砂質、芝の長さや芝の種類の違いも全部含めてのあらゆるライです)からあらゆる打ち方(強さなども)から何千球も試打→検証

3.また削っては試打、削っては試打の繰り返し→仮説の立て直しと検証


と言うかたちで作ったHAYABUSAですから、このウェッジには絶対の自信があるわけです。


大げさに聞こえるかもしれませんが、10年先20年先にはボーケイを超えるウェッジを発明したファルコンというハゲがいるんだよ。ということにならないかぁ・・・なんてちょこっと妄想したりするくらいです(^^;;←すみません、妄想特急になるとノンストップです。


で、ちょっとしたお知らせ。


HAYABUSAですが、今お受けしているバックオーダーが完了した後にもう1バージョンの発売を検討しています。
今の2バージョンはスコアラインもフェースは全てコンピュータミルド(CNC)によるミーリングですが、次に発売するバージョンはフェースのミーリングはせず、スコアラインもプレスになります。

ロフトは50度、52度がAW、56度、58度がSWの4種類で、HAYABUSAの抜けを気軽に味わって頂くためにも各ロフトの単品(1本)販売を行う予定です。

価格はまだ決まっていませんが、HAYABUSAノーマルVer.の74,000円よりは安くなると思います。

発売時期はこの夏くらいに考えていますので(それまでにバックオーダー解消しないと・・・)。  




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春先くらいに発売予定のRODDIO 385Compactドライバーが話題になっています。

あのRODDIOが満を持して発売するのだから話題になるのも当然なのですが・・・(^^;;


以下、385ccとなることでどのようなメリットとデメリットがあるのかを2016年に書いた記事を加筆修正(赤字部分)したものを載せますので、気になっている方は参考にしてくださいね。




RODDIOが開発中のコンパクトヘッドのドライバー。
体積的には333ccと385ccの2種類あり、385ccのほうは更にシャローなミッドバック(385S)とディープバック(385)があります。

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まずはこれらのコンパクトなドライバーを何故発売しようと思ったのか?ということをご説明していきましょうね。

皆さんご存知で多くの方が使っているRODDIOのFW。
抜群の飛びで今なお売れに売れてますが、RODDIOのFWのほうがドライバーより飛ぶという人も結構いるんです。

スプーンのロフトが15.5度ですから、公差と可変ホーゼルをフル活用しても13度くらいが精一杯なのにドライバーより飛ぶという方がかなりの数いらっしゃいます。

その為多くのコンシェルジュショップから「RODDIO FWのロフトの立ったクラブを作ってくれないか」とか「RODDIO FWの流れでドライバーを!!」という声が多く寄せられたとのこと。
(BoseIronFactoryのファルコンまつばらもRODDIOさんとお話をする度に言いました)

そうした声のもと、RODDIOが着目したのはFWのスリットやソールプレートだけではなく、ヘッドの大きさです。

460ccなどの大型ヘッドは果たして本当に優しいのか?
本当に優しいとして、スプーンのほうが飛ぶという人は何故スプーンのほうが飛ぶのか?

おそらくそんなことを考えながら開発・検証していったのだと思いますが、大きさの違いから来る部分(以下に書いていきます)に行き着くこととなります。



スプーンのほうが真っ直ぐ遠くへ飛ぶ。という方は少なからずいらっしゃいます。

それはすなわち大きいヘッドよりも小さいヘッドが合うということですが、では逆に体積が大きいとどうなるかを考えていきましょう。



「大きいヘッドは優しい」という”常識”があり430cc程度でもコンパクトをうたうドライバーのなかで、385ccと333ccとはかなり思い切った開発と言えるでしょう。



「大きいヘッドは優しい」と言うのはある面で正しいのですが、ある面では間違っています。

そのためにまずは大きヘッドのドライバーを分析してみましょう。



大きいヘッドのドライバーは慣性モーメント(=MOI)も大きい。
ここで言う慣性モーメント(=MOI)はクラブMOIのことではなく、ヘッド左右MOI及びネック軸回りMOIのことです。

ヘッド左右MOIは5900g-cm2に代表されるもので、オフセンターヒットの寛容性に優れるという特徴があります。

「大きいヘッドは優しい」と言うのは主にこのヘッド左右MOIを指します。


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このようにヒール側であたった場合や、

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こうしてトゥ側で当たった場合でご説明しましょう。
 
ヒール側に当たった場合、ヘッドはヘッドの重心点を軸に反時計回りに回転します。

ヘッド左右MOIネックまわりMOI

一方でトゥ側に当たった場合、ヘッドはヘッドの重心点を軸に時計回りに回転する。

パターで考えると目に見えることも多いので、分かりやすいですね。

このヘッド左右MOIに関してはだいぶ前に流行ったナイキのサスクワッチ5900ドライバーやテーラーメイドのスパイダーパターのように四角くしてフェースから遠い位置に重量物を持っていくことでより一層高くすることが可能ですが、一番簡単で効果のある方法はヘッドを大きくしてやることです。

460ccのドライバーはこのヘッド左右MOIが高いので、四角くなくてもオフセンターヒットには寛容です。
PINGの最新G400MAXなどは四角ではありませんがPING史上最も高いMOI(←ヘッド左右&ヘッド上下MOI)ということですから、考え方としては四角いドライバーにまた戻ったとも言えます。

そのため、打点が左右(上下)に散るゴルファーには大きなヘッドは利点が多いと言えます。


もうひとつヘッドの大型化によってもたらされるのがネック軸回りの慣性モーメント(=MOI)が高くなること。
ヘッドが大型化すれば、相対的にヘッドの重心距離もシャフト軸上から遠くなります。

シャフト軸上からヘッドの重心が遠くなれば、その分ネックを軸として回転するのに必要なチカラ(ネック軸回りMOI)も高くなります。
ネック軸回りMOIが高くなるとフェースローテーションは行いにくくなりますから、大型ヘッドのドライバーの場合、フェースローテーションをビジネスゾーンで積極的に使用しないスイングの方には良いと言えます。



以上のことから、フェースローテーションをボールインパクトのビジネスゾーンで積極的に行わず、左右(上下)に打点が散るゴルファーにとっては大型ヘッドは非常に有用であり、効果大といえるのです。



一方でこのネック軸回りMOIが高いこと=大型ヘッドで恩恵を受けられないゴルファーは・・・。

フェースローテーションを利用するゴルファーということになります。

フェースローテーションを利用することに慣れたゴルファーはパーシモン時代にゴルフを始めたような方であったり、小さいヘッドのメタルウッドを長く使ってきたようなゴルファーであったり、アイアン(=重心距離が短い)が得意のゴルファーであったりと、実は結構多くの方が該当します。



フェースローテーションを利用したいけれど、高すぎるネック軸回りMOIによってフェースローテーションがやりにくいので、フェースが戻り切る前にボールコンタクトを迎えたり、無理にフェースローテーションを行うがためにフェースが戻りすぎてボールコンタクトを迎える。


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フェースが戻り切る前にボールコンタクトを迎える例。

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フェースを戻しすぎてボールコンタクトを迎える例。

 クラブMOIが高すぎてクラブが戻りきらずに右に出るということもありますが、逆にここ一番で引っ掛けたりチーピンが出る方はクラブMOIだけでなく、こうしたヘッドの大型化によるフェースローテーションが原因のこともあります。

ネック軸回りMOIが低い=小さいヘッドですと、MOIが低くスムーズにフェースローテーションが出来ますから、フェースローテーションを上手く利用するゴルファーであればボールコンタクトの時にフェースを上手く戻すことが出来、結果スクエアなフェースで当てることが出来ます(下図)。

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体積の小さいFWなら上手く打てるのに、デカヘッドのドライバーが上手く打てないという方はこのネック軸回りMOIが高すぎるということが言えるでしょう。

ナイキのサスクワッチ5900ドライバーが発売された時、試打したプロは皆さん一様に「曲げようとしても曲がらない!!」と言いましたが、実際に買って打ってみたアマチュアゴルファーの殆どはプッシュスライスになっていたことを思い出してください。
ヘッド左右慣性モーメントがいくら高くても、高いネック軸回りMOIのお陰でヘッドがスクエアに入らないのであれば当然プッシュスライスの球筋になります。
一般的なドライバーの場合クラブMOIも高すぎてプッシュスライスになる傾向が高いですが、高いクラブMOIにプラスしてネック軸回りMOIが高いのではヘッドを返しきれずにフェースは開いて当たりますからプッシュスライスになるんです。

逆に、いつもはプッシュスライスやまっすぐ出ても右に行くこすりスライスだけど、コンペのドラコンホールなどでドラコンを取ろうとして頑張って振った結果チーピンや引掛けになる場合は頑張りすぎてフェースローテーションをしすぎることによって起こります。
ネック軸回りMOIが高いのでいつもは右に行くので、ここ一番頑張ってしまった時に手首を返しすぎて左に行くということです。





私、ファルコンまつばらは幼少の頃から親父のパーシモンを振り回していましたし、アイアンが得意でウッドが苦手というまさに絵に描いたようなネック軸回りMOI小さいほうが合う派です・・・・(^^;;

RODDIO385Compactドライバーの重心距離はおおよそ32~34mmと思われます(正確な重心距離はまだ分かりませんが・・・)。
460ccなどの大型ドライバーの平均的な重心距離が39.3mmですから、RODDIO 385Compactのネック軸回りMOIが小さいことは容易に予測できます。

更にヘッドがコンパクトになるということは、大きいドライバーと比較すると重心深度も浅めになります。
小さくてもシャロー形状(後ろが長い)になるとほんの少し重心深度は深くなりますが、385S(ミッドバック)の場合はシャロー形状でもソールプレートがステンレスで重量があるので普通のシャローとは少し違います。

重心深度が浅めということは、重量がよりシャフト軸に近いところにあるということからネック軸回りMOIは低めになります。


重心距離と重心深度、この2つが短めであることが、ネック軸回りMOIが低くなり、フェー-スターンはやりやすくなる訳です。

では、重心深度が短くなった場合に、起きると言われている球の上がりにくさは・・・と言うと、このあたりはさすがはRODDIOといえる解決策を施してあります。
ソールプレートをステンレススチールにして、他の部分をチタンにすることで、385Compactは他のどのメーカーのドライバーよりも低重心になっていますので、重心深度が短くなった分を相殺して余りある形になっていると考えられますから(^^)v




ちなみにですが、ヘッドが小さくなり上手く当てられないのでは?という疑問をお持ちの方も多いと思いますが、それは杞憂ですのでご安心ください。
シャローフェースのFWやアイアンでは何の問題もなく打てますよね?
RODDIO 385コンパクトドライバーは上の写真のようにFWやアイアンよりもフェースは全然大きいですから、仮に問題があるとすれば”大きいヘッドは優しい”という思い込みに過ぎません。
「大きいヘッドで安心感がある」とか何の合理的理由の無いことを書いてしまう関係者の責任でもありますけどね(^^;;←ロングアイアンは難しいと書く人も一緒ですね。

ヘッドの大型化によるメリットとデメリットがありますから、一概に大きヘッドがいけないとか小さなヘッドが優しくないとは言えません。

こうしてご説明してきた通り、どちらにも一長一短、メリットとデメリットがあります。


ということで、460ccのドライバーで真っ直ぐ飛ぶ人はRODDIO 385を買うのはよNGです。460ccで真っ直ぐ飛ぶ人が385を使うとまともに当たりませんし、まともに当たるように打ち込んでいくとスイング壊します。

「そんなこと書いて良いのか!?!?(笑) RODDIOに叱られないの!?」と思う方もいらっしゃるとおMOIますが、いーんです!!RODDIOだって合う人だけに買ってもらわないと「コンパクトなドライバーってやっぱダメじゃん!!」という変な評判がつくのを一番嫌がっているのですから。




あ、あと小さいヘッドで恩恵を受けていたゴルファーの筆頭といえば、、、、


何と言ってもタイガー・ウッズ!!

250ccの小さなドライバーを使っていた2000年のフェアウェイキープ率は71.2%でしたが、400ccを超える大型ヘッドのドライバーを使っていた2008年はフェアウェイキープ率が57.9%にまで落ちました。

タイガー自身もViperドライバーの発売時に「自分は大きなヘッドが好きではないんだ。大きいドライバーだと、右から左の風の時に、ダウンスイングでヘッドに風圧を感じてしまうので、それが好きではないんだ。460ccのドライバーを使った時は、ボールスピードとスイングスピードの両方が遅くなってしまったんだ。」と話していますがこれは風圧を感じるということだけではなく、大きくなったことで重心距離や重心深度が長くなり結果、フェースターンが上手く行かなくなったということでもあります。
風圧でヘッドスピードが落ちただけであれば飛距離は落ちてもフェアウェイキープ率(左右の球のブレ)は起こり得ないですから。


あとは丸山茂樹プロとかも460cc全盛の時に380ccドライバーを使っていましたし、そうしたプロでもなかなか慣れるまでには努力が必要なようですから、ましてやアマチュアである我々には大型ヘッドのドライバーは難しいと感じる方も多いのでは無いかと・・・。

更には最近の若いプロなどもフェースローテーションを使って飛ばす傾向がありますから、大きいヘッドのドライバーだと球が散らばる傾向がありますね。
成田美寿々プロなどはその最たる例でしょう。成田プロは167cmと女性としては身長は高いですが、フェースターンを積極的に使ってインパクトゾーンのヘッドスピードを稼ぐスイングです。
成田プロのような若くてパーシモンの経験の無いゴルファーでもそうしたスイングで飛距離を稼ぐタイプの人は結構います(クラブの面倒を見させてもらっている弟子屈カントリー所属のノンロケット川村プロなども同じタイプです)。
成田プロはRODDIO 385のプロトタイプにドライバーを変更してからのフェアウェイキープ率は(数字では見ていませんが)圧倒的に良くなっているとのことですし、川村プロも385ドライバーを試打してからは他のドライバーが全く当たらなくなっています。

おそらく成田プロや川村プロのようなスイングタイプの若人(笑)もたくさんいるでしょうし、パーシモンや初期のメタルウッド(ピッツバーグパーシモンなんて185ccですよ!!←ファルコン計測)などを打ったことのない人でも385Compactが合う人は結構いると思います。

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石川遼プロなども合うと思いますね(^^;;←使うことはないでしょうけど。




こうしてクラブを物理的に捉えることで、いろいろなことが説明できますし、物理的に捉えることで無駄な出費や無駄な練習をしないで済みます。
いくら練習しても大きなヘッドの合わない人はイマドキの460ccドライバーを打ちこなすまで練習するのは難しいですし、逆に大きいヘッドが合うゴルファーが小さいヘッドで練習したら球が左右に散らばりますし。


今回のRODDIOの小さいヘッドドライバーがそのまま発売されるかはまだ分かりませんが、333ccも発売して悩めるゴルファーに小さいヘッドの選択肢を増やしていただきたいと思います。

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385と385S。


ドライバーで悩んでいる人と言うのはすごく多いですが、このドライバーとクラブMOIマッチングがその悩みを解決してくれる可能性は高いと言えます。

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もちろん100人いたら100人全てが解決するわけではありませんが、相当数の方の解決に役立ってくれると信じています。

どのような方に合うか、また、385CompactDriverのスペック等の詳細に関しては少しづつお知らせいたします。

乞うご期待!!です!!←私が一番興奮してます(^^;;

すみません、ゴルフのお話ではありません(^^;;

もう3年もこの弟子屈に住んでいるというのに、ほぼ毎日前を通っているというのに、こいつの存在を知りませんでした(^^;;

その、知らなかったものとは・・・。




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これです。


湧き水。

弟子屈の道の駅の道路を挟んだところに会ったのですが、毎日その道路を通っているにもかかわらず、その存在を知りませんでした(^^;;


先日ふとしたことがきっかけとなり、この湧き水の存在を知って、早速組んできましたが、そりゃもう柔らかい水で鮮烈に美味しいこと極まれり!!と言った水でありました(^^


それもそのはず。

この湧き水のあるところは、あの摩周湖から直線距離でわずか8キロ。
摩周湖の麓で釧路川から50mも離れていないところなんですね。

ただでさえ透明度が高く=プランクトンやミネラル分が少ない、きれいな摩周湖の水が何年も何年も掛けて濾過されて湧き出てきた水です。
水の硬度は限りなく低く、ミネラルも不純物も少ない水になりますから、そりゃもう珈琲好きにはたまりません(^^


この水でご飯を炊いたりしてもお米本来の旨味や甘みが出てそりゃもうご飯をおかずに何杯でもいけちゃうわけです。←しませんけど。


スコットランドと同じ気候を求めてここ弟子屈に移住してきたわけですが、温泉もいたるところで湧いていますし、水も素晴らしい。

もしかしたら、スコットランドよりも良いところなのかもしれませんね(^^




BoseIronFactoryにいらしたお客様には、この水を使って珈琲をお出ししようと思っています。

もちろん珈琲豆もこだわりのスペシャルティコーヒー(場合によってはパナマゲイシャも)ですから、是非BoseIronFactoryにお越しくださいね(^^

関東、東京23区でも低温注意報という(こちらでは聞き慣れてるけど皆さん聞きなれない)注意報が発令されました。

マイナス3~4度でももちろん水は凍りますから、水道の凍結で水が出なくなったり、水道管が破裂したりする危険があるということです。


水道の凍結防止のものはこちらではたくさん売ってますし、暖房を入れっぱなしにして台所なども温めることで対応してます。
不在時でも暖房は基本入れっぱなしですが、出張や旅行などで長期不在になるときは水道管の水抜きをするバルブで対応します←こっちでは標準装備。


そうした凍結防止作が無い地域の方に凍結防止作を!!

寝る前にほんの少しでいいので出しっぱなしにしてください。チョロチョロと出すことで水が流れますから蛇口だけでなく水道管も凍らないで済みます。


もしチョロチョロ出しを忘れて凍ってしまった場合は、焦らずぬるま湯(お風呂のお湯くらい)で解凍しましょう。
熱湯だと一気に溶けて圧力がかかりますので、破裂する可能性もあります。

ぬるま湯が用意できない場合は、ドライヤーで温めてください。
この場合ハイとローがあったらローで!!
ドライヤーでも吹き出してすぐは100度程度の熱風ですから、弱めにしてくださいね。


以上、マイナス20度になっても今季はまだ一度も凍結させていないファルコンがお送りしました!!

いつも御覧になっていだだきありがとうございます!

所用により明日1月25日(木曜)は休業とさせて頂きますのでご了承ください。

26日は通常通り営業させていただきます。

テーラーメイドM3やM4、Callawayのローグ等々、新製品ラッシュです。

ですが、BoseIronFactoryではあまり新製品をお勧めする機会は少ない。


新製品をたくさん売るのは儲かるし、新機能などが満載なので売りやすいです。

もちろん新製品として出てくるまでに様々なテストをされて前よりも良い!!ということで発売されるわけですし、新製品が良いのは間違いありません。


ですが、その新製品は合う人と合わない人が必ず出てきます。

万人に合うクラブが存在しないのと同様に、万人が恩恵を受けるクラブの進化はありえないからです。

例えばパーシモン時代からゴルフをしている人の中には、460ccで重心距離の長いドライバーは打ちこなすことが難しい人もいるでしょう。←私がそうです。
逆に460ccのドライバーに慣れた人にとっては今度出るRODDIO 385コンパクトドライバーを打ちこなすのは難しいと言えます。

大きいから、重心距離が長いから優しいとか道具の進化とかは少し違うような気がしています。


自動車のパーキングアシストとかの自動運転技術などは紛れもない進化だとおMOIますけれど(^^;;


実はゴルフにおいての道具の進化はファルコン自身、言われているほどの進化は無いのではないかと感じています。
今のクラブの方が昔のクラブよりも飛ぶのは間違いのないところでしょうが、イマドキのクラブであれば100人中100人がキチンと飛ぶというわけでもありません。

イマドキのクラブが苦手と言う方も多いとおMOIますし、実際にクラブの進化(?)の恩恵に預かっていない人もこうしてクラブチューニングを生業にしていると非常によく見ますから。
(思いっきり恩恵に預かっている人がチューニングしに来ることもありませんしね(笑))

ヘッドがパーシモンからメタルになったのがピッツバーグパーシモンの1980年くらいとするなら劇的な進化から約40年。
シャフトはヒッコリーからスチールシャフト、そしてカーボンシャフトへ進化しましたが、クラブ全体の中での進化はどうでしょう?
仮に飛距離が伸びたとしても、アベレージゴルファーのアベレージが伸びているかというと、全くと行っていいほど伸びていません。

飛距離にしろ、方向性にしろ、スコアが良くするために皆さんクラブを買い換えるはずですが、実際にスコアが良くなる方はどのくらいいるのか・・・・。




実のところ、物理的な視点で見てここ40~50年で一番の進化はフジクラのMCI BLACKの発売だと思っています。

約100年に渡ってスイングバランスが隆盛を極めてきた中、ようやくクラブMOIマッチングをシャフトの見地から具現化しようとして出てきたのがMCI BLACKだからです。



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MCI BLACKが発売され非常に好調ですが、ホイールで調整するよりもタイヤで調整するほうがより効果的ですから、やはりヘッドでクラブMOIを意識して作る必要があると言えるでしょう。



クラブMOIマッチングをすると多くの方がベストスコアを更新されます。

1打の重みを一番良く知っているプロゴルファーでも、平均スコアは伸びるプロがほとんどです(まぁ、用具契約もあるのでそれほど多くのプロがMOIマッチングをしているわけではありませんが)。


そうなるとやはり次はヘッドの進化ですが、MOIマッチング専用ヘッドはまだ私達が開発したヘッドのみ。

大手や中堅どころのヘッドメーカーには出来得る限りアプローチしていますが、フジクラさんでさえ提案しても却下されるという状態が続いているとのことですから、まだまだ時間はかかりそうです。

クラブMOIマッチングは物理的な理論です。
有象無象の都市伝説的、オカルト的なクラブ理論(オカルトは理論とは言えませんが(笑))とは違います。

14インチのところに100キロのおもりを付けても全く変わらないスイングバランスと違って、論理的破綻もありません。

未だに天動説が信じられているゴルフ業界ではクラブMOIマッチングの普及までには時間がかかるとは思います。
早くても10年、遅ければ20年や30年はかかるでしょう。


MOIマッチングは地動説ですから、天動説を唱える人たちから見ると異端ですし、実際に排除しようとしてくる人たちもたくさんいます。

でも、事実は曲げることは出来ませんし、物理的に整合性の取れたものであること、力学的に正しいものであることは間違いありません。

ですので、たとえ50年100年かかったとしても、私の意志を継いでくれる人は必ず出てきますから、実際のところそれほどの心配はしていませんけどね(^^;;






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HAYABUSAノーマルVer.

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HAYABUSA LimitedForgedのフェース





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そのHAYABUSAの原点のひとつでもあるI.O.grind1





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I.O.grind1の接着待ちの間に風除室の看板作成。






寒いときにはマイナス20度にもなる弟子屈ですが、BoseIronFactoryは殆どの作業を人の手のぬくもりがある手作業で行っています。










 

仕事をしていて、なんか寒いなぁと思ったら、工房のストーブが止まっていました(>_<)

電源抜いてから刺しても症状は変わらず・・・。

ヤヴァイ、壊れたか?

と思ってバラせるところはバラし、エアコンプレッサーと固く絞った雑巾を使ってホコリや汚れや基盤の接点をクリーニングしてやったらきちんと動くように・・・。

1時間以上かけて綺麗にしてようやく動くようになりましたが、いやぁ焦りました(^^;;


弟子屈はこの時期マイナス20度にもなりますから、吹雪いていて身動きの取れないときに本当に壊れて動かなくなったら仕事が出来ないだけではなく、凍死する可能性もゼロではありません。

更には吹雪いている時には、停電で電気が来ない時もあり得ますから、いろいろな対策を講じています。

1.電源の確保→キャンピングカーを自分で作ったこともあるくらいですから、キャンピングカーや船舶で使う大きなバッテリー2つとバッテリーの12vを100vに変換する機材を常備。
最大1500wまで使えますから、電子レンジやエスプレッソメーカーも使えます。


2.暖かさの確保→ストーブが壊れたり、停電のときには通常使っているストーブは動きません。その為に2台の電源いらずの石油ストーブと1台の移動できるファンヒーターがあります。


3.工房機材の予備→機材に関しては電源の確保は必要ですが、主だった機材は必ず予備機を用意しています。
クラブMOIスケールはもちろんのこと、シャフト抜き機もロフトライ調整機も、ボール盤もバランス計もグラインダーもです。
予備がないのはヘッドスペック測定器くらいですが、ヘッドスペック測定器はデジタルの部分が無いので、そう簡単には壊れませんから(^^;;
パソコンも以前壊れたときに、復旧させたものを含めると3台ありますので、まずは大丈夫かと。

何か壊れても仕事に大きな支障が出ないようにするのはこうしたところでやっていると必須なのです。


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2台体制のクラブMOIスケール。


4.肝心のデータは?→MOIマッチングはかなりの量のデータを扱いますので、ハードディスクに保管しているだけではディスクがクラッシュした時に泣くに泣けません。
ですので、データは全てクラウドに保管しています。
クラウドもアップルのiCloudとマイクロソフトのOneDrive、そして写真や画像データなどはAmazonDriveを使うことでひとつのクラウドが不具合を起こしたとしても他のクラウドからデータを復旧させられるようにしています。


5.グリップやシャフトの仕入れなどは?→グリップやシャフトの仕入れに関しても4つの仕入先があります。4つの仕入先はその配送をヤマト運輸、佐川急便、ゆうパックとそれぞれが使い分けていますので、仕入れ価格だけでなく、時期によって変えることもあります。
ex.年末の時期には年賀状の配達もあってゆうパックは遅れがちなので、急ぎのものはヤマトを使っている卸さんにシフトしたりとか・・・。


6.仕上がってからの配送は?→基本ヤマトの宅急便ですが、九州や沖縄などはゆうパックを使うことも多いです。海外の場合もたまにあるのですが海外の場合はEMSを使います。EMSは早いし大きさではなく重量で送れるので宅配便で沖縄にクラブを送ったりするより東南アジアの場合は安かったりしますので。



そんなこんなで様々な予備を持ってなるべく皆様に早く良いものをお届けできるように頑張っておりますが、一つだけ予備が用意できないものが・・・。


そうです私、ファルコン自身の予備が無いんです(>_<)

こればかりはノウハウや知識、技術や考え方などがあるので、どうしようもありません・・・。

なのでぶっ倒れないようにしながら頑張ってますが、頂いた仕事は基本お断りしていませんし、クオリティを落とさず常に最善の形でお届けできるように頑張っておりますので、お時間がかかったとしてもどうかお許しくださいませm(_ _)m



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