クラブMOIマッチングを考えていくと、ゴルフの様々な事柄の何故?に対する理由がわかってきます。

捕まるはずのドライバーでも捕まったとは言えない球筋(スライスとか)になるのは何故か?

ボールを置く位置が番手が長くなるに従って左に置くようになるのは何故か?

ショートアイアンが引っかかる理由は?

ロングアイアンが捕まらない理由は?

抜けが良いはずのウェッジでチャックリが出るのは何故?

等々・・・。



今まではクラフトマンに向けたMOIマッチングセミナーでそうした疑問にお答えしてきましたが、2018年はそうしたゴルフの疑問(常識?)をクラブMOIの視点から検証していくことを積極的に行っていこうかとおMOIます。

クラブMOIマッチングとクラブMOIマッチングの物理的考え方は、は振り心地が揃うだけでなく、ゴルフクラブに係る様々な問題にも関係しているんです(^^)v



さて、第1回目は・・・・、

ボール位置の不思議。

ボールを置く位置は番手が長くなるに従って左に置くようになっていきます。
ボール位置を変えずに右足を左に寄せることもありますが、相対的にボールが動くことは間違いありません。

でも何故左に置くようになっていったかは明確な説明はしていません。

ボール位置の違い(全体図)
左からドライバー、FW、UT・アイアン(長~短)、ウェッジ。
(左右の部分だけ見るためにあえて長さによるボールの遠さは無視しています)



ではここでドライバーからウェッジまでの標準的なクラブMOIの推移を見ていきましょう。

岩崎くんMOI

岩崎Pはまだまだ若いプロなので平均より全体的に少し高めですが、クラブMOIのカーブは標準的と言えますので、古くからのブログの読者であればお馴染みですね・・・(^^;;

このグラフを見ると長いクラブほどクラブMOIが高いのがお分かりになるとおMOIます。
クラブMOIが高いと振るのに力が必要で、クラブMOIが低いと振るのに力は必要ではありません。

そして、人間の出せる力はそれぞれの適正値を基準にそれほど大きな開きはありませんから、7番アイアンの2643kg-cm2が振りやすく結果も良い人の場合、6番以上で振り遅れて8番と48度、60度は振りすぎてしまうこととなります。

MOI説明

結果、ショートアイアンは図のAの位置でボールコンタクトを迎え、ロングアイアン~ドライバーはCの位置でボールコンタクトを迎えるということになります。

振り遅れのインパクト
少し合成に無理がありますが・・・(笑)

ボールを置く位置を体の真ん中にした場合、ドライバーやロングアイアンなどはこうした形でボールコンタクトを迎えることになります。

逆にショートアイアンの場合は、

ショートアイアンのインパクト
こちらも合成に無理くり感が・・・(笑)

こうした形でボールインパクトを迎えることになりますね。

まぁ、元々のこのイラスト自体が分かりやすいように誇張して書いていますので、実際にはもっと微妙な差になります。


ボールを身体の中心に置くのが自然ですから、中心に置きたいところですが、ボールを身体の中心に置くとこうした弊害が出てくるので、ドライバーやロングアイアンなどはより右にしか行かなくなり、ショートアイアンはひっかけが酷くなります。

この、右と左に行く状態をクラブMOIマッチングという概念を用いずに対処するには、長くなるに従ってボールを左に置くことで対処するのが、現在言われているボール位置ということになります。




ちなみに・・・ですが、こうした状況は100年位前にはほとんどありませんでした。
スイングバランスという考え方が出てきたのが1920年代で、ヒッコリーシャフトの100年くらい昔のクラブではバランスにとらわれず人間の感覚を絶対的な指標としてゴルフクラブを作っていたからだと思われます。
実際に100年くらい古いクラブのクラブMOI を測定してみると、MOI値自体はかなり低いのですが、イマドキのクラブよりもはるかにクラブMOIとしては揃っているんです。


ではこのような状態になったのはいつ頃なのか。


1920年代にスイングバランスの考え方が発明され、その後それほど時を開けずに浸透していきます。
1940年代にはかなり浸透してきて、1950年代にはほぼスイングバランスの考え方が広まっていると考えられます。

そして、ベン・ホーガンのモダンゴルフが出版された年が1958年となっていて、モダンゴルフにはボールを置く位置のことが書かれていますから、スイングバランスの考え方とボールを置く位置を変えていくことで対処していくのはリンクしていると考えるのが自然ではないかと。

極論すると、スイングバランスがあるからボールを置く位置を変える必要があって、それがゴルフ自体を難しくしているとも言えるかもしれません。



クラブMOIマッチングしたクラブをお使いの皆さんは、そうした面倒なことはしないで済みますから、クラブMOIマッチングでゴルフ自体がシンプルになっていきますね。


ただし、ドライバーに関してはティーアップしますから、最下点より上(前方)にボールがあります。
最下点より上(前方)にあることから、MOIマッチングしたドライバーはアイアンなどよりもクラブMOIを高めに設定するのが基本です。
アイアンよりも高めに設定することで、最下点では意図的に振り遅れるようにし、ティーアップされた状態でベストなフェース向きになるようにしています。
ですので、ドライバーに関してはボールを左に置いてティーアップすることを前提にMOIマッチングしていますのでご注意くださいね。