タンカー事故のお話を書きましたが、実はこっちの記事を書いていて「あぁそう言えば」と思ったので先に公開したんです(^^;;

さてさて、こういうところでゴルフ工房をやっていると、99.9%は地元以外のお客様ですので、クラブをお送りいただいてチューニングすると言う形になります。


2018-02-04_20-15-50_582 申し訳ありません。 早く送っていただくのは構わないのですが、 私の仕事が遅すぎましてご迷惑をおかけしておりますm(_ _)m

MOIマッチングというチューニングだからこそ、全く問題なく出来る遠隔チューニングですが、いくつか困ることもあるんです。

そのひとつが、グリップ溶剤。

揮発性の高すぎる溶剤だと挿しにくいだけでなく、常に20度程度の室温の工房だと揮発して危険なのですが、逆に揮発性の低めの溶剤だとクラブを発送した時の振動(車の中の振動や航空機で運ばれる際の振動等々)で真っ直ぐ挿しても曲がってしまうということがありました。

冬の間は輸送するトラックの荷室の室温も最低でマイナス15度くらいにはなりますから、クラブには全く影響なくても、揮発性が高めのホワイトガソリン(ホワイトガソリンにも添加物は入っているので揮発性の差はあります)で挿しても曲がってしまったというご報告を受けたこともあります。


市販のグリップ溶剤や工房の定番であるコールマンのホワイトガソリン、高いけどアウトドア好きには絶大な支持を受けるスノーピークのホワイトガソリン、白灯油やベンジンやホクレンや日石の赤ガソリン等々いろいろな溶剤を試してみたのですが、適度な揮発性を持つ溶剤はありませんでした。

となると、やはり自分で作るしか無いわけです。

作ると言っても精製から作るなんて無理ですから、市販の溶剤になり得るものの成分を調べるところからのスタートです。
「ほほぉ、コールマンはこれとこれが配合されてるのね?」
「スノーピークは?」「ベンジンとナフサとガソリンは・・・」等々

それこそタンカー事故で流出したコンデンセートなども入手したかったのですが、さすがに一般人にはそこまでは無理だったので、出来る限り調べて配合するのはカイロなどで使われる工業用ガソリン1号(一般的にベンジンと言われることが多い→揮発性最高)とJXのホワイトガソリン(→揮発性少し低い)をチョイスしました。

それぞれ基本同じナフサやコンデンセートから作られていますので、ブレンドしても親和性は高く問題はありません。
JXのホワイトガソリンはコールマンと違ってホワイトガソリン以外の成分がほとんど入っていないようで、そのまま使うとコールマンよりも揮発性が低いのですが、工業用ガソリン1号が非常に高い揮発性を持っているのでブレンドしてちょうどよい形になります。

弟子屈以外のところで同じブレンドで作っても意味は無いので書いちゃいますが、ブレンド比率は1/4~1/2位で季節によって変えていきます。



横須賀でクラフトしていた頃にはこうした専用のグリップ溶液を作るなんて想像だにしませんでしたが、ここ弟子屈にいるといろいろと試行錯誤が必要になってきますね。 それも日々の研鑽と投資ということで、いろいろなノウハウが蓄積されていきますね(^^