クラブMOIが高いと振るのにより一層のチカラ=出力が必要となり、その適正な出力を出せない場合は振り遅れるということは今まで何度か書いてきました。

振り遅れ、クラブフェースが開いて、且つロフトが立った状態でボールコンタクトすることになりますから、球は右に行って、打ち出し角もロフト通りに上がらない。という事になります。


一方で高いクラブMOIであるのにも関わらず、ドライバーなどでチーピンやフックを起こすという人もいらっしゃいます。

 こうした高いクラブMOIのクラブでチーピンやフックなどの症状が出る場合、単にクラブMOIの理論からすると真逆の結果となることから、クラブMOIマッチングを否定される方もおられるかもしれません。

クラブMOIだけを考えると確かに説明はつきませんが、ブログでも何度かご説明したように、腕や肩の可動域の慣性モーメント(二次モーメント)によってこうした症状が出てくるのではないかとの仮説の検証を進めているところです。


腕や肩の慣性モーメントは性格に計測することは出来ません。
しかしながら、どんなにラウンド時に食べても飲んでも腕や肩をはじめとする可動域が太るといったことは考えにくいことも事実です。
すなわちそのことは腕や肩の可動域の慣性モーメントは考えなくても良いということでもあると言えます。


ただ、実際にチーピンやフックが出ている方もいらっしゃいますので、二次慣性モーメントをコントロールしていくことも考えねばなりません。

慣性モーメントはなるべく外周側に重量が来ることがそのMOI値を動かす大きな要因となりますから、二次慣性モーメントを考えるにあたって、一番分かりやすいのは腕時計をしてスイングするのと、腕時計を外してスイングすることとなりますが、腕時計などを外してスイングされる方はもうこれ以上二次慣性モーメントを増大させることは難しいと言えます。

そこで実際のMOIチューニングで有用と考えているのがカウンターバランスです。

カウンターバランスはクラブのバット側に付けるオモリですから、クラブMOI値にはそれほど大きな影響を及ぼしません。
したがってクラブMOIを適正なMOI値にしつつ、カウンターバランスによって二次慣性モーメントを大きくしてやることで、腕が早く回りすぎる事を抑えて行こうと言う考え方です。

実際にクラフトするにあたっては、市販のカウンターバランスも使用していろいろと試していますが、現時点で市販のカウンターバランスは重すぎるものが多いということ、そして出来る限り重量のかかるところをバットエンド側に持って行きたいという考えから下の写真のようなカウンターバランスを作って、検証を続けているところです。

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これでしたら、バットエンド一点に近いところに持っていけますし、同時に真鍮棒の長さによってある程度軽く作ることも可能です。
ある程度の重量が必要な場合は市販のものを使っても構わないのですが、今のところ市販品のような重いものを使わずともかなりの効果が期待できることから、こうしたカウンターバランスを使うことが多いです。

もちろんキッチリと動かないようにはなっていますし、シャフト内に棒の先が当たったりすることはありません。

その辺りは二次慣性モーメントの検証よりも先に安全面の検証をしなければいけないことですので(^^;;


ただ、こうした二次慣性モーメントに関してはまだまだ研究途中です。
クラブMOIのようにキチンと測ればある程度正確なMOI値が出るどころか、測ることさえ難しいのですから。


とは言え、二次慣性モーメントのことを考えなくてはいけないのはクラブMOIの理論と違う球筋が出る場合で構いませんから、こうした検証から少しづつでも分かってくると良いと思います。