BoseIronFactoryでクラブのMOIマッチング組み上げを通じてサポートしているプロの中の1人に三木龍馬プロがいます。

三木プロは2018年の日本プロゴルフ選手権大会の予選からのサポートで、それまでなかなか予選を勝ち抜けなかった日本プロの予選を、ぶっつけ本番(予選当日に開催されるゴルフ場で受け取ったという、まさにぶっつけ本番)でMOIマッチングしたクラブを使って見事予選を勝ち抜きました。

日本プロの本戦でも初日には9位(最高で4位)まで上がるという活躍を見せてくれました。決勝トーナメントまで進み最終的には50位となるものの、初のメジャー大会で日本のプロゴルファーの上位50人に入ったのですから、上々の成績と言えるでしょう。

その後HEIWA・PGM CHAMPIONSHIPでも決勝トーナメントまで進み32位タイ、先日行われたabemaTVツアーの大山どりCUPでは最終日に65のビッグスコアを叩き出して3位タイになるなど、若手トーナメントプロの中で着実に実力を付けてきている注目選手です。

三木プロはYouTubeもやっていますし、トーナメントでも蝶ネクタイを付けてプレイしていることから、割と目立っていると思うんですが本当に性格の良い好青年なので、皆から好かれていますし、私もホント大好きなプロです(^^

さて、今後数回に渡ってそんな三木プロのクラブセッティングをクラフトマンの立場から分析してみたいと思います。

ぶっちゃけプロのクラブと言っても、何も特別なことはしていないのですが、皆さんご興味あると思いますので(^^

三木プロのクラブセットは2セット組み上げていますが、まずは1セット目から。


三木プロ1セット目データ


これ、三木プロに渡したスペックシートです。
BoseIronFactoryでMOIマッチングしたことのある方は、見覚えあると思います。ご自身でお持ちのスペックシートと測定項目は全く同じということがお分かりになるかと(ね?プロのクラブと言ってもえこひいきしてないでしょ?(笑))
ご自身のスペックシートと比較しながら見ていくとおもしろいと思うので、お持ちの方は引っ張り出してきてくださいね(^^


gaiyou


小さくて見にくいと思いますので、まずは概要を拡大してみました。
三木プロは基本AKIRAさんのヘッドを使っていますが、ウェッジだけBoseIronFactoryのHAYABUSAウェッジです。

「AKIRAさんにお世話になっているのは良く知っているし、試合で使わなくても良いから、トーナメントプロの目からHAYABUSAウェッジを評価してくれない?」ということで渡したHAYABUSAウェッジなのですが、「実際に打ったらプロとして使わざるを得ないです!」ということで(AKIRAさんには申し訳ないのですが)使って頂いています。

BoseIronFactoryとしても良いものを作っているつもりですので、HAYABUSAウェッジにも相応の自身はあるんですが、ことウェッジやパターに関してはこだわりや好みが分かれるところですから、まさか本当に使ってもらえるとは考えていませんでした(^^;;



さて、まずここで注目なのが、シャフトフレックスです。
シャフトはKBSと癒着(笑)があるので、アイアンはKBS支給(HAYABUSAはBoseIronFactoryが購入していますが・・・)。
ウッドはフジクラにお願い!!して支給して頂いています。
(このあたりはやはり三木プロの人柄でしょうね、同じプロでも「使ってやるよ!!」みたいな感じだと上げたくなくなるのは人情ってもんですから)

ドライバーがX、FWがS、アイアンがR+と少しづつ柔らかくなってきて、ウェッジでSとまた硬くなっています。

こう見ると振動数がバラバラでちゃんとフローしているのか心配になると思うんですが、ご心配は無用。

振動数
sinndousuu



長い番手から短い番手にかけて、綺麗にフローしています(^^

プロの振動数フローって、一般的なアマチュアの振動数フローからすると数値上の差が大きくはありません。

この部分は一般的なアマチュアにはあまり見られないことですが、若いトーナメントプロの間では最近良く見られる傾向です。

対してベテランのプロに関してはもう少し差が開いている傾向がありますが、平均的なアマチュアだともっと差が開いています。



この振動数フローがあまりないという傾向ですが、アイアンもドライバーも出来る限り同じ感覚で振りたいという部分があるんですね。
振動数が低くなると同じクラブMOIだった場合重く感じる事が多いのですが、こうしたプロはもともとクラブMOIが高いドライバーやFWを通常のフレックスの同一設定よりも硬くフローさせていくことで硬さを含む振り心地に統一感を求めているというのがファルコンなりの分析です。


三木プロの場合はぜ~んぶMOIマッチングしていますので、振動数の差もより少ないほうがより振り心地の統一感も出てきます。

最近大きなミスも少なく、良い形でスコアも安定して、成績も残せてきているのはこうしたことが寄与しているのかもしれませんね(^^