ヒモに砂袋を吊るして手を離す。

すると、この映像のように動きます。


これと同じような映像ご覧になったことがあるのではないでしょうか?

シャフトスパインの検証ということで、こうした動きをするゴルフクラブを見たことがある方は多いと思いますが、シャフトスパインで様々な方向に動くのはこれと同じ原理です。


砂袋をヒモで吊るして起こるこの現象は、ヒモの延長(重心)線上に重心が無いことで起こります。
完全完璧にヒモの延長線上に砂袋の重心があったのであれば、こうした動きはせず、引っ張った方向と180度逆の方向に動きます。

ただし、この180度の動きは完全完璧に延長線上に重心があり、且つ完全完璧に無風であることが要求されますし、ヒモを吊るした金具(?)の抵抗も360度どの方向にも全く同じ抵抗が要求されます。



ゴルフクラブはシャフト軸線上に重心が無いので難しいと言えますが、このような砂袋でさえ完全完璧にシャフト軸線上に重心はありませんから、絶対にブレない動きはありえません。


唯一ブレない動きをする可能性があるのは、引っ張る方向に重心を持ってくることですが、ブレードアイアンでトゥを下に向けた場合位ですから、スイングは振動する方向と90度ズレますので現実的ではありません。




シャフトスパインは確かにありますし、スパイン調整をすることで方向性が良くなったりすることもあるでしょう。
ですが、もしBoseIronFactoryにスパイン調整を頼まれる場合はこの映像をご覧になって頂いた上で、ご依頼ください。
BoseIronFactoryでのスパイン調整は、1cm単位でシャフト360度を5度づつずらして1周で72回測りますので、1mのクラブでも7,200回測ります。
そのため1本のスパインを割り出すのに丸一日かかります。そこまでしないとある程度正確なシャフトスパインは測れません(実際それでも不十分だと思えます)。
1本40,000円かかりますので、今までやった方は数人しかいませんけど・・・。