クラブMOIマッチングとは?の2回めです。


前回はクラブMOIの違いによって球筋がどう変化するかについて書きました。

今回はクラブMOIマッチングがなぜメーカーで取り入れられないかについて書きたいと思います。






ロングアイアンやドライバーが右に行きボールも上がらない、ショートアイアンは球は上がるけれど引っかかる。

という症状はこうしたクラブMOIの差がゴルフクラブにあるからなのです。


ですが、メーカーのほとんどはこの事=クラブMOIの重要性に気づいていません。
物理的には非常に初歩的な事項ですが、なぜメーカーはこのことに気づいていないのか?

それは上記のようにプロや上級者といったクラブMOIに差があっても問題なく打てる人や、クラブMOIなんて全く関係の無い試打ロボットが開発しているからです。


ですから、どんなに捕まるヘッドや捕まるシャフトと言われているものを使っても、 一般のゴルファーにはほとんど恩恵はありません。

ある程度古くからゴルフをしている方であれば思い出していだだけるでしょうが、四角いヘッドのクラブがありました。
雑誌やネットで仕事として試打をした人は「真っ直ぐにしか飛ばない」と皆さん口をそろえて言いました。
その結果、四角いドライバーは異例とも言えるほどの大ヒットをしましたが、一般ゴルファーで実際に真っ直ぐにしか飛ばない人は一部の人しかいませんでしたし、今現在あの甲高い音「カンッ!!」という打音を聞くことは無くなりました。


でもメーカーとしてはそれでも良いんです。
大ヒットして、また数年後に新しく開発したクラブに買い換えてもらったほうが会社としては正しいのですから(^^;;

そうした背景の中では、クラブMOIマッチングのようにバッチリハマったら買い換える頻度が低くなるチューニングは難しいと言えます。


また、キチンとしたクラブMOIマッチングを施されたクラブを作るには、メーカーサイドとしても相当に精緻な組上げと部品の品質管理をしなければなりません。

更にはバランス信仰が未だに根強く残る日本のゴルフ業界では、それだけの設備投資と苦労をして作ったクラブが売れる保証はどこにもありません。

更に更には、過去クラブMOIマッチングに着目してドライバーを作った2つのメーカーのクラブが商業的な成功を収めなかったということもあります。


そのクラブはキャスコとゼクシオ8ですが、どちらもKURO超師匠からそれぞれの開発者に向けてお話した結果の販売です。
なお、キャスコ、ゼクシオ8共にクラブMOIに着目したのは良いのですが、クラブMOIの概念が広まる前にドライバーを発売してしまったことに敗因はあると考えられます。
やはりアイアンでクラブMOIの良さを分かってもらった上でUTやウェッジ~FW~ドライバーという流れで普及させないと難しいと考えています。



そうした中ですが、少しづつクラブMOIマッチングの良さも広まりつつあり、フジクラのMCI BLACKの登場によって今後少しづつ普及していくものと考えています。

JCMOとしては、フジクラともMCI BLACKでのクラブMOI関連商標の無償使用も打診していますので、MCI BLACKが上手く軌道に乗れば、一気に波が動き出す可能性も大きいと考えています。

クラブMOIはゴルフ業界を変えていきますよ!!

 
山下プロビフォーMOI




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お預かりしてから10日〜2週間程度でMOIマッチングは完了いたします。
現在4月18日以降の作業ご予約日程が空いております。