ロフト・ライに関してのご質問をコメントにていただきましたので、ご返信させていただきましたが、ちょうどよい機会ですので、もう少し突っ込んで書いてみましょう。

「アイアンのライ角が0.5度刻みで合っていないと方向性が悪くなる。」
といったことを良く聞きます。

仮にその通りだとしたら、ライ角が0.5度刻みで合っていてもショートアイアンが引っ掛かり、ロングアイアンが右に行く理由を説明できなくてはいけません。

しかしながらその説明をしている方はほとんど見受けられません。少なくとも私自身は見たことがありませんし(^^;;



ロングアイアンが右に行き球が上がらないのはのはライ角が合っていないからではなくて、「長くてロフトが立っているから」という説明ばかりです。

この説明自体も「なぜ長いと右に行くのか?」ということや「なぜロフトが立っていると右に行くのか?」の説明にはなっていません。

ショートアイアンのひっかけに関しても同様です。
「腰の回転が止まっているから」だとか、「ロフトが寝ているとひっかけやすい」とか・・・。




スイングロボットと違い、人間のするスイングは毎回完全に同一であることはありません。
0.5度ピッタリにライ角がフローしていたとしても、毎回0.5度の変化なしにスイングすることは難しいのです。

 
そして身長が高くて手が短い人もいますし、身長が低くて手が長い人もいます。
そうであれば、「ライ角が0.5度刻みでなければいけない」ということ自体が疑われても良いのではないかと考えます。




そもそも、ひっかけや右に行くのがライ角が原因でしたら、最大でもライ角が狂っている範囲内で右に行ったり左に行ったりしなければなりませんよね?
でも実際の出球は0.5度や1度といった違いではありません。

そう考えるとライ角が0.5度刻みで合っているから方向性は完璧。ということ自体に無理があります。



では、ひっかけの原因や右に行く本当の原因は?

そう。クラブMOIの違いによるものです。


クラブMOIが高いと振るのにより一層の力が必要ですが、なかなかその力をきっちり出すことは難しい。
力が出せずにいると結果振り遅れることとなって、フェースは開いてロフトが立って当たることとなります。

逆に一般的にクラブMOIが低いショートアイアンでは、振りすぎてしまうこととなりますから、フェースは閉じて当たりロフトは寝て当たります。

振り遅れ振り急ぎ
振り遅れ振り急ぎ2





クラブMOIのことをきちんと考えると、今まで常識として疑うことなく信じてきたことに対して「なぜそうなるのか?」ということを考えるようになります。

そうすることで出球のまとまりが出てくるだけでなく、ボールを置く位置などのこともわかってくるようになります。

ということで、次回はボールを置く位置の不思議について書きたいと思います。


(実は結構いろいろなことでテンパっているので、すぐに書けるかはわかりませんけれども・・・)