クラブMOI的な視点から見るといろいろなことが「そういうことか!?」とわかってきます。

前回書いたライ角が合っていてもロングアイアンは右に行ってショートアイアンはひっかけるという原因も説明できますし、今回の表題にしているボールを置く位置に関してもです。

ということで、まずはボールを置く位置に関して一般的に言われている図をご覧ください。 


ball_position01
 

ボール位置2ベン・ホーガン


 (2)のほうでは、ボールを置く位置自体は変わりませんが、短くなるに連れて相対的にボールは右に置かれるという点では(1)と変わりません。


ここで疑問に思うのは、なぜ短くなるにつれてボールが右側に来るのか?ということです。



バランス合わせのクラブの場合、一般的に下図のように番手が長くなるにつれてクラブMOIは高くなります。

岩崎くんMOI

この図はQTにも出ている岩崎プロのMOIマッチング前のデータですが、割と一般的なMOIのフローです。

長い番手ではクラブMOIが高いため振りにくく、短い番手ではクラブMOIが低いため振りすぎてしまうということをご理解ください。

クラブMOIが高いクラブは振りにくいので振り遅れることが多く、クラブMOIが低いクラブは振りやすいけれど振りすぎてしまうことが多い。

クラブMOIが高くて振り遅れると、フェースは開いて当たり、ロフトは立って当たります(下図CのDの位置)。振り遅れ振り急ぎ
振り遅れ振り急ぎ2

クラブMOIが低く、振りすぎてしまうと、フェースは閉じて入り、ロフトは寝て入ります(上図AのUの位置)。


このことは(クラブMOIという考え方ではなく)経験則上分かっていました。
ロングアイアンはボールが上がりにくく右に行き、ショートアイアンはボールが上がるけれどひっかけるということを経験則上分かっていたということです。

そこで、ボールを置く位置を調整することで、半ば強制的に矯正してしまおうとなったと考えています。
ボールを置く位置を変えることで対処療法的にボールインパクトの位置を調整していたということです。

「ゴルフ ボール位置 理由」というワードでググると、多くは「人それぞれで変わってくる」ということになりますが、基本的に短くなるにつれて右に置いていくということだけは共通しています。

ではなぜ右になっていくかに関しては多くの場合書いてありませんし、書いてあったとしてもプル角がフローしているから・・・という理由です。
(プル角がフローしているからという理由でしたらなぜメーカーは一定の角度にしておかないのでしょうね?)


ここでもクラブMOIマッチングの考え方をすればこうした疑問に明確に答えることが出来ます。

バランス合わせてクラブMOIが高かったり低かったりするから、高い場合は左に置いて対処療法として右に行きにくくしているということであり、低い場合はひっかけにくくするために早いタイミングでボールコンタクトする右に置く。ということです。


そして、人それぞれというのも適正なクラブMOI自体が人それぞれであること、クラブMOIの開きがクラブによって違うこと、そしてクラブMOIの上下の許容範囲が人によって違うこと。を鑑みれば人によって違うのは当然といえる訳です。
 



クラブMOIマッチングをしたクラブであれば、ボール位置は(2)の図に近いものとなりますが、クラブMOIマッチングによってボールの当たる位置・フェースの向きはほぼ同じになりますから、スタンスの取り方を含め自然にアドレスすれば、それだけでOKです。
 
クラブMOIマッチングでゴルフがシンプルになる理由はこんなところにも出てくるわけですが、まだまだこれからクラブMOIによって解明されていくこともあるかと思いますので、日々研究と検証は続けていきたいと考えています。