キャビティが優しい理由は、バックにキャビティ(穴・へこみ)を作る事でその分の重量をフェースの周囲に配置したり、フェース面を広くする事が出来るからです。
このことをキチンと理解した上で設計や開発をしていかないと、キャビティでもマッスルバック以上に難しいアイアンになる事もありますし、逆にマッスルバックを基本としながらそこいらのキャビティ以上に優しいアイアンを作る事も可能です。
極端な例を上げるならば、ポケットキャビティでも零式よりも難しいアイアンを作る事も不可能ではありません。
まぁ、不可能ではないと言ってもポケットキャビティで零式より難しいアイアン作る意味が無いので作りませんけれどね(^^;;
このことをキチンと理解した上で設計や開発をしていかないと、キャビティでもマッスルバック以上に難しいアイアンになる事もありますし、逆にマッスルバックを基本としながらそこいらのキャビティ以上に優しいアイアンを作る事も可能です。
極端な例を上げるならば、ポケットキャビティでも零式よりも難しいアイアンを作る事も不可能ではありません。
まぁ、不可能ではないと言ってもポケットキャビティで零式より難しいアイアン作る意味が無いので作りませんけれどね(^^;;
BoseIronFactoryで行っているのはこれとは逆で「難しく見えるけれど、実はキャビティ以上に優しい」アイアンです。
まずは優しいアイアンを作る上で、優しいの定義を今一度考えて行きましょう。
優しいと言うことは、ミスヒットに対して寛容であることを指すと思うのですが、それに関して異論のある方はいないと思います。
次にミスヒットに寛容であると言うことですが、ミスヒットとは?と言うこと、寛容とは?と言うこともキチンと理解しないと意味はありませんよね?
ミスヒットとは、
(1)打点に上下左右いずれか(若しくは2つ)のばらつきがある事
これにはダフりやトップ、シャンクも含みます。
(2)フェース向きが開いて当たったり閉じて当たったりする事
の2点がミスヒットの2大原因と言えるでしょう。
誠に申し訳無いのですが、(2)のフェースの開閉に関してはアイアンの設計ではいかんともしがたく、効果のある設計は出来ません。BoseIronFactoryだけでは無く大手メーカーでもそうです。
(でもクラブMOIマッチングではこの点も改善出来ますのでご安心ください)
次に「寛容とは?」という点ですが、優しいと言い換えても問題無いので、(1)のミスヒットがあっても「飛距離が極端に落ちる事無く、方向性もそれほど害されない」のが優しいと言うことでしょう。
では優しいアイアン、寛容なアイアンにするには何が必要かと言うと、
1.左右のミスヒットに強くするためにフェース左右への重量配分が必要である。
2.上下のミスヒットに強くするためにフェース上下への重量配分が必要である。
と言うことになります。
ここでクラブ設計家として注意している事は、1.の比率を2の比率よりも多く取らないといけないと言う事。
何故かと言うと、まずはフェース面を想像してください。
アイアンのフェースは左右の長さに比べ、上下の高さは短いです。
ミスヒットするとしても左右のミスヒットはかなり広い範囲となりますが、上下のミスヒットはそれほど広範囲では無く、上の方で当たるとしたらダフりとなり、下の方で当たるとしたらトップとなります。
このように当たる範囲が比較すると狭い事から上下のミスヒットに関してはそれほど多くの比率とするべきものではありません。
ちなみにダフりに関してはソール形状である程度対応出来るので、もちろんHAYABUSA Ironなどではその対策を講じています。(このことは別記事で書きます)
なお、ミスヒットとは直接関係はありませんが、低重心のほうが球が上がりやすいことは確かなので、低重心にするための設計もしています。
HAYABUSAIronのトップラインが極薄なのはそのためで、見た目難しく見えますが、極薄にする事で重心を下げる役割があります。
これらの事により、優しいアイアンに一番必要な設計は左右へのミスヒットに寛容であると言うことになるのですが、実現するために一番確実なのがフェース左右に重量配分をすると言うことです。
フェース左右に重量を配分する事で、当たり負けする事無くフェースが開いたり閉じたりして当たらなければ真っ直ぐに飛ぶと言うことです。
HAYABUSAIronのフェース中央の窪みは7番アイアンで約30gあります。
浮いた30gを15gずつフェース左右の下部に配分しています。
一般的なフルキャビティアイアンの場合では45g~60g程度の重量がへこみにより浮きますので、それを周囲に配分したりフェース面を大きくするために使っています。
上がHAYABUSA Ironの7番、
下がJCM-03Cavityの7番です。
まずは優しいアイアンを作る上で、優しいの定義を今一度考えて行きましょう。
優しいと言うことは、ミスヒットに対して寛容であることを指すと思うのですが、それに関して異論のある方はいないと思います。
次にミスヒットに寛容であると言うことですが、ミスヒットとは?と言うこと、寛容とは?と言うこともキチンと理解しないと意味はありませんよね?
ミスヒットとは、
(1)打点に上下左右いずれか(若しくは2つ)のばらつきがある事
これにはダフりやトップ、シャンクも含みます。
(2)フェース向きが開いて当たったり閉じて当たったりする事
の2点がミスヒットの2大原因と言えるでしょう。
誠に申し訳無いのですが、(2)のフェースの開閉に関してはアイアンの設計ではいかんともしがたく、効果のある設計は出来ません。BoseIronFactoryだけでは無く大手メーカーでもそうです。
(でもクラブMOIマッチングではこの点も改善出来ますのでご安心ください)
次に「寛容とは?」という点ですが、優しいと言い換えても問題無いので、(1)のミスヒットがあっても「飛距離が極端に落ちる事無く、方向性もそれほど害されない」のが優しいと言うことでしょう。
では優しいアイアン、寛容なアイアンにするには何が必要かと言うと、
1.左右のミスヒットに強くするためにフェース左右への重量配分が必要である。
2.上下のミスヒットに強くするためにフェース上下への重量配分が必要である。
と言うことになります。
ここでクラブ設計家として注意している事は、1.の比率を2の比率よりも多く取らないといけないと言う事。
何故かと言うと、まずはフェース面を想像してください。
アイアンのフェースは左右の長さに比べ、上下の高さは短いです。
ミスヒットするとしても左右のミスヒットはかなり広い範囲となりますが、上下のミスヒットはそれほど広範囲では無く、上の方で当たるとしたらダフりとなり、下の方で当たるとしたらトップとなります。
このように当たる範囲が比較すると狭い事から上下のミスヒットに関してはそれほど多くの比率とするべきものではありません。
ちなみにダフりに関してはソール形状である程度対応出来るので、もちろんHAYABUSA Ironなどではその対策を講じています。(このことは別記事で書きます)
なお、ミスヒットとは直接関係はありませんが、低重心のほうが球が上がりやすいことは確かなので、低重心にするための設計もしています。
HAYABUSAIronのトップラインが極薄なのはそのためで、見た目難しく見えますが、極薄にする事で重心を下げる役割があります。
極薄トップラインで構えた時に難しいと思えるHAYABUSA Ironですが、
薄くする事で逆に球が上がりやすくなると言う”優しい”設計です。
薄くする事で逆に球が上がりやすくなると言う”優しい”設計です。
これらの事により、優しいアイアンに一番必要な設計は左右へのミスヒットに寛容であると言うことになるのですが、実現するために一番確実なのがフェース左右に重量配分をすると言うことです。
フェース左右に重量を配分する事で、当たり負けする事無くフェースが開いたり閉じたりして当たらなければ真っ直ぐに飛ぶと言うことです。
HAYABUSAIronのフェース中央の窪みは7番アイアンで約30gあります。
浮いた30gを15gずつフェース左右の下部に配分しています。
一般的なフルキャビティアイアンの場合では45g~60g程度の重量がへこみにより浮きますので、それを周囲に配分したりフェース面を大きくするために使っています。
上がHAYABUSA Ironの7番、
下がJCM-03Cavityの7番です。
JCM-03CavityとHAYABUSA Ironの同じ7番を見るとキャビティのJCM-03のほうが一回りフェースが大きいです。
実はフェースを大きくするのに一番重量が必要で、JCM-03Cavityではキャビティにして浮いた重量が52gであるのに対して、37gはフェースを広く大きくするために使っています。
つまりフルキャビティのJCM-03Cavityでもフェースの周囲に配分できる重量は15gしか無く、且つ分かりやすい低重心にするためフェース中央の下部に半分以上使っています。
HAYABUSA Ironが通常のキャビティ並みに優しいと私も常々話していましたが、こと左右の重量配分だけを例に取ると、通常のキャビティ以上に左右のミスヒットには強いアイアンなんです。
ちなみにJCM-03CavityとHAYABUSA Iron、どっちが優しいの?という疑問もありますが、JCM-03Cavityはフェースも一回り大きいので、一概にどちらとは言えません。
どちらがより皆様に合うかはご相談くだされば、お答え出来ると思いますので、お気軽にご相談ください。
次回はHAYABUSA Ironの他の設計意図に関してお話します。
実はフェースを大きくするのに一番重量が必要で、JCM-03Cavityではキャビティにして浮いた重量が52gであるのに対して、37gはフェースを広く大きくするために使っています。
つまりフルキャビティのJCM-03Cavityでもフェースの周囲に配分できる重量は15gしか無く、且つ分かりやすい低重心にするためフェース中央の下部に半分以上使っています。
HAYABUSA Ironが通常のキャビティ並みに優しいと私も常々話していましたが、こと左右の重量配分だけを例に取ると、通常のキャビティ以上に左右のミスヒットには強いアイアンなんです。
ちなみにJCM-03CavityとHAYABUSA Iron、どっちが優しいの?という疑問もありますが、JCM-03Cavityはフェースも一回り大きいので、一概にどちらとは言えません。
どちらがより皆様に合うかはご相談くだされば、お答え出来ると思いますので、お気軽にご相談ください。
次回はHAYABUSA Ironの他の設計意図に関してお話します。