ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

カテゴリ:MOIマッチング > MOIマッチングの理解を深める

BeforeClubMOI


ユーティリティってロングアイアンよりも打ちやすいじゃないですか?
表のように、3Uも4Uも7番アイアンと同じくらいのクラブMOIなのですから、打ちやすくて当然です。
何で打ちやすいかと言うと、
1.ヘッドの重さが軽め
2.アイアンはスチールシャフトが主流でUTはカーボンが主流
と言う事です。

ロングアイアンの打ちにくさの理由として「長いから」「ロフトが立っているから」というのを上げる人がいますが、UTとロングアイアンではUTのほうが長く、ロフトも立っています。
物理的、クラブMOI的に考えないとこうした矛盾が生じます。

ですが、ゴルフに携わる人の多くがこうした矛盾に気付かずまことしやかにそう言っているのを聞いたことがあると思います。

このところ何回かに渡って書いているスイングバランスに関しても、このユーティリティと同じ矛盾があるのですが、おっしゃっている方々はもちろん、それを鵜呑みにする人も多いので、困ったモノです・・・(笑)

最近あまり来ないなぁと油断していたスイングバランス指定しなきゃ死んじゃうと言った人。

久しぶりに来たので、書きますね。


IMG_1592
皆さんご存じ?
スイングバランス計です。



これ、クラブは乗せていませんが、乗っていたとしてもスイングバランスはどちらも同じで全く変わりません。

10kgのオモリにしても変わりませんし、100kgのオモリにしても変わりません。

でも、C8.0ならC8.0で全く変わらないのに、10kgのオモリ付けたらゴリラでも打てませんよね。


よくスイングバランス”理論”ではと言ったことも聞きますが、スイングバランスの”理論”は既に崩壊してるんです。


もうひとつ崩壊している点を書きます。

スイングバランスは1920年代初頭、ちょうど100年ほど前に考案されたのですが、考案された当初は14インチ支点であったのに、その後1回12インチ支点に変わっています。

そして再度14インチ支点に戻ってきたのですが、理論であるなら、整合性がとれているハズですし、14インチにも12インチにも客観的な合理性があるはずです。

ですが整合性も合理性も全くありません。
14インチないし12インチに決まった経緯さえ、どの文献を探しても見つからないんです。

唯一分かったのは、「だいたいこんなもんだろ?」と言うことで決まったと言うだけなんです。


考えてみてください。1920年代になんとなくテキトーに決められた基準に100年後のイマも従っているんです。
それも意味もなくテキトーに決められた基準によって。


【1922年】ドーブル・スチーム・カー(Doble Steam Car)
1922年のドーブルスチームカー

1920年代と言えば蒸気自動車からガソリン自動車に変わろうとしていた時代です。
いまやガソリン車でも肩身の狭い思いをしていて、近い将来ガソリン車自体の販売すらも出来なくなるこのご時世に、蒸気自動車の時の基準、それも何ら合理性もないテキトーに作られた基準を有り難く採用し続けているのがゴルフ業界なんです。

BoseIronFactoryはスイングバランスの指定は絶対に受けません!!

札束が縦に立つ報酬を頂けるのであればやりますけどねwww

今まで何度かワンレングスアイアンに関しての記事を書いてきましたが、未だにご覧になられる方が多いので、再度解説をしていきます。

まず、BoseIronFactoryが検証のため2014年に製造したワンレングスアイアンをご覧ください。



ワンレングスアイアン

これは全て37インチで製造し、ヘッド重量もライ角も全く同一で作っています。
シャフト重量もグリップ重量もソケットも全く同一なので、PWも3番アイアンも振り心地(クラブMOI)は全く変わりません。
もちろんスイングバランスも同じです。
振動数は微妙に異なりますが、その微妙に異なるのも統一性は無く、番手が上がっても振動数が上がったり下がったりとしていますので、測定誤差若しくは製品誤差と言って良いでしょう。


実際にこのセットで一般ゴルファー20人くらいに実際にレンジで試打して頂き、その統計を取った所、PW~8番アイアンでは通常よりも飛びすぎ、7番~6番アイアンではほぼ通常通り、5~3番アイアンでは通常より飛ばないと言う結果になりました。

また、球筋としては、PW~8番アイアンでは通常より高く球が出て、7~6番ではほぼ通常(ロフト)なりの高さ、5~3番アイアンでは球が上がらずライナー性の当たり若しくはゴロっぽい当たりになると言う結果でした。


この事(番手間の飛距離の階段が圧縮される)がワンレングスアイアンが普及しない一番の理由です。
これはどのメーカーが作っても変わりませんし、改善することは非常に難しいです。

解消する方法として考えられるのは、長い番手を中空にしたりスリットを入れたりすることで反発係数を上げることです。
ヘッドの構造を変更する以外には解消できないんですね。

でも大幅な変更をするとなると、ワンレングスアイアンとしての整合性がとれなくなるのがまた難しいところです。

例えばですが、PW~8番がマッスルバック、7~6番がキャビティ、5~3番がアイアン型UTとなったら、ただのコンボアイアンですし・・・。



では何故こうした飛距離差、球筋の違いが出てくるのかを考えていきたいと思います。


まず、ロングアイアンが打てない(飛ばない)理由として一般的に言われている中のひとつに「ロングアイアンは長いから打てない」というのがあります。
このことが間違っている事は、ワンレングスアイアンの結果を見れば明らかですね。
長さが全く同じでもロングアイアンが打てない(飛ばない)ので、それだけが理由では無いことが分かります。
ちょっと話は脱線しますが、「ロングアイアンは長いから打てない」という人の99.97568%は「1インチ長いと1m/sヘッドスピードが上がって、10ヤード飛距離が伸びる」と言います。
まぁ、それも自分発言としては矛盾している訳ですが・・・。

また、ハンマー効果という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。
ワンレングスアイアンでは全てのヘッドが同一重量(7番アイアンの重量=272g)としていますので、3番アイアンでしたら、相当なハンマー効果(通常の3番アイアンで28g増!!)を期待できるはずなのですが、ハンマー効果もワンレングスでは全く効果無しと言う事になります(長くなるので別の稿で書こうと思います)。


では、なぜ長い番手で飛ばなく、短い番手で飛びすぎるのか。

その原因はやはり長さに起因しているんです。

ワンレングスの場合、長さも重量も同じなので、クラブMOIは同一になります。

クラブMOIが同一であれば振りやすさも同一なので、一見しただけではクラブMOIマッチングも効果無いと見えるのですが、クラブMOIマッチングの場合はクラブMOIはもちろん同一ですが、長さを重さが違います。

クラブMOIマッチングの場合では長くなるにつれて(バランスで作られたクラブよりも)軽くなりますから、同じ振り心地で軽く長いものがクラブMOIマッチングでは出来上がるんです。

同じ振り心地で軽くて長ければ、長い分当然スイング外周も大きくなりヘッドスピードも上がりますし、軽いのでより一層ヘッドスピードが上がります。

試しにウェッジのヘッド部分を持って、ゆ~っくりとボールに当ててみてください。
ウェッジのロフトであっても、ボールはコロコロと転がります=ヘッドスピードが低いとロフトが寝ていても転がるだけです。
これと同じ事が3番アイアンにも起こっていると言う事になります。
3番アイアンのロフトでしたらウェッジよりも(というか4番よりも)速いヘッドスピード=衝突スピードが要求される訳です。

すなわち、PW<9番<8番<7番と言ったように、番手が上がるにつれて速いヘッドスピード=衝突スピードが必要となりますが、ワンレングスの場合は長さが一緒で外周も同じになるので、7番のヘッドスピードで3番を打つこととなり、ヘッドスピードが不足する。

逆にPWの場合、PWのヘッドスピードで十分なのに7番のヘッドスピードで当たることになり、飛びすぎてしまう。と言う事です。

2014年にワンレングスアイアンを作ってみて、この仮説が実証されたわけですが、仮説の実証と共に長い番手には長い番手なりの長さが必要で、その長さと軽さでそのロフトに対して十分なヘッドスピードとなる事が分かりました。

そして、通常のスイングバランスで作られたクラブの場合、長さに対して重量差が不十分なために、ワンレングスよりは相当マシだけど同じ傾向が見られると言うことが実証された訳です。


ゴルフの科学者と自称しているプロゴルファーには申し訳ないですが、私はクラブの設計・開発を行っているので、ちゃんと自分だけで無く様々な人に打ってもらって検証してますから(^^;;

ずっと更新せずにおりましたが、珍しく2日連続の更新です。


さて今回は皆さん気になされるヘッドスピードのことを例にとってお話ししましょう。

クラブを1インチ伸ばせば約1m/sヘッドスピードが伸びて、3~6ヤード飛距離が伸びるという神話があります。
このことは誰しも疑うことなく、まことしやかにお話されていますが、そこは百戦錬磨のゴルフ記者だったり評論家だったりしますから、「1インチ伸ばすと1m/sヘッドスピードが速くなると”言われています”から・・・」と皆さん他人のせいにしています。

これは実際にはほとんど伸びたためしがないからではないかと。

こうしたことに対して疑問を持つのがクラブMOI的思考の第一歩です。
実際に計算してみる。検証してみるというのがクラブMOI的思考の実践となります。

45インチのドライバーで1インチ伸ばした場合、その長さは45×25.4=1143mm→46×25.4=1168.4mmになります。

ヘッドスピードは周速度といって、回転運動における外周部の速度です。
同じ回転数で回転した場合、半径が大きくなれば周速度=ヘッドスピードも上がると言う事になります。
この点においては理論的整合性は取れていることになりますが、実際のところはどうかと言うと、これまた話が違ってきます。


ヘッドスピード40m/sの場合の回転数は、回転数 = 周速度40m/s ÷(直径2286mm × π)
ヘッドスピードが40m/sで45インチの半径とした場合、回転数は5.56975回転となります。

回転数を5.56975回転で固定した場合、半径が1143mmから1168.4mm(直径2336.8mm)となった場合の計算式は、周速度 = 直径2236.8mm × π × 回転数5.56975 となりますので、40.889m/sとなります。
1m/sまではいきませんが、0.9m/sなのでほぼ正しいといえますね。

と思われるでしょうが・・・・、実際にスイングする時ってクラブだけがクルクル回る訳でありません。
腕や身体全体も動いてこそのスイングとなるわけです。
体の回転まで入れたいところですが、ここは譲って腕までとしましょう。

私の肩から手首までの腕の長さが550mm位あります。
半径1143mmに550mmを足して、半径1693mm。
1693mmでヘッドスピード40m/sの場合、回転数は3.7603回転。クラブだけの回転数と違って、ずいぶんとゆっくりになりましたが、実際に動画を撮って検証してみると確かにその通りになります。
そうなると45インチから46インチになると1693mmに25.4mmを足して、1718.4mm×2=3436.8mmが直径となります。
その場合の周速度の計算は、周速度 = 直径3436.8mm × π × 回転数3.7603=40.6m/s
まだ四捨五入すれば1m/sになりますけれども、1インチにつき~ということですから、2インチ伸ばして47インチにしたとすると、直径が3487.6mmですから、2インチ伸ばしても41.2m/sにしかなりません。
ここまで来ると、いくらなんでも盛り過ぎと言わざるを得ません。

ですが、確かに元々の周速度=ヘッドスピードが速ければ、1インチ伸ばして1m/s上がる人もいます。計算上は45インチでのヘッドスピードがおおよそ70m/s以上ある人です(笑)
70m/sなんてスピードは決してなんちゃってのドラコンプロでは出せないヘッドスピードです。

そして、大切なのはこの計算はもちろん1インチ伸ばしても2インチ伸ばしてもクラブMOIが変わらないと言う前提となります。

おおよその計算値でありますが、平均的なドライバーもクラブMOIが2830kg-c㎡で、単純に1インチ伸ばすと、クラブMOIは2989.4kg-c㎡となり、160kg-c㎡近いクラブMOIが増大します。
アイアンの1番手で約10kg-c㎡の変化ですから16番手分のクラブMOIが増加することになります。

※アイアンの1インチが2番手分なのに対して、なぜ同じ1インチで16番手分ものクラブMOIが増大するのか?=5番アイアンでも38インチ標準で、ヘッド重量は7gピッチで軽くなっていきます。今回の場合はヘッド重量が同一で、元々45インチと5番アイアンよりも7インチ長い。クラブMOIは長さの2乗に比例して高くなりますから、2乗分高くなります。


2インチ伸ばすと3149kg-c㎡となりますから、それではよほどのゴリラでなければまともに降ることすら出来ずに右に飛んでいくしかないドライバーとなります。


クラブMOIが変われば振る事自体によりチカラが必要となりますから、2インチ長くなると相当ヘッド重量を軽く(計算上は23g程度)しないといけないでしょう。


このように単に”言われている”ということを信じて実践してしまうと、整合性が取れないばかりか、実際にもかえって振りにくくなるだけのドライバーが出来上がります。
本当に1インチで1m/s伸びるのであれば、ルール上48インチまでは許されているので、48インチのドライバばかりになっても良いはずですが、実際には48インチのドライバーはほぼ市販されていません。
このことは1インチ伸ばすと1m/sヘッドスピードが上がることの逆説的な証明とも言えます。

逆に言うと45インチのドライバーではなく、44.5インチにするだけでもクラブMOIは大幅に下がりますから、振りやすくなるので、ドライバーが右に行きがちな方は0.5インチカットするだけでもものすごく振り心地は良くなりますので、お勧め出来ますね(^^

もちろん、こうした振り心地を数値的に表し、可視化出来る、クラブMOIマッチングでしたら、もっとお薦めですが・・・(^^

ということで、今回は文字ばかりになってしまいましたが、ご容赦くださいませ。

私の一番弟子でもある、ゴルフギアサポートの羽鳥さんがFBでクラブMOIマッチングに関してよく分かる説明をしてくれていますので師匠の特権として(笑)引用させてもらいます。

是非お読みください。



~~~~~~~~~~~~~ここから~~~~~~~~~~~~~

クラブmoiマッチング って自分がどんなスイングをしているのか、から判断するものではなく現状のスイングに対してクラブはどう釣り合いが取れているのかを判断していくという解釈もできます。
こちらのお客様、純正シャフトでは気持ちよく振れていい球でるけどこのシャフトを挿すとダメ、ということで来られたわけですが、この方のスイング、見たことありません。
しかしながら振り心地の数値(クラブMOI®️)は素性を教えてくれます
「かなり重くて振り切れませんよね?」というところからいくつかの質問で基準値が見えてきます。

キャリアの長いプロ、上級者の方はご自分の感覚でクラブの振り心地を感じながら蓄積された経験という引き出しを使ってクラブを使うことができます。
しかしながら練習量が少ないアマチュア、始めて間もない方は何がどう違うのか感覚的にも分からずクラブを使っていることが多々あります。
なので「どの番手が気持ちよく振れますか?」というアバウトな質問のようですがそこからシンプルかつ効率的なチューニングを進めることができます。

現在のスイングバランス合わせでは振り心地がバラバラなので番手ごとのスイング(出力とでも言いますか)をご自分で感じている以上にしようとしています。
振り心地が揃えば同じ出力のスイングになるのでシンプルになり、練習もしやすくレッスンなどの効果も出やすくなります。
スイングが良くなると振り心地の感じ方も変わるので再調整という形で合わせてあげるとさらに結果も出しやすくなります。
そういったフォローの下「道具半分、腕半分」の付き合いができるわけです。

なので、私たちもスイングバランス合わせが「そういうもの」だったように初めて間もない方たちがクラブMOI®️合わせが「そういうもの」で始めていけばスイング作りもシンプルになるのではないかと思います。
もちろんロングアイアンが苦手、ショートアイアンの引っかけに悩んでいる、などのゴルファーも目からウロコがポロポロ^ ^

まだまだ浸透していないのですが(理由はいくつかありますが)上手くなりたい方の選択のひとつでご質問、お問い合わせいただければと思います。
またこちらの動画も参考になるので是非


↑の三木プロのクラブMOIマッチング®️をされた師匠〜っの動画もお借りして


また人それぞれの「振り心地」があるんだよ、と訴えたい^o^この動画も


どちらのチャンネルも内容豊富なのでチャンネル登録お願いしますm(_ _)m (と忖度(^^;)

クラブMOIマッチングを否定される方の中には、「腕や肩等の体の慣性モーメントや角加速度が考慮されていないから全く意味が無い」と言う方もいらっしゃるようです。

確かにそれは一理ある考え方と言えましょう。


ですが、そうお考えになる方ご自身であっても、実際に腕や肩の慣性モーメントを計測することは出来ません。
計測するには腕や肩を切断して計測する必要がありますから実際には不可能です。


ですが、ご安心ください。
腕や肩などの身体の重量や長さ、筋力や動かし方の癖などはハーフ終わっていくらバイキングで満腹になっても変化することはほとんどありません。
物理的に考えて変化しないものに関して考慮する必要はありませんから、クラブ単体でクラブMOIを計測しても何ら問題はありません。

また、クラブ総重量の番手間フロー(ヘッド・シャフト・グリップ・グリップテープ・ソケット・接着剤の量の重量管理)やシャフト振動数の番手間フロー(シャフトの番手間振動数管理)に関しては当然行っており、当然過ぎて書いていなかった位です。


「クラブMOIの調整は上記が完全に調整・管理されていなければ効果はゼロ、全く意味がありません。」とのことですが、当然行っているので効果はあると言うお墨付きを頂きましたね。
逆にプロモーションして頂きましてありがとうございます。


逆に腕や肩のMOIを反映させようとしてアームを付けている工房さんもいらっしゃるようだとお聞きしております。
100人いたら100人で、100万人いたら100万人で違う腕の長さや骨格、筋肉や脂肪を全て反映させなければ全く意味のない、効果ゼロのMOIですから、当然アームも何万種類を付け替えて計測なされているのでしょう。

弊社では変化しない物に、そのようなことまでは出来かねますので、本当に頭の下がる努力をされているのだなぁと感服致します。

たびたび声が裏返っていますが、HAYABUSAちゃんねる更新しております。



 今回はゴルフの根本のお話です(^^

見てね!!

多くの方は誤解していますが、ゴルフはクラブとボールが衝突することでボールが飛ぶと言う物理的現象です。

ボールインパクトの瞬間をいかに効率よく良い形で迎えられるかと言うことが一番大切で、良い形でインパクト迎えるためのスイングが良いスイングだと考えています。


そうした効率の良いスイングというのはクラブMOIマッチングにおける適正MOI値と似たようなところがあって、人それぞれと言えるとも考えています。
私がスイング論をしないのは人それぞれに違うスイングなのに、こうして打つべきだとかは言えないと言うこともあります。

なので、スイング論とかスイング指導といったようなものは私は一切行いません。

餅は餅屋で、スイングに関してはこんちゃんやまもプ、浦東塾長やカトP等がプロフェッショナルですので、私が口出しするようなものではありませんし。



一方である程度ゴルフをしていれば、得意クラブと言うものは出てきます。

得意クラブを言い換えると、「ボールインパクトの瞬間を効率よく良い形で迎えられるクラブ」です。

不得意なクラブはコレとは逆ですから、「ボールインパクトの瞬間を効率悪く、悪い形で迎えてしまうクラブ」ということになります。


不得意なクラブの振り心地=クラブMOIを得意なクラブのMOIに合わせていくことで、振り遅れや振りすぎを防ぐ事が出来ます。
不得意なクラブを得意クラブと同様のインパクトにしていくのがクラブMOIマッチングです。



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写真と本文は関係ありません。
エゾシカ肉のボロネーゼを作ったので載せて見ただけです(笑)

今日20時に更新されるHAYABUSAちゃんねるは、BoseIronFactoryのメインのクラブMOIマッチングに関してご説明しています。

ブログでも今まで散々ご説明してきましたが、文字とイラストだけではなかなかお伝えしづらかったMOIマッチングのことを映像でかなり分かりやすくご説明出来ているのではないかとおMOIます。


弟子屈までいらっしゃるお客様にはこうした形でご説明しているのですが、ようやく同じような形でご説明できてるんじゃないかと(^^


是非チャンネル登録して、ご覧頂ければとおMOIます!!




クラブMOIマッチングの説明動画は20時にアップされるので、まずはその前哨戦として3つのMOIに関してご説明しているこちらの動画をご覧いただいて、チャンネル登録して20時に備えてくださいね(^^

PINGもヤマハも他のメーカーも、最近では高MOIを謳っていて、実際の売上も好調のようです。

ここで言う高MOIのMOIはヘッド左右MOIで5900g-c㎡を上限とするMOIのことで、一昔前にナイキの四角いドライバーで流行ったMOIです。

ヘッド左右MOI

大ヒットしたドライバーですので、ポカーンと言う音を練習場でもラウンドでもご記憶の方は多いのではないかと。

ヘッド左右のMOIがどんなことに有効かというお話はこのブログの本旨では無いので、結論を書いた後にご説明します。

という事でまず結論から(^^;;



クラブメーカーは5,000~5,900g-c㎡のヘッド左右MOIのことは重視するのに、その約500倍、2,800,000g-c㎡もあるクラブMOIをほとんど考えていません。
このことは「木を見て森を見ず」どころか「1本の芝の芽を見てコース全体を見ない」ようなものです。
クラブメーカーやクラブフィッターはもちろんですが、ゴルファー自身もそのことに気付いて欲しいですし、いい加減気づかないといけない時期に来ているのではないでしょうか?



※クラブMOIで私達が使っている単位はkg-c㎡です。今回はヘッド左右MOIとの比較のため1000倍の「グラム-c㎡」で書きました。

こんなにも差があるのにメーカーは小さい方ばかりに注目し、500倍も大きいクラブMOIに対してはほとんど考えていないのはおかしいです。
逆に言えば、そこまで大きい単位であるクラブMOIマッチングだからこそ、その効果は絶大であると言う証明でもありますが・・・。

メーカーの皆さん、森を見る方法、いつでもお教えしますよ(^^




という事で結論をお話しましたので、ヘッド左右MOIに関してご説明。

ヘッド左右MOIが大きいとヘッドの左右にボールがミスヒットした際に当たり負けをせずにボールを押してくれる高効果があります。

ヘッド左右MOI
左右のミスヒットの例です。

トゥ側に当たるとヘッドが開く方向に回転し、プッシュスライスの球筋になりやすく、ヒール側に当たるとヘッドが閉じる方向に回転して、プルフックの球筋になりやすいです。
(フェースの下めに当たるのと上めに当たる場合はそれぞれ90度変えて考えてください)

それを抑制するためにバルジとロールがあるのですが、パーシモンの時ほどバルジにもロールにもボールの軌道を修正する効果はありません。

バルジにもロールにも軌道修正の効果は無いことをメーカーは分かっていますので、ヘッド左右(ヘッド上下)MOIを高くすることで、スパイダーパターのようにミスヒットしてもまっすぐボールを押し出せるようにしています。

一見良いことばかりに見えるヘッド左右MOIの高MOI化ですが、メリットがあると必ずデメリットも出てきます。

ナイキの四角いドライバーの時を思い出してください。
アベレージゴルファーが「パコーン!」と大きい音をさせてボールが飛んでいった方向は、全て右に一直線だったことを。

物理的に考えて、ヘッド左右MOIが高い=ネック軸回りMOIが高い=ヘッドが返りにくいということです。
しかもクラブMOI自体も高くなりがちなので、振り遅れてフェースがスクエアに返る前にインパクトを迎えます。


そのためこのようなヘッド左右MOIが高いクラブは、フェースローテーションをあまりせずにスイングできる方で高いクラブMOIにも対応できる向けです。
そうしたスイングが出来る方に対しては優しいクラブと言えますが、フェースローテーションを積極的に利用したスイングの方はこのようなクラブの優しさの恩恵は受けられず、逆に難しくなるんです。


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