ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

カテゴリ: HAYABUSAアイアン

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写真はプロトタイプ(試作品)です。
発売するHAYABUSA IronはHAYABUSAロゴ(文字のみ)が入るとともに、形状も
もう少し変更されます。
また、番手表示ではなく、ロフト表示となります。




性能面での特徴としては・・・・

1.HAYABUSAウェッジ譲りのソール形状により、アイアンとしては抜群のヌケを実現。
2.敢えてコンパクトなマッスルバック形状を採用。フェースの投影面積を少なくすることでラフからもヌケが抜群。
3.丸いリーディンウエッジでダウンブローに打っても芝を切ることがなく暖簾に腕押しの上下逆バージョンになり、芝がフェースとボールに挟まれないため、ラフからのフライヤーが激減。
4.バックフェースの大胆な窪みによりフェース左右に重量配分されるため、通常のキャビティ以上に左右のミスヒットに強く、スイートスポットが広い。
5.トップラインを激薄にすることで、キャビティ以上の低重心化を実現。
6.薄いトップラインでラインを出しやすく、非常にシャープな形状。
7.バックフェースの窪みはあっても、ボールが当たる部分の肉厚は十分厚くなっているので、軟鉄鍛造ならではの柔らかい打感を実現。

トップライン極薄、ソール幅広くない、マッスルバック形状、ソールまでに及ぶ窪みと、構えると難しく感じる要素ばかりですが、上記のような理由で設計していますので、難しく見えることが実は簡単に、ミスに寛容にしていくための設計要件だったりします。

そのため、バッグに入れてあるだけで「を!この人は上級者だな!!」という見栄張くん的なメリット?も。
でも実際は普通のキャビティなどよりは全然優しいという・・・(笑)




一方でデメリットとしては、
1.コンクリや練習場のマット、床の上等での座りが悪い。
2.ターフが取れにくい。
3.難しそうに見える。
4.バックフェースの窪みに手間と時間がかかるため、価格が高い。
5.トップライン極薄により、フェース上下のスイートスポットは通常のキャビティ並み。
6.ほとんどフライヤーにならないので「あ~、俺ってハードヒッターだから飛び過ぎちゃったよ(^^」と自慢できない(笑)

ということが考えられます。



既に多くのご予約を頂いているHAYABUSA Ironですが、市販ヴァージョンの最終的な仕様等も決定し、現在最後の詰めの作業をしています。

ご予約も開始しており、既に相当数のご予約を頂いている状況です。


価格は5-PW(ロフト表示ですが)の6本(個)セットで、ヘッドの価格が150,000円(税別)。
1~4番はオプションでヘッド価格25,000円(税別)となります。

ヘッド価格にはMOIマッチング組み上げ工賃(5,500円、税別)も含まれておりますので実質19,500円。

ヘッド単体での販売は行いませんので、これにシャフト・グリップ代と送料がかかります。


発売の時期ですが、10月から消費税10%になりますので、9月末までにはなんとか発売にこぎつけたいと考えていますが、万が一引き渡しが10月1日以降となっても9月末までに正式なご予約を頂いていれば、8%の経過措置が適用されますのでご安心ください。




ご予約される方は、ファルコンまつばら seabose@me.comまで。
ご予約の際には、何番から何番まで(5-PWはセット)と、シャフト、グリップのご指定をしてメール頂けますと幸いです。

バタバタで寝る時間もまともに取れないため、時間は頂きますがお見積りを作成してお返事させて頂きますので。



結果的に言いますと、何も問題は無かったのですが、ちょっとばかりお恥ずかしいお話です。

HAYABUSAウェッジやHAYABUSA Ironに採用しているどこから見てもまん丸のソール形状。

ファルコンソールとか命名されていて、本人もやぶさかではないけど少しばかり恥ずかしいなぁと思っていたのですが、マルマンさんが30年も前に考えていて、特許も取得されていたということでありました。


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結果的には、HAYABUSAウェッジの当時から、なに偉そうに面から点へとか抜かしとるん?
ファルコンが考えつく30年近く前からもう考えられていて、ファルコンがパクっただけでしょ?

ということですね・・・。


一応言い訳をさせて頂きますと、この特許が出願されたのは1988年、その頃のファルコンは大学生でジェットスキーのレースに明け暮れ、全国を遊び回っていた時代で、ゴルフとは全く無縁の状態でした。

ゴルフを再開してクラブに興味を持ち始めたのが2000年以降。
ハマりまくった時期からとすると2006~2007年ですから、もうマルマンソールはほとんど採用されていない時期でしたので、ホント何にも知らなかった(というよりも昨日まで知らなかった)というのが本当のところであります(^^;;
当然ファルコン自身が考えついたので「ファルコンさん、HAYABUSAのソール特許取らないんですか?」などと言われて、「いやぁ、本当に良いソールなので敢えて特許は取らずに皆が真似すればいいじゃないですか?」なんて言っていた位なのですが、知らなかったとは言っても結果的に真似したのはファルコン自身だったという。。。嗚呼本当にお恥ずかしい。


何でわかったかというと昨日の夕方に教えてくれた方が居て、元法務部として「こりゃあイカン!すぐに調べてお客様にご迷惑のかからないようにしなくては!!」と必死こいて特許を調べ、特許権の存続期間の20年をとうに過ぎていることを確認して胸を撫で下ろしているわけであります。
存続期間中は独占的、あるいはライセンスと言う形でマルマンさんの発明として保護されるのですが、存続期間が終了すると権利的にはオープンとなり、誰でも無償で使えるようになるという訳です。


ということでマルマンさん、ごめんなさい。そしてありがとうございます!!
30年以上前にこんな素晴らしいソール形状を考えてしまうなんて、全力リスペクトであります!!

それとHAYABUSAウェッジをお買い上げの皆様及びHAYABUSA Ironをご予約の皆様、ファルコンは真似っ子ですが、権利侵害はしておりませんので、安心してくださいね(^^


ちなみにマルマンさんの特許は1600件もあります。
幸いにも400件くらいのところでマルマンソールの特許は見つけましたが、1件調べるのに1分はかかっていましたから、見るけるまででも7時間近く・・・・。

大変恥ずかしいお話ですが、恥ずかしいお話でもお客様にはキチンとお伝えしておかないといけないのでお話させていただきましたm(_ _)m

さて、今回はHAYABUSA Ironのソールのお話なのですが、その前に、HAYABUSAウェッジのソールのお話をもう一度して置かなければなりません(^^;;


HAYABUSAウェッジのヌケの良さはソール形状にあります。


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HAYABUSAウェッジのソールイメージ(トレースしただけですが)

HAYABUSAウェッジのソールは玉子を半分に切った形をしています。

これは今までのウェッジが面を多く取ることでの滑りを良くしてヌケを良くしていくのに対して、丸くすることで接地する面積を極限まで落とすことでヌケを良くするという考え方をしているから。

どちらが良いとか悪いとかの問題ではなく、単に考え方が違うということですね(^^


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こちらがHAYABUSA Ironの7番相当のソール

HAYABUSAIronも基本的に同じような全体的に丸みを帯びたソールにしています。

このことでHAYABUSAウェッジ並の抜群のヌケの良さを実現・・・してはいません。

ヌケに関しては、他のアイアンなどから比べるともちろん良いのですが、HAYABUSAウェッジのヌケを一度味わってしまうとIronのほうは「え?こんなん?」と感じてしまうほどです。




HAYABUSAウェッジのロフトはウェッジですから48度から58度と寝ています。このことで長い芝でもフェースに直接当たることは少ないです。
イメージとしてはロフト0度のフェースとロフト90度のフェースだったら分かりやすいかと思いますが、同じフェース面積だとしたらロフト0度のフェースは全部の芝がフェースに当たって抵抗となるのに対して、ロフト90度のフェースはフェースの厚さの部分にしか芝は当たりません。

ロフトが立っているアイアンは同じソールだったとしてもウェッジよりも芝が多く当たるため、芝の抵抗が多いことになりますから。



正直、このことに気付いたのはHAYABUSA Ironの初期の試作を作って、実際に根室GCのとんでもないラフで打ってみるまで気付きませんでした。

ちょっと考えれば分かりそうなものですが、逆に言うとそれほどまでにHAYABUSAウェッジのヌケが良かったのでアイアンでも同じだろうと思っていたのが敗因です。


ではアイアンにこのファルコンソール(命名:こんちゃん(元祖蝶ネクタイプロ)は意味が無いものかと言うとそうではありません。
ファルコンソールにすることで、今までのアイアンではなし得なかった大きな問題を解決出来たのです。



ちょっと引っ張らせてくださいね(^^;;






その問題とは、フライヤーです。

フライヤーはどういったメカニズムで起こるかというと、フェース面に芝が挟まれた状態でボールインパクトを迎えることによって起こります。
フェース面に芝が挟まれるとスコアラインが機能せず、バックスピン量が減り、フライヤーが起こる訳です。


一般的なアイアンの場合は、リーディングエッジが鋭角になっていますので、リーディングエッジによって切り取られた芝がフェースに乗ったままボールインパクトを迎えますのでボールとフェースの間に芝が挟まれフライヤーが起こります。

一方でHAYABUSAウェッジやHAYABUSA Ironの場合では、リーディングエッジのエッジが立っておらず、芝が切り取られる度合いが非常に少なくなっています。
(100%完全に切り取られない訳ではありません)

芝は殆ど切り取られず、且つソールがまんまるですから芝はソールの下をするりとすり抜けます。

結果、フェースとボールの間に芝が挟まれることは殆ど無いためHAYABUSA Ironではフライヤーが殆ど起きず、フェアウェイから打った球と同様のバックスピンがかかる。ということになります。


昨年の秋にプロの試打を通じて行ったテストでも、鬼ラフと言われる程度のラフからはフライヤーは起きず、フェアウェイから普通に打ったときとほぼ同じ飛距離が出ることが確認されています。


フライヤーが起きないということは実はとんでもないメリットなんです。
プロゴルファーでもフライヤーによってどの程度飛びすぎてしまうかはなかなか予測不可能ですので、普通に打って飛び過ぎたり、逆に加減して打って手前に落ちてしまったりする場合が多々あります。

そのフライヤーが殆ど無くなるということは、ラフからでも距離の計算が出来ますから。
フライヤーってプロだけのものではもちろんありません。ほとんどのアマチュアは飛ぶと嬉しいので、通常150ヤードの飛距離のはずの番手で、フライヤーによって170ヤード飛んじゃったとしても「俺ってハードヒッター(^^」と思ってしまいがちです。
なのでプロだけでなく、普通のアマチュアにとっても(飛距離の階段を作るべきアイアンにおいては)フライヤーは大きな敵となります。


何年か後にトーナメントの中継でT張さんが偉そうに、「これはフライヤーですねぇ・・・」なんて言うこともなくなるかもしれませんし、もしT張さんがそんな事言ったら、「とっくの昔にHAYABUSA Ironでフライヤー問題は解決済みでしょ!?」とT張さん以上に偉そうに言ってやりましょう(笑)


HAYABUSA Ironの開発では、様々な性能を詰め込んでファルコンのクラブ設計の集大成的なものにしたいと考えてきました。
HAYABUSAウェッジの時もそうでしたが、現状考えうる最高のクラブが出来たと感じています。

まだ細かい部分での修正はありますし、ロゴの刻印を作ったり、ロフト表示の刻印も作らなくてはいけませんが、性能的にもその他の部分でも、良いものが作れたのではないかと自負しております。




で、HAYABUSA Ironのロフト設定のお話であります。


プロを含め、また試打をして、ロフトを含む細かな部分に関しては最終的な決定をしますが、現状で考えていて、実際にプロトタイプで設定しているロフト・ライは・・・。


  Loft(°) Lie(°)
#1 14 59.5
#2 17 60
#3 20 60.5
#4 23 61
#5 26 61.5
#6 3061.5
#7 3462
#8 3862.5
#9 4263
#10 4663.5


こんな感じです。

そうなんです!!
実は1番アイアンからのラインアップを考えているんです!!

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(これは3番です)

ロフト・ライの設定自体はオーソドックスな設定で、7番で24度とか言う設定にはしてません。

まぁ、今どきのキャビティなどと比べるとそれでも1番手半くらいはウィークロフトですが、5番までは3度ピッチ、5番から下は4度ピッチとしてPWで46度。

46度のPW(10番)でしたらウェッジを50度・56度にしても、52度・58度にしても流れは悪くありませんし、50度、54度、58度というHAYABUSAウェッジの3本にすれば基本4度刻みでセッティングすることが可能です。

このブログ等でも何度も書いていますのでMOIマッチングで飛距離の階段が出来やすくなるということは皆さんもうお分かりだと思いますが、飛距離の階段が出来やすくなる=ロフトなりに飛ぶということでもありますから、5番までの3度ピッチ、そして5番以降の4度ピッチという形でロフト設定をすることでより正確な階段が出来ると考えています。

そして、様々なライ、芝の状態からでもロフトなりの飛距離が出るファルコンソールはHAYABUSA Ironにも当然採用していますので・・・(長くなるのでこの続きはまた別の機会に)



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昨日上げたブログ記事にも追加していますが、画像は再掲です。
左がHAYABUSA Ironの3番プロトタイプで、右がTN-87の非売品プロトタイプの1番アイアンになります。

通常番手が長くなるに連れてトップラインは微妙に薄くなる(薄く見える)傾向がありますが、2番手違ってもHAYABUSA Ironのほうが薄いのがお分かりになるかと。


TN-87プロト1番に関してはBoseIronFactoryの至宝として門外不出としておりますので、いらっしゃった方にしかお見せできませんのでご了承ください。


で、表題のお話なのですが・・・。



ファルコン的に昨今の飛んじゃうアイアンに関しては少し考えるところもございましてね・・・。

7番アイアンと言ってもロフト24度というモデルまであるので、HAYABUSA Ironで想定している7番のロフト34度と比較すると、その差はなんと10度!!

10度も違えばそりゃあ飛びますよね?というやるせない気持ちにもなったりするわけでして・・・。

ロフトばかりではなくて、長さに関してもぶっ飛びアイアンは7番で37.75インチ(しかもヒールエンド法)となっているものもあり、長さでも2番手の違いがあるわけでして、更に更にやるせない気持ちになったりする訳でして・・・。

このやるせなさを解決するにはは3つの方法があると思われます。

その1:5番アイアンの番手表示を7と刻印してお茶を濁す。

その2:いっその事4番アイアンに8と刻印して流行の最先端の更に先まで行ってみる。

その3:「番手なんて(毛がないだけに)不毛だっ!!」と強がってロフト表示にしてみる。


もちろんこのやるせなさをそのまま我慢するという方法もあるわけですが、アイアンに対してのBoseIronFactoryの基本的な考え方というのは、クラブMOIマッチングの本質を踏襲しているんですね。

クラブMOIマッチングの本質のひとつとして、クラブなりの飛距離の階段をきっちり作るというのがあります。
それが一番具現化しやすいのがヘッドもロフトとライ角以外は基本同じでシャフトもグリップも基本同じであるアイアンセットなんです。あ、長さと重量も違いますね・・・(まぁええわ。言いたいことは分かりますでしょ?)

クラブMOIマッチングの本質を追求していくと、ロフトなり、番手なりに飛距離の階段がきっちりできることが大切なので、一部のぶっ飛び系アイアンのように「単に飛べばいい」とは考えません。

例えば、先に上げた7番でロフト24度というアイアンセットのロフト設定を見てみると・・・

#5:20度 #6:22度 #7:24度 #8:28度 #9:33度 PW:38度 AW:44度 AS:50度
SW:56度

という設定になっています。
5番が20度で、6番が22度、7番が24度ですから、5~7番は2度刻み。
7番と8番で4度刻みで、8番9番PWが5度刻み、PW、AW、AS、SWでは6度刻みとなっています。

普通に考えてこれで飛距離の階段が出来るとは思えないのです(^^;;

もしかしたら番手ごとにヘッドの構造を大幅に変えていてキチンと階段が出来るように設計してある凄いテクノロジーを持ったアイアンなのかもしれませんけど・・・。


そうしたものも含めて極小資本であるBoseIronFactoryはぶっ飛び系のアイアンは無理です(^^;;

もちろん大きなメーカーさんに喧嘩を売ると言ったことも考えていませんし、何よりも飛距離の階段をきちんと作るという本質を大切にしたいと考えています。
そして本質を大切にしていくことがHAYABUSA Ironを心待ちにしていただいているお客様に対しての信頼にも繋がると考えています。

ということで!!

HAYABUSA Ironに関してはソールの番手表示を取りやめロフト表示にすることを前向きに検討しています。
「前向きと言ってもまだ検討しているだけじゃないの!!」という声が南の方から聞こえてきたので何故検討かを言うと・・・


ロフト表示をしているヘッドメーカーが殆ど無いので、実際に製造するにあたってはロフト表示用の刻印を作らないと行けないんです(^^;;

当然HAYABUSA Ironのためだけに作ることになるので刻印の製造にかかる費用は全額BoseIronFactoryが持つことに・・・(泣)

恐くてまだいくら掛かるか聞けていません・・・(爆)


まぁ、ここでこうして書いちゃったからには高くても作る方向ではありますが・・・。

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HAYABUSA Ironのトップラインです。


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左がHAYABUSA Ironの3番で、右があのTN-87の非売品プロトタイプの1番アイアンです。
こうして並べてみると1番アイアンなのにTN-87のほうがトップラインが厚いと言えます。


切れ味鋭い、極薄のトップラインにしています。


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この写真を見て頂ければ分かるのですが、ただでさえ薄いマッスルバックのトップラインを更に削ることで写真1枚めのような超極薄の難しそうなトップラインにしています。

ところでトップラインが薄いと難しいということをよく聞きますが、はたして本当にそうなのか?ということをファルコン的には疑問に思うんです。

優しいと言われているアイアンは、低重心=球が上がりやすい、芯が広い=打点のバラつきのミスに寛容ということが上げられますが、トップラインが薄いというのは単にそれだけでは難しいとは言えないのではないかと考えています。

確かにトップラインが分厚ければフェース周囲に重量配分をしやすいので芯は広くなります。
ですが、トップラインというだけあって分厚ければ分厚いほどに重心は高くなります。

低重心と芯が広いということは相反するということで、トップラインを分厚くした分、ソールにタングステンなどを入れることで高重心にならないよう苦労しているんです。

一方で深重心が優しいという考え方もあります。
深重心でのメリットはヘッドの左右MOIが高くなってミスヒットに寛容になるメリット、重心が深くなることでシャフトのしなり戻りが多くなり球が上がりやすくなるメリット、フェース面より後方に重心が来ることで多少振り遅れても球が捕まりやすくなるメリットの3つがあると言われています。

この3つのメリットが本当にそうなのかどうかはまだ完全に検証は出来ていませんのでどの程度のメリットが有るのかは何とも言えませんが、ドライバーなどのようにフェースの後方までヘッドが伸びていないアイアンの場合はポケットキャビティにしても深重心にするには限度がありますから、ドライバーのように深い重心に設計することは不可能です。

そうなるとアイアンの場合はポケットキャビティにして深重心にしてもドライバーほどのメリットはありません。
この段階でHAYABUSA Ironのポケットキャビティ化は無くなりました。

それと共にヘッドの左右MOIが高くなるメリットに関してはバックフェースの窪みを作ることでポケットキャビティ異常の左右MOIを実現していますし、球が上がりやすくなるメリットと球がつかまりやすくなるメリットに関してはクラブMOIマッチング専用設計とすることでポケットキャビティ以上に問題は解決されています。
すなわち、ポケットキャビティにするメリットはほとんど無く、逆にポケットキャビティだからこそ出てくるデメリット(重心が高くなってしまう)のほうが大きいのです。


では次に芯の広さに関して考えていきましょう。

芯の広さは重量配分をいかに周囲に分散させるかがポイントになります。
重量配分を周囲に分散させるにはフェースの裏を出来る限り薄くして、余った重量分を周囲に配分してやることで可能となりますが、先程書いたように低重心と芯の広さは相反する部分もあるためどこまで低重心を保ちつつ重量配分を周囲に持っていくかという問題が残ります。


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この写真のように、HAYABUSA Ironはバックフェース中央に大胆な窪みを設けて左右の重量配分を大きくする設計をしています。
この窪みによってフェース左右とフェースの下部に重量配分をして、フェースの上部に関しては無理に重量を配分することはしていません。
ぶっちゃけてしまいますが、フェース上部に重量配分しようとしてどんなにトップラインを分厚くしても実際のところそれほど劇的な重量を持たせることは出来ませんでした(当然やってみました)。

それどころかトップラインを分厚くすると重心はかなり高くなってしまったんです。もちろん見た目の安心感だけは分厚いほうがあるのですが、それ以外のメリットは感じられず、かえってデメリットばかり目立つようになってしまったのですね・・・。
(大手のメーカーさんはそうしたデメリットを払拭するためソールにタングステンなどの高比重の金属を入れたりして対策を講じていますが、BoseIronFactoryは完全な軟鉄鍛造に拘りたいですし、ソールにタングステンを入れると言った方法は極小規模のメーカーでは資本的に難しいんです)

そのためにHAYABUSA Ironでは上の部分に関しての重量配分に関しては考えないことにして、よりシンプルに左右と下部に重量配分することを優先したという訳です。


上部の重量配分を考えないことで、トップラインを超極薄にしたのですが、そのことで思いの外低重心にすることが出来ました。分厚くすると高重心になるんですから、薄くすれば当然低重心になります。

もちろん構えた場合の見た目もとても精悍なトップラインになり、ラインも出しやすいということもメリットとして考えられます(まぁ、ここは私個人の好みでもあります)。

また、基本中の基本、鍛造の設計に関しても十分に考えてあります。

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右と左のネック長ですが、一方がHAYABUSA Ironでもう一方が某社の鍛造フルキャビティです。
HAYABUSA Ironはマッスルバックがベースだと言うのにも関らず、フルキャビティのネック長より短いくらいなんです。

そのため全体の重心を低くなり、大胆な窪みを入れても左右の削る量が減るだけで済みます。左右の削る量が少なくなるということは逆に言うとそれだけ左右に対して重量配分が出来て芯が広くなるということにもなります。

では、もう一枚の写真を御覧ください。

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こちらも同じ某社のフルキャビティとHAYABUSA Ironを並べた写真です。
フルキャビティと比べてもHAYABUSA Ironのフェースの大きさが分かりますね。

こうした鍛造からHAYABUSA Ironは作られますので、マッスルバックでありながらフルキャビティ以上の優しさを秘めたモデルとして設計しています。


そうしてこのHAYABUSA Ironの形が出来てきたという訳ですね。


マッスルバックをベースとして、トップラインも極薄なのですが、大胆な窪みによる左右への重量配分やネックの短さ、フェースの広さによってマッスルバックの操作性はそのままにフルキャビティ以上の優しさを持ったモデル。
それがHAYABUSA Ironというわけです。

もちろんHAYABUSA Ironの凄さはこれだけではありません。

次回(ちょっと先になるかも)はHAYABUSA Ironのソールの秘密とソールによってもたらされる効果に着いてお話していこうと思います。

まだ正式な発売日も価格も決まっていないというのに、昨日の写真公開から既に何人もの方々にご購入ご予約を頂いているHAYABUSA Iron。

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バックフェース中央の大胆すぎる窪みが注目されますが、この窪みは決して奇をてらったものではありません。
この窪みはMOI(慣性モーメント)専門で行っているBoseIronFactoryならではの機能が詰まった窪みなんです。


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ソールのほぼ中央にまで設けられた窪み。
ここまで削っている物は見たこと無いですよね(^^;;


簡単にご説明しますと、こうした窪みを設けヘッド重量をフェース左右に振り分けることでヘッドの左右MOIを最大化することが出来ます。
ヘッド左右MOIを大きくすることで、ボールコンタクト時のフェース面左右のブレに強いアイアンとなるんですね(^^

この窪みを設けることで、マッスルバックをベースとしつつも、ポケットキャビティ以上にミスヒットに強い=優しいアイアンになりました。

もちろんこの窪みだけでなく、他にもHAYABUSA Ironならではのアイデアが詰まったアイアンになっていますので、そのお話しはまた別の機会に・・・(^^

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ついにHAYABUSAアイアンの画像を公開できるところまで来ました(^^

写真の通り、マッスルバックのバックフェースのど真ん中を大胆にえぐり取ったデザインが目が行くと思います。

このあたりは説明していくと長くなるので、これから少しづつその理由を書いていきますが、簡単に言うと、この凹みでマッスルバックでありながらキャビティ並の優しさを実現しています。

iPhoneで簡単に撮っただけですので、写真はまだ荒いのですが、HAYABUSAウェッジ同様にソール形状は丸くなっています。
硬いところでは丸いことでソールの座りは悪いですが、このソールにすることでヌケだけでなく他にも凄い効果があるんです。

これから最後のテストをして細かな部分の修正をすればようやくGOサインが出せます。

かなりいい感じに仕上げてもらっているので、大きな変更をすること無く早ければ夏の後半、遅くとも11月には発売したいと考えています。

価格はまだ決定しておりませんが、ヘッド1個あたり23,000円~25,000くらいには収めたいと考えています。


今後試打の模様なども含め、随時このブログでお知らせしていきますので、ご期待下さい!!

HAYABUSA Ironのヘッド単体での価格を発表したいと思います。

あ、もちろんヘッド単体での販売はいたしませんし、JCMO認定店以外へのヘッドの供給も行いません(たまにお名前も名乗らない工房さんから、「お宅のHAYABUSA、ウチにはいくらで卸してくれんの?」というお話を頂きますが、丁重にお断りさせて頂いております)。



ヘッド1つあたり税別で25,000円、税込みで27,000円とさせて頂きます。
5-PW(ロフト表示にするので5-PW相当)の6本セットとなりますので、6個セットで150,000円、税込みで162,000円。
1番(相当)から4番(相当)まではオプションとしてご用意します。

また、HAYABUSA IronはMOIマッチング専用の設計ですので、BoseIronFactoryで現在新規組み上げのMOIマッチング工賃として頂いている5,500円/1本は頂きませんので、その部分も考えると19,500円となります。


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写真はプロトタイプです。
製品版は刻印が入りますし、形状も多少変更がございますので、ご了承ください。

発売日に関してのお知らせはまだもう少し先になりますのでお待ち下さい。現時点では8月下旬から11月位にかけての発売に”したい”ということしかご案内出来ません。

ご予約に関してですが、価格も決まりましたので、発売日がまだ確定で無くても良いというお客様に関しましては適宜ご予約開始としますので、ご予約されたいというお客様はseabose@me.comまでご連絡ください。
5番相当からPW相当までの6本セットが基本となり、1番相当から4番相当まではオプションとなります。

また、ソール刻印は番手表示ではなくロフト表示としますので、ロフト調整は出来ますけれども、あまりお薦めはいたしません。
ロフトのカスタムをご予約時にされても、ソールのロフト表示刻印は変更出来ません(刻印を何十個も作れませんから)。

(こうして自分にプレッシャーをかけることで、出来るだけ早い発売にしたいと思ってます(^^;;)


次回はHAYABUSAウェッジ譲りのソール形状に関してお話したいと思います。

ゴルフフェアでは多くのクラブが展示されています。
それぞれのクラブにそれぞれ素晴らしいポイントがあり、甲乙つけがたいです。
ですが、そのほとんどのクラブが似たように見えてしまうというのは正直なところ。

このあたりは私自身がゼロからゴルフクラブを自分で開発しているからですが・・・。


BoseIronFactoryの開発するゴルフクラブの基本コンセプト、それは他のクラブと比べた際にBoseIronFactoryならではの明確に優れた部分をつくることです。


Bose Iron Factoryは私一人の世界最小のゴルフクラブメーカーですから、他のクラブメーカー必死になって競い合っている部分に関しては太刀打ちできません。

例えば飛びの部分や、スピン量などです。

ドライバーだけでなく、昨今はアイアンでも飛距離を求める傾向がありますが、Bose Iron Factoryとしてはこの部分にはあまり興味はありません。
ウェッジで言えばスピン量に関してもあまり興味はありません。

スピン量に関してはそれぞれの番手でそれぞれに適正なスピン量があればいいと考えていますし、アイアンに於いての飛距離性能に関してはほぼ興味は無く、番手間で適正な飛距離の階段が出来ること。

それが何よりも大切だと考えています。


明確に優れた部分というのは、例えばアイアンとウェッジでも違っていて、HAYABUSAウェッジの場合は「抜け」が、開発中のHAYABUSAアイアンの場合は「どのようなライからでも安定した飛距離」がその明確に優れた部分です。

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HAYABUSAウェッジの抜けに関しては既に多くの方々に実際に感じていただいていると思いますが、HAYABUSAアイアンの「どのようなライからでも安定した飛距離」というのがどういったことかをお話しして行きましょう。

アイアンの本質を考えていくにあたって、まずアイアンは飛距離の階段を明確に作ることが必要なクラブであるとファルコンは考えています。

5番アイアンで170ヤードだったら6番アイアンで160ヤード、7番アイアンで150ヤードと言った形で、飛距離の階段を作る事自体はそれほど難しいことではありません。

ただし、ライが変わると飛距離も変わりますよね?
その最たるものがフライヤーです。

フライヤーしないアイアンというのは今までのゴルフクラブの常識から言ったらまず無理なことではあります。
でももし本当にフライヤーしないアイアンを作ることが出来たら、ラフでもフェアウェイでも飛距離差が無くなる事になりますから、スコアがまとめやすいアイアンを作ることが出来ます。


更に突っ込んで考えていくと、ラフの長さやラフの状況に於いてフライヤーでどの程度の距離が伸びるかが一定でない以上、「一律10ヤード伸びるから1番手落とそう」という事は無理でしたが、フライヤー自体しないアイアンを作ることが出来たら、そうした問題も解決することとなります。

それって実は凄いことなのではないかと(^^;;



はい。実はHAYABUSAアイアンのプロトタイプでテストを重ねた結果、根室GCのような鬼のようなラフからでもフライヤーしないアイアンが出来ています。

長くなりましたので、今回はこのへんで・・・。

次回はフライヤーのメカニズムとその対処をHAYABUSAアイアンでどのようにして解決しているのかをご説明していきます(^^

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