ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

June 2017

未だにご予約いただいた方の殆どにデリバリーできていないHAYABUSAですが・・・。

実際にHAYABUSAのどこがどのくらい凄いかというのは実際に打ってみていただいてからのお楽しみです。

でも、HAYABUSAの開発過程に関してはお話しても良いかと。



HAYABUSAを開発するきっかけとなったのは、共栄ゴルフの大ヒットモデル、ZESTAIM I.O.grind LimitedForgedです。

BoseIronFactoryと共栄ゴルフのコラボモデルとして、黒染めのZESTAIM I.O.grind LimitedForgedがあったのはご記憶されている方も多いかとおMOIます。


2013-01-23_00-55-11_000


LimitedForgedの名の通りトーナメントプロにも数多く使われ、中でも某有名女子プロはこのウェッジを使って優勝するなど、本当に素晴らしいウェッジでした。

2012年末~2013年初にかけては2本セットで70,000円と言うこのウェッジを何本作ったことか・・・(^^


HAYABUSAはこのZESTAIM I.O.grind LimitedForgedの後継モデル、しかも格段の進化をした後継モデルを作りたいなぁ・・・と思っていた2016年初頭から開発が始まりました。


2016年初頭に共栄ゴルフから仕入れたウェッジ用の粗鍛造ヘッドはAW・SW合わせて相当な数(いくつだったかは忘れました)です。
届いた時に持ち上げて腰がグキッ!!となったくらい。

そして冬の間にその粗鍛造ヘッドをいろいろなイメージで削っていきました。

この時点でグースの効いた粗鍛造やソール形状がイメージと違う粗鍛造は選択肢から消えていき、残ったのはZESTAIM I.O.grind LimitedForgedの元となった粗鍛造でした(^^

やはり良い物は粗鍛造と言っても良いんですね(^^



2016年春になり、弟子屈カントリーでグリーンキーパー見習いとして働くようになると、夜に組み上げたテストウェッジを弟子屈カントリーに持ち込んで仕事終わりにいろいろなライからテスト。

同じボールでテストしてもそのボールだけに合ったウェッジになる恐れがありましたから、グリーンキーパー見習いの仕事中に林の中で拾ったボールも幾つか使わせてもらい、様々なメーカーのボールを様々なライから様々な打ち方で打ってのテストを繰り返しました。

テストウェッジはもちろんノーメッキ。
なぜなら、前の晩に「ここがイマイチ」と言った部分を研磨して翌日にテストするという日々でしたから、メッキをする時間などは全くありませんでしたから。

1つのヘッドで最初は少し重め・大きめにしておいて、テストしては削り、削ってはテストと言う毎日でしたが、いくら重めにしておいても少ないものでは2回削り直したら終わりになり、多いものでも4回が限度と言う状態でしたから、ホントいくつの粗鍛造を使ったかは覚えていません(^^;;

image
研磨前の粗鍛造。
(HAYABUSAとは違う型です)

image
これも違う型ですが、こんな感じの型からあのHAYABUSAが出来ているって凄いですよね!!




弟子屈カントリーでのテストが一通り終了すると、今度はBoseIronFactoryの試打スペースでのテスト。
BoseIronFactoryはまだまだまともな芝が生えそろっていませんが、2016年は弟子屈カントリーでの仕事と試打で体力の殆どを使ってしまったので、昨年の試打スペースは酷いものでした。
酷かったからこそ過酷な状況下でのテストが出来たと言えるのですが・・・。

ほぼ牧草地そのままの状態ですから中には草刈り機も歯が立たないような大きな株になっている牧草(チモシー種)などもあったんです。
どうせ作るならそうしたところからも抜けるウェッジでありたいと思っていましたから、

チモシー
チモシー種の牧草はこんな感じで株で増えます。
成長したチモシー種は背丈ほどにまで・・・(^^;;


北海道のゴルフ場では、牧草地から種が飛んできてこうしたチモシー種の牧草が芝に紛れて生えているところも(ごくたまにですが)ありますし、全英が開かれるスコットランドリンクスではラフやブッシュがこうしたチモシー種に近い場合がありますから、こうした株で増える手強いライでのテストも欠かせません。

どのくらい手強いかというと・・・。

かなり低く刈ったチモシー種の上からダウンブローに50ヤードほど打つハーフショットでファルコンの手首がグキッと捻挫する位手強いです(^^;;←マジ痛かった!!

殆どの場合、このBoseIronFactory内でのテストでNGになっていきましたです(^^;;

ここまで進んでも15回ほどはまた作り直しでしたから。


BoseIronFactoryでのテストが完了したHAYABUSAが出来上がったのが9月シルバーウィークのちょっと前。

このシルバーウィークに本夛プロに弟子屈カントリーと根室ゴルフクラブでテストしてもらい、その後は大雨の釧路カントリーや釧路風林カントリー、厚岸にあるのになぜか新釧路GCでの実戦テストを経てようやく完成に至ったと言う形です。


完成までに打った球数はきっと数万球、10トンダンプ位になるかと。



正直言ってHAYABUSAは高いです。

LimitedForgedですと2本セットで106,500円。

サラリーマン時代の私だったら絶対に買いません(笑)



でも、全てにおいて最高のウェッジ、作ってみたかったんですよね(^^;;


そうした意味に於いては性能も所有感もボブ・ボーケイにもロジャー・クリーブランドにも大きく差をつける凄いものが出来たと自負しています。

スピンも打感もとんでもないモノになっていますから、もしかしたら本当にこのHAYABUSAがウェッジの歴史を変えてしまうのでは無いかと思うんです。


MOIがゴルフクラブの歴史を変えていくのと同じで、HAYABUSAをご購入いただくオーナー様はもしかしたらそうした凄い事の生き証人かもしれませんよ(^^

ギア効果ってご存知でしょうか?

ウッドやウッド型のUTなどのフェース面が丸くなっていることによって、フェース中央以外でヒットギア(この場合は自転車やバイク、車などのギアチェンジのギアです)が噛み合うかのようにボールにサイドスピンがかかって球が戻ってくると言う効果です。


ギア効果
ブリヂストンさん、画像お借りしておりますm(_ _)m


確かにギア効果はあるのですが、皆さんはギア効果で球が戻ってきた経験ありますか?

あまり恩恵に預かった記憶は無いのではないでしょうか?

ゴルフクラブの進化とかよく言われますが、ことギア効果に関して言えば、間違いなく進化ではなく退化しているといっても過言ではないとしたら?


その答えを明かしていきましょう。


パーシモン時代の200ccも無いヘッド体積だった時代にはクラブ左右のMOIもそれほど大きくなかったために、フェースの中央以外の所でヒットすると、ボールヒットしたフェースの部分が反力で回転するように押されていたためギア効果は効果的に(笑)発生していました。

でも今の主流のドライバーの体積は440cc~460ccです。
イマドキのドライバーは四角いナイキのサスクワッチ5900ドライバーでなくとも、5,000g-c㎡近辺のヘッド左右MOIはあります。

そうした大きなヘッド左右MOIがあるとボールヒットした部分がフェース左右やフェース上下にズレたとしても、ヘッドが反力で回転しにくくなっているのでギア効果が効果的には(笑)現れません。



近々イマドキの最新ドライバー、CallawayEPICと昔の小さいヘッドでギア効果の実証実験をしてみますので、暫しお待ち下さいね(^^


劇団ひとり様

アメトーク拝見致しました(^-^

良くぞMOI計測器まで揃えましたね(^-^

MOIにご興味がおありでしたら、きっとこのブログやBoseIronFactoryのホームページにたどり着いていらっしゃることとおMOIます(笑)

MOI計測器の場合、計測自体にノウハウが必要です。ノウハウが無いと効果的なクラブチューニングも難しく、かえって逆効果の場合もあります。

もしよろしければMOI計測器の使い方やクラフトのやり方をお教え致しますので、是非ご連絡くださいませ。

弟子屈に来なくとも、2ヶ月に1回程度は横須賀に戻りますので、その時にでもお教え出来ますよ(^-^

ではではよろしくお願い致します。

連絡先はseabose@me.comまでお願い致しますね(^_^)

相も変わらずバタバタと働かせて頂いております(^^;;

2017-06-18-14-22-15
あれぇ~~頼んだのシャフトだけのはずなのに随分と重いなぁ・・・(^^;;
と思って箱を開けてみたらこんなにたくさん発注していました(^^;;
そりゃぁ重いはずですよ・・・(笑)

そんなこんなで仕事の合間にブランコ作ってる暇あるじゃん!!
俺のMOIマッチング早くやれよ!!

なんてお叱りのお言葉を頂きそうですが。。。

ちゃんと踏ん張ってMOIってますので、ご安心くださいませ。



ブランコ作ったり、バイクの洗車したり、ウッドデッキ作ったりはちゃんと営業時間外にやっていますのでm(_ _)m


image
ブランコ、楽しいっすよ(^^
2017-06-18-13-53-22
バイクも洗ったのは9ヶ月ぶりくらいですし(^^;;


2017-06-20-16-00-35
ウッドデッキは何で作ったかというと・・・。


2017-06-20-17-38-33

2017-06-20-18-19-41
このためです。
試打スペースは室内で、鳥かごは室外に置くことで、工房が広く使えますから(^^)v



問題はコレを屋内試打スペースというのか、屋外の試打スペースと言うのかですね。
ヘッドメーカーによっては、屋内若しくは屋外の試打スペースが完備されていることが契約の前提となりますので、どっちになるのかちょっと微妙です(笑)

室内から打つので、室内でも良いのかなぁと思いつつ・・・。

ちなみに冬の間は室外に向かって打つと寒いので、雪が降る頃にはウッドデッキを外して完全に室内で試打出来るようにします(^^





ということで、いつも遊んでいる訳ではありませんので、ご心配なくです(^^;;




ちなみに全然休みが無く多少ストレスが溜まっていることは確かなので、今日の仕事終わりから近場でキャンプすることにしました。

満点の星空を見ながら、ルービーやポン酒を呑んだくれるぜ!!(笑)




昨日は夕方から川村プロが新工房を作る手伝いに来てくれたので、天井の断熱材入れを手伝ってもらいました(^^

いやぁ、やっぱり一人でやるよりも二人でやったほうが進みますねぇ(^^

道東中(帯広以東)のグラスウールをかき集めておいたのに、全部のグラスウールを使い果たしてしまいました。あと少しで完了するので、今度は北海道中のグラスウールかき集めなくてわ・・・(笑)
(暖かい空気は上に登っていくため、それほど強力な断熱は必要ないのでスタイロフォームではなく少し安いグラスウールで断熱してます。)

今日も手伝いに来てくれるのですが、その前に天井板を少しでも貼っておこうと思い、遅い時間ではありましたが現場に行って作業開始・・・・、しようとしたら。


image


おかしいっ!!おかしいぞっ!!

少しでも天井張りをするはずだったのになぜかブランコがっ!!


しかも体重80kg-c㎡、ちゃうちゃう、80kgオーバーの私が思いっきり立ち漕ぎしてもビクともしない頑丈なブランコがっ!!←50歳まであと半年なのに何故立ち漕ぎまで!!??




だってだってだってぇ~~、ブランコ作ってみたかったんだもん。乗ってみたかったんだもん!!!

3m20cmくらいのところにちょうど鉄筋が丸出しになっていることだし、ブランコ作ると言っても耐荷重1本850kgのロープもあったので、床材で余っているトド松剤もあったし・・・。←いい大人の言い訳(笑)

ということで、BoseIronFactoryは日本で唯一ブランコがあるゴルフ工房になるはずですので、皆さんいらっしゃったら半ば強制的に乗ってもらいますので←普通は連れてきたお子さんでしょ!!??


さぁ、次はハンモックだな・・・(本気)



ここ20年でゴルフの市場規模が1/2にまで落ち込んでいるのだとか・・・。


BoseIronFactoryにとってこの事は正直実感がありません。

少しづつMOIマッチングが認知されてきたのか、おかけさまで忙しくさせていただいていますので。


でも実際に潰れる工房さんは跡を絶ちませんし、経営が厳しいのは工房だけでは無いようで、工房の無いゴルフショップなども次々に廃業されているようです。

ホント大変ですよね・・・。

ゴルフ業界としても凄い努力をされているのに・・・。続きを読む

昨日の乳アイアンの続きを書こうと思いましたが、なかなか興味深い感想を頂きましたので、そちらの方を載せさせて頂きます。

一部、お褒め頂き過ぎて恥ずかしい部分がありますので、プライベートモードにさせていただきたいと思います。










続きを読む

2017-06-15-23-00-42


HAYABUSA LimitedForged、ごくごくわずかですが入庫いたしました。

ご予約頂きました順番にお出し致しますので、まだご連絡差し上げていらっしゃらない方は次回以降の入庫分から順次引当ててお知らせいたしますので、もう少しお待ち下さい。


2017-06-15-22-58-46
2017-06-15-22-58-55


昨日の昼から作業を開始して夜遅くに「もうこのくらいで勘弁してやる!!」と思ったのですが、結局は今まで作業してしまいました。
ほんの少し前に入庫したHAYABUSAノーマルバージョンも一緒に作業したので、全部で18セット、36個の曲げ・研磨・仕上げの磨き・・・。

手だけでなくアタマまで真っ黒になりながら、ひとつひとつ心を込めて曲げ、研磨し、そして磨き上げました。
ファルコンのアタマと同じくらいにまでピカピカに磨き上げていると、バフとはいってもウェッジそのものは持っていられない位に熱くなります。
(それなりに強く押し付けないと表面だけがピカピカになり、研磨の時についた細かな擦傷までは消えてくれないので)

熱くて持てなくなったら、同じセットのAWからSWに持ち替えてまた磨いていく。

仕事が遅いファルコンですから、ひとつ曲げて・研磨して・磨き終わるまでに30分はかかります。
早いものだと15分位で終わるのですが、磨いているウチに気が付かなかったキズが見つかったりしたらもう一度表面を研磨し直したりしますから(^^;;



HAYABUSA LimitedForgedはこの後に銅メッキし、その上にソフトブラックと言う薄めのガンメタっぽい特殊なメッキをかけてから組み上げます。
銅下メッキは打感へのこだわり、ソフトブラックメッキは究極のスピン性能へのこだわりです。

メッキ前でのこの輝きも、考えられる全てに置いてこだわり抜いた製品でないとLimitedForgedとは呼べないからです。


皆様、早期からご予約を頂きましたので長きに渡りお待たせしておりますが、こだわることを放棄したらその時点でHAYABUSAではなくなります。

本当に申し訳ありませんが、もう暫くお待ち下さいm(_ _)m

長らくお待ちいただいただけの価値と、1セット106,500円と言う値段以上の価値は十二分にあると自信がありますから(^^)v

image


棒の先に乳。



相当溜まっているんでしょうね(笑)


今日、このシャフトが挿さっていたEPONさんの担当者が来たので、実物を見てもらいました。

ここでの問題は幾つかありますが、代表的なものとして2つ上げましょう。

1.アルミ缶をシムとして使うのはまだ良いとしても、アルミ缶のコーティングや塗装を落とさずに使うのは強度的にも問題がある。

2.仮に強度的に問題なかったとして、高級なアイアンセットから”乳”の文字が書かれたアルミ缶の切れ端が出てきたら、お客様はどう感じるか・・・。



1.に関してですが、実際に熱を一切加えること無くスルッと抜けましたので、安全性の面から見ても論外です。
高級な限定モデルと言うこともあってか、ソールに打った後は殆ど見られないほぼ新品と言ってもいい状態でしたから実際に事故に繋がることはありませんでしたが、もしこのクラブで数ラウンドしていたとしたら、100%事故になっていたと思われます。

2.に関しては皆さんご自身がお考えになってみてください。
20万円のアイアンセットを購入し、2~3ラウンドしたらヘッドが抜けて飛んでいった。
手元に残ったシャフトを見ると”乳”の文字。

私だったら作ったところに怒鳴り込みますね。


さてさて、これからはどうでもいいお話をしますので、パスワードかけさせて頂きますね(^^;;

続きを読む

RODDIOから2017マイスターアイアンが発表されました。

予約限定生産となります。

形態はマッスルバックとキャビティアイアンの2種ですが、3-7がキャビティで8-SWがマッスルバックのコンビネーションタイプも選べます。

更にはメッキ仕様も選べるようになっており、ニッケルクロムメッキ、ブラックボロン銅下メッキ、ビーズボロンメッキの3種から選ぶことが出来ます。

基本5-SWの8本セットで、3番アイアンと4番アイアンはオプションとして購入可能。


マッスルバック
マッスルバック

キャビティ
キャビティバック

メッキ仕様
メッキ仕様3種。


詳細なスペックは・・・。



仕様書


となっていますので、RODDIOのユーザー向けに(少し)ストロングロフトになっていますね。


気になる価格ですが、メッキ仕様によって変わりますが、一番オーソドックスなニッケルサテンメッキの5-SWの8個セットで304,000円(税別)、銅下ブラックボロンメッキで384,000円(税別)、ビーズボロンメッキで344,000円(税別)となっており、それぞれヘッドのみの価格ですからシャフト代、グリップ代、MOIマッチング組み上げ工賃がこれにプラスとなります。

ヘッドのみの販売はいたしませんし、ご予約頂いた分しか入庫はしませんのでご注意ください。
予約期間は7月7日(金)となっていますので、7月7日午前中までにご予約頂いた分のみの発注とさせて頂きます。
また、ご予約分に関しましてはキャンセルは不可・仕様変更(メッキ変更等)も出来ませんのでご了承ください。←高額商品でメッキ等もカスタムですので、キャンセルになったらBoseIronFactoryの存亡の危機です(^^;;

納品予定は11月下旬を予定しておりますので、皆様にお届けできるのは12月になってからとなります。

2017年頑張った自分にご褒美というのも良いかもしれませんね(^^

↑このページのトップヘ