前回はHAYABUSA PC IRONを何故1ピース構造のポケットキャビティにしたのかをお話しました。
今回は1ピースのポケット構造を採用した事で得られる恩恵に関してお話していきます。
ポケット構造にする事で得られるメリットは幾つもありますが、まずはキャビティにすることで得られるメリットを見ていきたいと思います。
キャビティにする事で得られるメリットは、まとめて言ってしまえば優しいと言う一言ですんでしまうのですが、なぜキャビティにする事で優しさというメリットが発生するのかもお話しましょう。
キャビティとは「何かに囲まれた空間、穴、へこみ」の意味で、バックフェースにへこみを作る事でその分の余剰重量をフェースの周囲に配置する事が主な目的です。
余剰重量をフェースの周囲に配置出来ると、真芯で当たらなくとも当たり負けする事が減りますので、スイートスポットが大きくなります。
キャビティがミスヒットに強いというのは多少ミスヒットしてスイートスポットの中心を外してもちゃんとボールが飛んでくれるし、芯を外してもそれほど飛距離も方向性も狂う事が無いと言うことです。
キャビティが優しいと言われるのはミスヒットしてもある程度はクラブがなんとかしてくれるということです。
ポケットキャビティの場合ですが、通常のキャビティの優しさをより際立たせた形状となります。
通常のキャビティの周囲に重量配分してミスヒットに対して優しくすると言う点にプラスして、
1.ポケット構造にする事でより低重心化する事が出来る
2.ポケット構造にする事でより重心を深くする事が出来る
3.ポケット構造にする事で、通常キャビティよりフェースを大きくする事が出来る
4.ポケット構造にする事で、ソールを広くする事が出来る
と言ったメリットが付加されます。
1.の低重心化はある程度ロフトが立っていてもボールが上がりやすいと言うメリットに繋がりますし、2.の深重心もボールが上がりやすいと言うメリットがあります。また、低重心・深重心になるとスピン量が減る傾向がありますので、飛距離的にも球の曲がりにも低スピンは有利です。
また、この2点によりボールが上がりやすくなるため、ロフトをストロングロフト化して、低めのヘッドスピードの方にも飛距離の階段が出来やすくすると言うメリットも。
3.のフェースを大きくするのは大きくするだけでしたら見た目の安心感しかメリットは無いのですが、キャビティ構造によりスイートスポットが広く大きくなっているので、フェースを大きくしても問題はありません。
4.に関しては「広くする事が出来る」と言うより「広くなる」と言う結果論になるのですが、ぶっちゃけある程度以上のソール幅があれば広くなる事で性能面では特にメリットはありません。
もちろん見た目の安心感はありますので、それがメリットと言えばメリットなのでしょうが、逆にソールが広いとそれだけ芝や地面との摩擦が増えるので、BoseIronFactory的には正直それほどのメリットは感じていません(これに関しては別の機会にその解消方法を書きます)。
1~3ともメリットがあればデメリットもあります。
低重心と深重心によってもたらされる低スピンの傾向は、サイドスピンも低スピン化しますから、インテンショナルにボールを曲げていく事は難しくなります。
3のフェースの大きさに関しても大きくなってもスイートスポットが広くなっているので、インテンショナルにボールを曲げていく事に関してはデメリットとなりますね(デメリットの程度は非常に低いですが)。
また、低スピン化すると言うことはグリーンでボールが止りにくくなる。と言うことでもあります。ボールが止りにくくなる事に関しては当然対応策を考えていますので、ご安心ください(これも別の機会にお話しします)。
では、インテンショナルボールが打てないかと言うと実はそうでも無いんです。
HAYABUSA IronやJCM-01BLADEと比べるとインテンショナルボールは打ちにくい設計ですが、きちんとスライス回転・フック回転をかけてやる打ち方が出来ればもちろんインテンショナルボールは打てます。
インテンショナルボールが打ちにくいと言ってもサイドスピンが少なくなるだけで、ゼロになる訳ではありませんから、マッスルバックと同じインテンショナルボールを打とうとしても曲がり幅が少なくなるだけで、曲がらないと言う訳ではありませんので。
ただ、きちんとサイドスピンがかかる打ち方をしないといけないですし、普通に打つとHAYABUSA PC IRONがある程度自動的に真っ直ぐに矯正してくれると言うこととなります。
次回はHAYABUSA PC IRONならではの設計意図と、その実現のための方法をお話していきます。
今回は1ピースのポケット構造を採用した事で得られる恩恵に関してお話していきます。
ポケット構造にする事で得られるメリットは幾つもありますが、まずはキャビティにすることで得られるメリットを見ていきたいと思います。
キャビティにする事で得られるメリットは、まとめて言ってしまえば優しいと言う一言ですんでしまうのですが、なぜキャビティにする事で優しさというメリットが発生するのかもお話しましょう。
キャビティとは「何かに囲まれた空間、穴、へこみ」の意味で、バックフェースにへこみを作る事でその分の余剰重量をフェースの周囲に配置する事が主な目的です。
余剰重量をフェースの周囲に配置出来ると、真芯で当たらなくとも当たり負けする事が減りますので、スイートスポットが大きくなります。
キャビティがミスヒットに強いというのは多少ミスヒットしてスイートスポットの中心を外してもちゃんとボールが飛んでくれるし、芯を外してもそれほど飛距離も方向性も狂う事が無いと言うことです。
キャビティが優しいと言われるのはミスヒットしてもある程度はクラブがなんとかしてくれるということです。
ポケットキャビティの場合ですが、通常のキャビティの優しさをより際立たせた形状となります。
通常のキャビティの周囲に重量配分してミスヒットに対して優しくすると言う点にプラスして、
1.ポケット構造にする事でより低重心化する事が出来る
2.ポケット構造にする事でより重心を深くする事が出来る
3.ポケット構造にする事で、通常キャビティよりフェースを大きくする事が出来る
4.ポケット構造にする事で、ソールを広くする事が出来る
と言ったメリットが付加されます。
1.の低重心化はある程度ロフトが立っていてもボールが上がりやすいと言うメリットに繋がりますし、2.の深重心もボールが上がりやすいと言うメリットがあります。また、低重心・深重心になるとスピン量が減る傾向がありますので、飛距離的にも球の曲がりにも低スピンは有利です。
また、この2点によりボールが上がりやすくなるため、ロフトをストロングロフト化して、低めのヘッドスピードの方にも飛距離の階段が出来やすくすると言うメリットも。
3.のフェースを大きくするのは大きくするだけでしたら見た目の安心感しかメリットは無いのですが、キャビティ構造によりスイートスポットが広く大きくなっているので、フェースを大きくしても問題はありません。
4.に関しては「広くする事が出来る」と言うより「広くなる」と言う結果論になるのですが、ぶっちゃけある程度以上のソール幅があれば広くなる事で性能面では特にメリットはありません。
もちろん見た目の安心感はありますので、それがメリットと言えばメリットなのでしょうが、逆にソールが広いとそれだけ芝や地面との摩擦が増えるので、BoseIronFactory的には正直それほどのメリットは感じていません(これに関しては別の機会にその解消方法を書きます)。
1~3ともメリットがあればデメリットもあります。
低重心と深重心によってもたらされる低スピンの傾向は、サイドスピンも低スピン化しますから、インテンショナルにボールを曲げていく事は難しくなります。
3のフェースの大きさに関しても大きくなってもスイートスポットが広くなっているので、インテンショナルにボールを曲げていく事に関してはデメリットとなりますね(デメリットの程度は非常に低いですが)。
また、低スピン化すると言うことはグリーンでボールが止りにくくなる。と言うことでもあります。ボールが止りにくくなる事に関しては当然対応策を考えていますので、ご安心ください(これも別の機会にお話しします)。
では、インテンショナルボールが打てないかと言うと実はそうでも無いんです。
HAYABUSA IronやJCM-01BLADEと比べるとインテンショナルボールは打ちにくい設計ですが、きちんとスライス回転・フック回転をかけてやる打ち方が出来ればもちろんインテンショナルボールは打てます。
インテンショナルボールが打ちにくいと言ってもサイドスピンが少なくなるだけで、ゼロになる訳ではありませんから、マッスルバックと同じインテンショナルボールを打とうとしても曲がり幅が少なくなるだけで、曲がらないと言う訳ではありませんので。
ただ、きちんとサイドスピンがかかる打ち方をしないといけないですし、普通に打つとHAYABUSA PC IRONがある程度自動的に真っ直ぐに矯正してくれると言うこととなります。
次回はHAYABUSA PC IRONならではの設計意図と、その実現のための方法をお話していきます。
コメント
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。