今回から数回に渡って、クラブMOIマッチングで実際の球筋がどのように変わっていくのか?=クラブMOIマッチングは効果があるのか?と言うことをデータを見ながら検証していきたいと思います。

検証をするにあたっては、考え得る限りの公正を期すため、同じヘッド、同じシャフト、同じグリップで2セットを用意し、よりスイングバランスの揃ったセットをスイングバランスでの検証用とし、もう一つをクラブMOIマッチングを行った。

画像
スイングバランス検証用セットスペック
画像

ロフト角・ライ角に関しては、スイングバランス検証用セットとクラブMOIマッチング検証用セットで若干異なっていたので、どちらもメーカー発表値に合わせた。

画像
ツアーステージX-BLADEのスペック
画像
スイングバランスで組まれたセットのクラブMOI値推移グラフ

スイングバランス検証用セットのクラブMOI値推移グラフを見ると5番と6番が割と近いMOI値であるが、その他の番手は同程度の割合で推移している事が分かる。

画像
クラブMOIマッチングしたセットのビフォー

対してクラブMOIマッチング検証用のクラブはスイングバランス検証用に比べてクラブMOI値の推移が一定では無かった。

画像
クラブMOIマッチング後のクラブMOI値(2630kg-cm²合わせ)

一定では無かったクラブMOI値推移だが、クラブMOIマッチングを行った結果、目標値である2630kg-cm²近辺までMOI値を追い込んだ。

測定はガーミンApproach R50を使って測定。

画像
クラブパスやアタックアングルも出てくるが、球筋を中心にデータを。

ボールはTitleist PRO V1の2024モデルを使用し、アベレージ85~90程度のアマチュアゴルファー3人にそれぞれ10球ずつ打ってもらったデータを使用している。

使用した番手はロングアイアン代表として3番、ミドルアイアン代表として7番アイアン、ショートアイアン代表としてPWを使用して計測している。

次回からは実際に計測したデータを元に、スイングバランスとクラブMOIの実際の出球の傾向を検証していきます。