ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

カテゴリ: よしなしごと

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ファルコンマーカーの新色とJCMOマーカーの販売開始です!!
JCMOマーカーはhttps://jcmo.official.ec/
ファルコンマーカーはhttps://longiron.net/
からお買い求め頂けます!!

オリジナルマーカー、ボールピッカーの名入れも承りますので、お気軽にお問い合わせください( ´ ▽ ` )ノ


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また、HAYABUSAウェッジのAW50度の在庫が無くなってしました。
次回入庫は4月中旬になると思われますので、宜しくお願い致します。

なお、4月まで待てないと言うお客様は52度を無償で曲げて組み上げ、ボールピッカー若しくはマーカー、レーザー刻印入れのサービスを致します。

刻印は52度のままですが、それでもよろしければご依頼くださいませ。

一時期、発泡剤チューンと言う言葉が流行って、多くの工房で発泡剤の充填を行っていました。

当時は「発泡剤チューン」と言う事で、消音効果だけで無く、飛距離アップも謳っている工房も見受けられました。

現在では発泡剤「チューン」という言いかたはあまり見なくなりましたが、それでも消音(特に高い音)の消音には使われているようです。

そうした消音効果を狙っての発泡剤充填には問題は無いのですが、ここで発泡剤そのものに関して、考えてみたいと思います。

まず、ゴルフクラブで使われる発泡剤はエクスパンセルというモノが使われることが多いですが、エクスパンセルはゴルフクラブ専用に作られたモノではなく、エクスパンセルの製造元である日本フィライトによると、

Expancelの効果
軽量化、嵩増し、ノンスリップ、意匠性や表面改質(艶消し、マット調仕上げ)、遮熱・断熱、結露防止、多孔質化、衝撃吸収、弾力性向上、揺変性、疎水性、収縮防止、空隙充填材、切削性・研磨性向上、剥離、音響改善、凍害防止など

となっています。
音響改善を太文字にしたのは消音効果の改善にメーカーも効果有りと謳っていることからです。

これらの効果を必要とするものに関してエクスパンセルは非常に効果的であり、ゴルフクラブの甲高い音を改善するには非常に効果的です。

メーカーのHPを見ると、こうした使用方法がありますと言う形で写真も載っているので、その写真をご覧頂きたいのですが、緩衝材(2枚目)や靴底などに広く使われています。


 Expancelマイクロスフェア―を使った熱可塑性樹脂の使用例

よく効果を見て頂くと「衝撃吸収」という効果もあり、靴底に使われるくらいですから、クッションとしての効果もかなりのものです。

これを読む皆さんはゴルフクラブに強い興味をお持ちですから、反発係数(COE)と言うワードもご存じでしょう。
反発係数ギリギリを狙ってゴルフクラブは開発されますが、発泡剤によって衝撃吸収したら反発力は弱くなります。

つまり、発泡剤の充填で”チューン”=飛距離が伸びる。と言う事は有り得ず、逆に衝撃吸収の効果から飛距離は落ちます。
但し、どのくらい落ちるかは知る由もありません(笑)
飛距離が落ちる事が分かっていれば、やらなければ良いだけで、わざわざ検証する必要はありませんから(笑)

もちろん飛距離ダウンしますので、BoseIronFactoryでは発泡剤の充填は行っておりません。
飛距離ダウンしても甲高い音を何とかしたいと言うお客様がいれば別ですが、ナイキの四角いドライバーを使っている方も今ではほぼ居ないでしょうし。

ゴルフクラブに於けるもうひとつの大切な要素である、方向性に関してはエクスパンセルの効果からは全く関係無いですけどね(^^;;


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BoseIronFactoryで使っている下巻き(両面)テープの一部です。

厚さや素材毎の粘着の強度等によって使い分けていますが、メジャーな下巻きテープの中でひとつだけ使っていないテープがあります。

メーカー名や商品名などはネガティブな形になってしまうので伏せますが、写真のテープだけは使っていません。


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このテープは大手メーカーなどでも使われているものですが、グリップを切るとご覧の通りグリップの内側とシャフトにくっついてしまいます。

これがどういうことを意味するかというと、テープの紙の強度が低く、すぐに表と裏が剥離してしまうと言う事で、雨の中ラウンドしてグリップエンドの穴から水分が染みこんだり、グリップの先端から水分が入り込むことですぐに剥離してしまうということになります。

実際にほんの少しの水をグリップエンドから入れただけで表と裏が剥離し、強く握るとグリップ自体が動く事は確認していますので、正直あまりグリップの下巻きとしての意味は無いかと。


大手メーカーが何故このテープを使うのかは分かりませんが、BoseIronFactoryは仮にお客様のご希望がこのテープだとしても使うことは無いと思います。

 

本日時点での作業状況ですが、空いておりますので、さほどお待ち頂く事無く作業に入ることが可能です。
なお、グリップ・シャフトの在庫が無いものに関しましては、お盆休み聞かんと言うことも有り若干お待たせすることもございますが、ご了承くださいませ。

在庫のあるモノに関しましては、2~3日で作業可能なモノもございます。

忙しさにかまけて全然チェック出来ていませんでしたが、ふるさと納税返礼品に対しての感想がよせられていたのでご紹介させて頂きます。


~~~~~~~~JCM-01BLADE 0番アイアン~~~~~~~~~
配送も早くて、梱包もとても丁寧でした!
商品もとても気に入っています、ふるさと納税も有効に活用していただければと思います、またお願いしたいと思っています!
コロナ禍で大変な時期ですが、応援しています、頑張って下さい!
~~~~~~~~ここまで~~~~~~~~

ありがとうございます!!
ふるさと納税返礼品をいち早くお届けするために主要製品の在庫を持つようにしております。
製品自体の組上げに関しましても、通常の市販製品と同様に精度高く、丁寧に組み上げるようにしておりますので、気に入って頂けまして幸いです!!


~~~~~~~JCM-01BLADE 1番アイアンMODUS125~~~~~~~
最初は、手強かったです。
シャフトが長くてヘッドが小さく見えました。
自分の動画を撮って見たところ、やはり体重移動で左サイドの回転が下手と気づきました。
このアイアンがぴゅっと振り切れるように毎日スイングを見直しています。
チャレンジングなクラブと感じますが打てない物ではありません。
5番アイアンから始まるのが最近のクラブですが、この1番アイアンは正しいスイングを求めてきますから、アスリート思考の方は良いと思います。
昔のマッスルバックも楽に打てるようになります。
~~~~~~~~~~ここまで~~~~~~~~~~

ありがとうございます!!
JCM-01BLADEのヘッドは他のマッスルバックアイアンより大きく設計しているのですが、1番アイアンで、40.5インチで組み上げております。
そのため実際には大きいヘッドでも小さく見えてしまうのですが、クラブMOIマッチング対応の設計ですので、チャレンジングながらも打てるように作っております。
スイングバランスでの1番アイアンでしたら、クラブMOI値が高すぎて打てないと思いますが、そこはクラブMOIマッチングとロングアイアンにかけては世界一を自負するBoseIronFactoryならではかと思っております。
ただ、そうは言いましてもやはり1番アイアンですので、それなりに正しいスイングは求められます。
JCM-01BLADEで練習をすれば仰るとおりに正しいスイングを教えてくれるアイアンとなっております。

なお、練習でしたらDoMアイアンという超ロングセラーのアイアンがございます。
JCM-01より一回りも二回りも小さい高重心の1番ヘッドに、黒っぽい特殊メッキを施し、更に小さく見えるようにし、シャフトも練習用のフニャフニャシャフトをノーカットで挿したその名の通りドMなアイアンです。
難しいと言われる事を全て取り入れることで、他のアイアンが簡単になると言う、逆転の発想にも似た練習専用アイアンとなっております。


弊社の芝生はケンタッキーブルーグラスとトールフェスクを中心にクリーピングレッドフェスク、ペレニアルライグラス、イタリアンライグラスの部分やそれぞれ混ざった部分があります。
ゴルフクラブのテストスペースですので、様々な芝種を育て様々なライでのテストが出来るようにしなければなりませんので。
ケンタッキーブルーグラスだけでも無印の種類、ヌーブルーグラスという種類、そして写真のブルーノートと3種、トールフェスクもダイナマイトLSを中心として無印のトールフェスク等々、弟子屈で育つ様々な種類の芝と雑草やベアグラウンドまでもを管理・育成して現状考えられる様々なライを作っています。
(一見雑草も生えてて手入れしていないように思われるかもしれませんが、実は全面綺麗な芝にするより難しかったりします)




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写真の説明はありません。



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またまた暫く間が空いてしまいごめんなさいのファルコンです。

まず、現在行われている「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」ですが、に出場している選手の中でクラブMOIマッチングを行っているのは5名。

中西プロや先日2勝目を上げた池村プロ、三木プロや平本世中プロをはじめほぼフルメンバーでの出場です。
中でも平本世中プロは最近少し不調でしたが、MOIマッチングに慣れてきたのか、6位タイと好位置でのスタートとなっていますね。
好発進!!

5名とは言え、まだまだ3%強の比率ですが、もっともっと増えるでしょうし、活躍してくれることを期待しています!!


さて、今回はそれだけで無く、今回はより良いゴルフ工房の見分け方をお教えします(^^

工房と言ってもピンキリで、目に見えないところにもキチンと気をつかって良い仕事をする所もあれば、残念ながら見えない所で手抜きをしてテキトーな仕事をする工房もあります。
見えない所だけ手を抜いていたら一般のお客様には分かりにくいのですが、中にはよく見れば分かる部分もあります。
まぁ、これは私個人が気をつけている事で、人によって考え方の違いもあるでしょうから、この見分け方が絶対という訳ではありませんが、何らかの目安にはなると思います(^^



まず一番分かりやすいのが、ソケットの仕上げです。

ソケットはヘッドとシャフトのショックアブソーバーの役割をするのですが、実はこのことを知らないクラフトマンは多いです。

確かにクルマやバイクと違ってショックアブソーバーとして分かりやすく機能している訳ではありませんが、金属(軟鉄でもそれなりに硬い)であるヘッドと金属やカーボンのシャフトに間に柔らかいソケットを噛ませることで、不快な振動やシャフト折れ等を多少は(←ここ大切です)緩和してくれる存在です。

まぁ、多少なので、ソケットが浮いていてもあまり違いを感じない方は多いですし、見た目で綺麗に仕上がっているかどうかはほぼ関係ないとも言えるのですが、大きな役割を担っていないとはいえ、ファルコン的にはより良い工房を見分けるのには大切な部分と考えています。

では、どのように仕上げるのが一番良いかというと、

1.ソケットの浮きや隙間はNG
2.指でソケットとホーゼルをなでて段差が感じられない事。

の2点です。

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目で見て綺麗に仕上がっていること。
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指で撫でてみて段差が感じられないこと。


よく、ソケットは縮むから多少大きめに仕上げておくと言う所がありますが、通常の使用であれば、ほとんど縮むことはありません。

ソケットが縮むのは、急激な温度差を与えるか、緩慢な温度差を長期に渡って与えるか(5~10年)、通常の使用を長きに渡って続けるかの3つしかありません。

急激な温度差は70~80度位は必要ですし、熱湯に何十秒か浸けたソケットを一気に冷水に浸ける位の急激さも必要です。私は緩くて外径も大きいソケットを適正な大きさにするためにこの方法をとっています。
緩慢な温度差の場合は30度位の温度差を5~10年の間に何回も与えないと縮みません。
これは真夏のクルマのトランクに入れっぱなしにしておいたクラブが該当しますね。
(但し、ヘッドとシャフトの接着等には悪影響を与えますので、基本NGです)


話が脱線しましたね(笑)

段差無く仕上げるのはそうした縮みがほぼ無いからなのですが、段差無く仕上げるのは結構面倒な作業なので、見分けるひとつの指針にはなると思います。

そしてもうひとつ、ソケットの浮きというのは本当に隙間があって浮いていると言うのと、接着剤やグラスビーズがソケットとホーゼルの間を埋めて浮いていると言う2つのパターンがあります。

どちらも仕上げというよりは組上げ時の問題ですが、ショックアブソーバーとしての(多少の)役割を阻害するので、段差無く仕上げる事以上に大切なことだと、ファルコンは考えます。



そして、ソケット以外で外見から分かるのが、グリップが真っ直ぐ挿されているかです。


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まず、この写真のように途中で曲がっているのはNGだとはお分かりになるかと思いますが、分かりにくいのが、全体的に曲がって(違う角度で)グリップが挿されていないかと言う事です。

例えばアイアンやウェッジの場合、一般的にはスコアラインに対して平行に挿されている事が真っ直ぐな基準として考えるのですが、数度曲がって挿されている事がよくあります。
ライ角の0.5度には拘るのにグリップが数度曲がっていることには拘らないのは、ちょっと違うと思いますので、全体としての曲がりにも注意したいところですね。


全体的な曲がり(角度)を確認する方法としてですが、写真を参考にしてやってみると分かります。



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1.柱や窓などの垂直なものにスコアラインを合わせる
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2.クラブのバット側から効き目で見て真っ直ぐかどうかを確認する。

と言う形です。
この時クラブのヘッドを少しだけ上に向けるとより分かりやすいですね(^^
(汚いアタマ見せてスミマセンm(_ _)m)

グリップの挿し方に拘りのある方は、スコアラインを真下に向けてやると上下での曲がりが確認できます。(グリップは柔らかいので上(表)で真っ直ぐでも下(裏)で曲がっている事もよくあります)




もちろん、今回お話した部分が全てではありませんし、それぞれの工房さんがそれぞれのお考えでやっていることと思います。
あくまでもファルコン的にこうありたいと考えていることですので、ご参考まで。

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I#5I#6I#7I#8I#9PW
20.523.026.030.034.539.0

5番アイアンと6番アイアンのロフト差が2.5度、6~7が3度、7~8が4度、8~9以降は4.5度となっています。

ヘッド構造は基本同一で2.5度と4.5度という2倍近いロフト差があります。
そしてレングスは0.5インチきっかりと刻んでいます。

ほとんど5番は使わないという見込みからか、5番はオプションになっています。


ヘッド構造もロフト・ライ・重量以外に違いがなく、長さもロフトによる0.5インチ刻み、8~9番のロフト差が4.5度であるのに対して、5~6番のロフト差は2.5度。

アイアンセットは飛距離の内訳(飛距離の階段)が出来ることが最優先と(私個人は)考えていますが、果たしてこのアイアンはどういったマジックで飛距離の階段を出しているのでしょうか?




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番手I#5I#6I#7I#8I#9PWAWGWSW
フェース素材/構造17-4 ステンレス / 次世代360フェースカップ
ボディ素材17-4 ステンレス(I#5-9)、高比重合金(PW-SW) / タングステン・インナーウェイト
クラブ長さ (インチ)38.538.037.537.036.536.035.535.535.5
ロフト角(°)20.523.026.030.034.539.044.049.055.0
ライ角(°)60.561.2562.062.563.063.564.064.064.0



7番で26度。

ウチのHAYABUSA Ironの5番と同じロフトです。
長さは0.5インチの違いなのでほぼ1番手分ですね。

スペック的に非常によく似ているので、実際の飛距離に関してもほぼ同じような形になります。

これをどう考えるかはゴルファー次第ですね・・・。

ふるさと納税返礼品をやっているといろいろな人が購入してくれる。

それはそれで嬉しいし、もちろんありがたいのですが、中にはこんな方も・・・。



バランスD2指定、長さも指定等のご要望にはツアベルの58、60、62を使い分けたり、バッファローの太テープと軽いテラオカの細テープの縦巻きを使い分けたりしてご要望に沿うことに。

ホーゼル内の重量調整もNGとのことだし、ちゃんと理由をご説明してお断りした上でそれでもやれということなので、仕方ないですね。

こちらはもう何年もゴルフクラブの組み上げ・調整で食っていて、金儲けよりも誠実に、真摯に対応することでやってきているのだから、私に任しておけば絶対に悪いようにはしないのだけど・・・。

ゴルフクラブに興味を持ったから、わざわざHAYABUSAウェッジをふるさと納税でお買い上げになったのだとは思いますが、中途半端な知識と思い込みでこうした指定をしてくると、結果的に損をするだけです。
いい加減にスイングバランスそのものに意味はないということを知ってもらいたいですが・・・。

スイングバランスは、起点となる14(約35.5cm)インチの部分に何キロのオモリ付けてもD2はD2のママで変わりません。

50D-00001415


しかも起点は14インチ~12インチ~14インチと変遷しています。
基準が変わる基準って、

あ、誰か来たようだ。


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