ゴルフ「北の国から」

ゴルフトゥデイでの連載「ゴルフ〜北の国から〜」をしていたファルコンまつばらです。 クラブMOIマッチングを中心とした理想の工房を北海道に作るまでの模様、そしてクラブMOIマッチングの今とこれからを中心に様々なことに顔を突っ込んでいきます(^^;; なお、純はもしかしたら出てくるかもしれませんが、蛍や五郎さんは出てきませんので、念のため・・・。

カテゴリ: 開発秘話

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HAYABUSA PC IRONは多少のグースネックとなっています。

グースネックにしたのは捕まりが良くなるからと言うことでは無く、単に見た目で優しそうに感じるから。

グースネックは捕まると言われていますが、(敢えて怒られるのを覚悟で言いますが)グースが強まるほどヘッドは遅れて入る訳ですから、逆に捕まらなくなるのがグースネックです。
ただ、実際に捕まらなくなるほどのグースにするには5cmとか10cmのグースにしないとヘッドが遅れて入る事はありません。
つまり、PING EYE2などのかなり極端なグースネックでもクラブMOI次第では捕まるし捕まらない事もあると言う認識でOKです。

ですので、HAYABUSA PC IRON程度の多少のグースネックは特に性能としての影響は無く、ほぼ見た目で優しいと言う意味しかありません。
グースになっている分、ストレートネックよりはほんの少し重心深度が深くなるという事はありますが、それも誤差の範囲と思ってくださって結構です。



逆に難しく見えて実は優しいと言う事もあります。
それはトップライン薄さです。

実際にアイアンを研磨したり、CADでデザインしてCAD上でシミュレーションをすると分かるのですが、トップラインを薄く削ると3~4g程度の重量が浮きます。
270gのアイアンとするとたかだか1.5%程度の余剰重量となる訳ですが、軟鉄鍛造のアイアンの場合は4gの余剰重量というのはかなりの削りしろとなります。

この4gを重心位置より高いトップラインで削ることで、その分重量配分を下に持って行ける訳です。

トップラインが薄い=難しいと思われがちですが、実はトップラインを薄くする事で、多少なりとも低重心化出来ると言う、難しいはずのことが優しい方向に持って行けるんです。

一方でフェースの厚さを薄くしたり、ポケットキャビティや中空にする事で余った余剰重量を上下左右に持っていくと言う手法も良く用いられます。
上下左右に重量を集中的に配分すると、昨今の10Kドライバーのようにフェースの上に当たっても当たり負けせずにちゃんと飛ぶ。と言う考え方に基づいた手法なのですが、ドライバーと違いアイアンの場合はティーアップを高くする事は無いのでフェースの上に当たるという事はほぼ有り得ません。

アイアンでフェースの上で当たるのは深いラフでボールが浮いている時以外は考えにくいですし・・・。

あとは思いっきりダフってアイアンのフェース上部で当たると言うことも考えられますが、アイアンでそれほどまでにダフった場合はソールが地面に刺さるので、フェース上部の当たり負けを考えている場合じゃありません・・・(笑)

以上の事から、フェース上部=トップラインが厚いと言うことであまりメリットが無いと考えています。
机上のシミュレーションでしたらフェースの上下左右に重量配分すると言う事のメリットもあるんでしょうが・・・


ですので、BoseIronFactoryのアイアンは基本的にトップラインが厚いものはありません。
HAYABUSA PC IRONはBoseIronFactoryの中でも厚いほうですが、それでも某社のマッスルバックアイアンよりも薄いトップラインとなっていますので。


HAYABUSA Iron&ウェッジでグッドデザイン賞を受賞した時も全て理詰めで行ったデザインが美しく機能的だったという受賞理由なのですが、BoseIronFactoryは見た目だけのデザインは一切行いません。

HAYABUSA IronもHAYABUSA PC IRONも美しいと感じて頂いたのであれば、それは全てご説明出来る理詰めのデザインなんです。


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HAYABUSA PC IRONの先行ご予約はこちらから!!
(初回生産数まであと数セットとなっておりますので、ご予約はお早めに!!)

HAYABUSA PC IRONのテストをしていて、身にしみて分かった事を・・・。

それは、HAYABUSA PC IRONが無印のHAYABUSA Ironに比べてインテンショナルショットに向かないと言うことです。

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優しいアイアン=多少のミスがあっても真っ直ぐに飛んで行くアイアンなんですね。
オートマチックなアイアンというのもほぼほぼ同じ意味です。

優しいアイアンはミスに強いアイアンですから、インテンショナルショットを打つにはあまり向いていません。

インテンショナルショット=わざとミスしてボールを曲げていくと言うことなので、優しいアイアンでインテンショナルショットを打とうとするとマッスルバック以上に曲げてやる必要が出て来るんですね。

そしてHAYABUSA PC IRONはめっちゃ優しくオートマチックに打てるアイアンなので、もの凄く曲げるショットをして始めてインテンショナルに曲がるんです。

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インテンショナルショットは何もフックとかスライスに限りません。
ボールコントロールしている人は多少なりともインテンショナルにショットをしているんです。

コースが曲がっているから多少ドロー気味に打ちたいとか、右から風が吹いているからフェード気味に打って距離を調整したいと言った事も含まれます。

100叩く人であっても、そうしたボールコントロールをしたい人はマッスルバックやポケットでは無いキャビティアイアンを使って構わないんです。


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このトレードオフになる関係があるから、ターゲットユーザーの住み分けがある訳でして、正直HAYABUSA PC IRONはプロや上級者には勧められません。

要は自分のゴルフをある程度分かること、そしてその上で自分の好きなクラブを使う。
それで良いのでは無いかと思うファルコンなのでした。

多くの皆さんから期待して頂いているHAYABUSA PC IRON

ロゴ等の位置を決めるための最終試作が完成したとの連絡を受けました。
既に性能等のテストは完了しておりますので、あとはスムーズに進むと思われますので、最新情報をお届けします。

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一体成型の鍛造ながらも深く広いポケットキャビティです。

まだ最終試作は到着していませんので、ロゴ等の入っていないものの写真となりますが、その特徴を再度お知らせします。

1.一体成型の鍛造ながら、深く広いポケット。
(溶接による2ピース構造では無いのでとても柔らかい打感で、且つミスショットにも優しい)

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2.HAYABUSA Iron譲りのバックフェースの窪み
(通常のポケットキャビティ以上に左右の打点のブレにも優しい設計)


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3.ストロングロフト設計とフェース肉厚の最適化で飛距離性能も追求
(一般男性用、シニア・レディース用、ジュニア用で3種のロフト・ライ設計)


4.HAYABUSA Ironのファルコンソールを更に進化させた新ソールにより、縦の飛距離も安定。
(芝を切りにくいリーディングエッジ、多少ダフってもスムースに抜けるソール形状)

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5.最適な重心設計による、バックスピン量の安定とサイドスピン(スピン軸)の番手毎の最適化。


6.一般男性用、シニア・レディース用、ジュニア用の3種のバリエーション。
(ロフト・ライ、重量の全てをバリエーション毎に専用設計しています)

7.ロングアイアンは飛距離が出て、ショートアイアンはより真っ直ぐ飛ぶようにヘッドだけで無くシャフト長も含め、クラブとしての総合性能を最適化。
(組上げにMOIマッチングだけで無い特殊なノウハウが必要なため、JCMO認定店以外での販売は致しません)

8.コンピュータシミュレーションによる番手毎の飛距離差の安定化。
(弾道測定器による膨大な弾道データの取り込みとそのデータベースからのシミュレーション)

9.若干FP値を持たせることで初中級者に安心感を提供。




と、ここまで書いた所で下書き保存していたのですが、先ほどロゴを入れた最終試作が到着しましたので、ご覧頂く事とします。

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近々にも発売予定時期や価格などの情報をお知らせ出来ると思いますので、ご期待ください!!

HAYABUSA PC IRONに合う新しいウェッジを試作しています。 ウェッジの場合、必ず芯に当ててナイスショットしなければいけないと言う訳ではありません。 わざと芯を外す事で様々な球筋を操るのがウェッジです。 キャビティのウェッジがそれほど多く無いのは、わざと芯を外す打ち方をしても芯で捉えたのと一緒になると球筋のコントロールが出来ません。 通常のHAYABUSAウェッジの場合はそうしたコントロールがやりやすいようにマッスルバック形状としていましたが、今回はあまり球筋のコントロールをしない代わりに優しさを前面に出す形で試作しています。
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HAYABUSA PC IRONはジュニアから、アベレージゴルファー、レディース&シニアと、アスリートゴルファーとの棲み分けされたとても優しいアイアンです。 そのアイアンと合わせるウェッジは、球筋のコントロールを第一に考えるよりも、HAYABUSA PC IRONとの繋がりの良い優しさが第一です。
既にHAYABUSA Ironでバックフェースの窪みから得られる優しさは実証済みですし、元より重量が重いウェッジですから、バックフェースの窪みも大きく取ることが出来ました。 実際の試打はこれからとなりますが、おそらくこの形でイケると感じています。

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HAYABUSA PC IRONのバックフェースの窪みのアイデア自体は通常のHAYABUSA Ironと変わらないのですが、HAYABUSA PC IRONの窪みはHAYABUSA Ironの窪みよりも深く大きくなっています。

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ポケットキャビティにする事で、余剰重量がマッスルバック形状を元とするHAYABUSA Ironよりはるかに多くなっていますし、打点(フェース面)と窪みの間にポケットがあるので、ポケットが壊れないギリギリのところまで窪みを深く取れると言う利点がHAYABUSA PC IRONにあるからです。

このことによりHAYABUSA PC IRONのフェース左右のMOIは非常に大きくなり、左右への打点のブレによる寛容性の高さはHAYABUSA Ironの倍以上の数値(理論値)を達成しています。

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HAYABUSA Ironのスイートスポットのイメージ

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HAYABUSA PC IRONのスイートスポットのイメージ

実際には同じフェース面の写真では無いので比較しにくいのですが、HAYABUSA Ironでも通常のキャビティ並みのスイートスポットの広さがあったのに対して、HAYABUSA PC IRONではほぼフェース全面がスイートスポット(※1)となっています。

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通常のキャビティアイアンのスイートスポットのイメージ

HAYABUSA Ironと3枚目の通常キャビティのスイートスポットがネック側に偏っているのはネックにシャフトが付いているからです。
以前にも書いた通り、ゴルフの難しさはシャフト軸線上でボールを打たないからなのですが、シャフトがあり重心がネック寄りになるため、スイートスポットの中心がネック寄りになります。

対してHAYABUSA PC IRONのスイートスポットが他の2つと比べてヘッド中心(トゥ寄り)になっているのは、元々のポケットキャビティ部分の重量配分がトゥ寄りになっているからです。
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元々が赤丸のようにトゥ側に重量を寄せているのにもかかわらず、窪みを作る事で更に白丸部分の厚さが厚くなる事でネック(シャフト)側の重量に対して均衡を取れるだけのトゥ側の重さを確保しています。

そのため、窪みの位置もHAYABUSA Iron寄りもトゥ寄りにする事が可能となり、スイートスポットをフェースのほぼ全面にまで拡大する事が出来ました。

HAYABUSA Ironの発売から5年、その間ずっと暖めていたアイデアがようやく具現化出来る所まで来ていますので、大きな期待を持って発売をお待ちください!!




※1:スイートスポットはその部分にボールがヒットした場合に中心部の90%以上の飛距離(ボール初速)が確保出来る部分としています。

前回はHAYABUSA PC IRONを何故1ピース構造のポケットキャビティにしたのかをお話しました。

今回は1ピースのポケット構造を採用した事で得られる恩恵に関してお話していきます。

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ポケット構造にする事で得られるメリットは幾つもありますが、まずはキャビティにすることで得られるメリットを見ていきたいと思います。

キャビティにする事で得られるメリットは、まとめて言ってしまえば優しいと言う一言ですんでしまうのですが、なぜキャビティにする事で優しさというメリットが発生するのかもお話しましょう。

キャビティとは「何かに囲まれた空間、穴、へこみ」の意味で、バックフェースにへこみを作る事でその分の余剰重量をフェースの周囲に配置する事が主な目的です。
余剰重量をフェースの周囲に配置出来ると、真芯で当たらなくとも当たり負けする事が減りますので、スイートスポットが大きくなります。
キャビティがミスヒットに強いというのは多少ミスヒットしてスイートスポットの中心を外してもちゃんとボールが飛んでくれるし、芯を外してもそれほど飛距離も方向性も狂う事が無いと言うことです。

キャビティが優しいと言われるのはミスヒットしてもある程度はクラブがなんとかしてくれるということです。


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ポケットキャビティの場合ですが、通常のキャビティの優しさをより際立たせた形状となります。
通常のキャビティの周囲に重量配分してミスヒットに対して優しくすると言う点にプラスして、

1.ポケット構造にする事でより低重心化する事が出来る
2.ポケット構造にする事でより重心を深くする事が出来る
3.ポケット構造にする事で、通常キャビティよりフェースを大きくする事が出来る
4.ポケット構造にする事で、ソールを広くする事が出来る

と言ったメリットが付加されます。


1.の低重心化はある程度ロフトが立っていてもボールが上がりやすいと言うメリットに繋がりますし、2.の深重心もボールが上がりやすいと言うメリットがあります。また、低重心・深重心になるとスピン量が減る傾向がありますので、飛距離的にも球の曲がりにも低スピンは有利です。
また、この2点によりボールが上がりやすくなるため、ロフトをストロングロフト化して、低めのヘッドスピードの方にも飛距離の階段が出来やすくすると言うメリットも。
3.のフェースを大きくするのは大きくするだけでしたら見た目の安心感しかメリットは無いのですが、キャビティ構造によりスイートスポットが広く大きくなっているので、フェースを大きくしても問題はありません。

4.に関しては「広くする事が出来る」と言うより「広くなる」と言う結果論になるのですが、ぶっちゃけある程度以上のソール幅があれば広くなる事で性能面では特にメリットはありません。
もちろん見た目の安心感はありますので、それがメリットと言えばメリットなのでしょうが、逆にソールが広いとそれだけ芝や地面との摩擦が増えるので、BoseIronFactory的には正直それほどのメリットは感じていません(これに関しては別の機会にその解消方法を書きます)。


1~3ともメリットがあればデメリットもあります。
低重心と深重心によってもたらされる低スピンの傾向は、サイドスピンも低スピン化しますから、インテンショナルにボールを曲げていく事は難しくなります。
3のフェースの大きさに関しても大きくなってもスイートスポットが広くなっているので、インテンショナルにボールを曲げていく事に関してはデメリットとなりますね(デメリットの程度は非常に低いですが)。
また、低スピン化すると言うことはグリーンでボールが止りにくくなる。と言うことでもあります。ボールが止りにくくなる事に関しては当然対応策を考えていますので、ご安心ください(これも別の機会にお話しします)。

では、インテンショナルボールが打てないかと言うと実はそうでも無いんです。
HAYABUSA IronやJCM-01BLADEと比べるとインテンショナルボールは打ちにくい設計ですが、きちんとスライス回転・フック回転をかけてやる打ち方が出来ればもちろんインテンショナルボールは打てます。

インテンショナルボールが打ちにくいと言ってもサイドスピンが少なくなるだけで、ゼロになる訳ではありませんから、マッスルバックと同じインテンショナルボールを打とうとしても曲がり幅が少なくなるだけで、曲がらないと言う訳ではありませんので。

ただ、きちんとサイドスピンがかかる打ち方をしないといけないですし、普通に打つとHAYABUSA PC IRONがある程度自動的に真っ直ぐに矯正してくれると言うこととなります。


次回はHAYABUSA PC IRONならではの設計意図と、その実現のための方法をお話していきます。

多くの方々からご期待頂いているHAYABUSA PC IRONですが、現在開発の終盤を迎えておりますが、発売自体は2025年になると思われます。

こちらでは開発意図、設計意図からお話して、実際にどのようにその意図をHAYABUSA PC IRONに反映させていったかをお話していこうと思います。

先ずはHAYABUSA PC IRONの要であるポケットキャビティの事からお話していきましょう。

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軟鉄鍛造アイアンで深く広いポケットを作るためには、通常ポケット部分をヘッドのボディとは別に作ります。
別に作ったキャビティ部分とボディと溶接して貼り合わせるのが通常です。

鋳造でしたら溶けた鉄を流し込んで行くため深く広いポケットを作る事が可能ですが、鍛造の場合、高温に熱した鉄を叩いて成型するため、深くて広いポケットを作るためには2ピース構造として溶接で貼り合わせることが必要でした。

溶接による貼り合わせのメリットとしては安価に深く広いポケットが出来ると言うメリットがありますが、一方でデメリットとしては溶接による加熱加工が鍛造本来の打感を損ねると言うデメリットがありました。

一般的に軟鉄鍛造のメリットとしては、
○やわらかい打感で、心地よい感触が得られる
○スピン量が増し、グリーンで止まりやすい
○ロフト角やライ角を自分のスイングに合わせて調整できる
○芯を喰ったショットでも余計な振動が発生しにくい
と言ったことが上げられますが、軟鉄鍛造で一番最初に考えが浮かぶのはやはり柔らかな打感によってもたらされる芯に当たった時の気持ちよさでしょう。

大きなメリットである打感の良さをスポイルしてしまう溶接をする位なら、鋳造で作ったほうが複雑な形状も作れますから。


逆に言えば浅く狭いポケットだったら削り出し(CNCミルド)で後から加工して作る事は可能なのですが、浅く狭いポケットでしたらポケットの効果もそれほど見込めません。

HAYABUSA PC IRONのポケットは番手別に深さも広さも設計してありますが、非常に深く広いポケットとなっています。
溶接による2ピース構造では無く、CNCミルドによる機械加工で掘っているのですが、これには非常に確かな技術とノウハウが必要となります。
また、1ピース構造となる事で深く広いポケットを彫り込んでいくには時間がかかるので、コストもかかります。

そのため、2ピース構造がほとんどを占めるのですが、BoseIronFactoryとしてはコストよりも軟鉄鍛造の打感やその他のメリットが勝ると考えているので、HAYABUSA PC IRONに関しては敢えて1ピース構造のポケットを選択しました。


現在開発中のHAYABUSA PC IRONですが、一般男性用だけで無く、シニア男性用・一般女性用、そしてジュニア用の製作も致します。
ジュニア用はロフト・ライ・重量はその他のモデルと変わりますが、形状や性能は基本的にその他のモデルと全く同一です。
ジュニア~一般(男女)用~シニア用とゴルフを始めてから一生同じ形状・性能のアイアンが使えるって、とても凄いことだと思うのですが、今のジュニアがシニアになる時まで私は生きていないでしょうから、もう暫く頑張ってから若い世代に事業を譲る事になるんでしょうね(^^;;


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開発に3年もかかっていますが、今野プロモデルもようやく終盤にさしかかってきました。

完全予約限定18セットで、シリアルナンバー入りの製品となります。


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ほぼ本番の形になりましたので、今野プロに試打して頂き、修正した後、最終試作を作ります。


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3~PW、AW、SW(ソール違いで2本)の計11本セット。

3~5番はフジクラTRAVILシャフト、6~PWはダイナミックゴールド若しくはMODUS、NS-PROのNEOシャフトを選択可能。

今野プロモデル番手刻印(AS含)-[更新済み]
番手の刻印にも今野プロの拘りを反映し、上記のステンシル刻印もこのために製作しました。

グリップは今野一哉プロと同じツアーベルベットラバーをはじめ、普通に入手可能なグリップであれば
どのグリップでも差額無しで選択可能です。

グリーンを狙い撃ちする意味も含め、上記のライフル用ハードケースに入れてお届け。

完全予約生産で全世界限定18セットのみの販売。
シリアルナンバー入りの製品で、シリアル番号の1番は今野一哉プロが使います。

クラブMOIマッチング専用設計ですので、クラブMOIマッチングを行った後にライフル用ハードケースに入れてお届け致します。


発売はまだ少し先になりますが、最終試作が完成し、今野プロの最終確認が済みましたら、予約を開始致します。

今野プロモデルスペック

価格は消費税込み495,000円を予定しております。


進捗状況に関しましてはこちらやX、Facebook、InstagramなどのSNSにてお知らせしますので、是非ご期待下さい!!

HAYABUSA PC Ironの開発も終盤。

数々の試打を繰り返し、思った通りの形になったので、マスター型を作り、最終的なスペックが決定したところです。
今後はそのマスター型を元に最終試作を作り、塾長こと浦東プロに使って頂き、そこでOKが出ればいよいよ量産となります。

最終試作は全く同じものを2つ作ります。

ひとつは浦東プロに使って頂き、使い勝手や使用感をお聞きして改善していく浦東プロモデルとしてのHAYABUSA PC Ironで、もうひとつはこちらでの確認用です。


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性能としては多くの皆さんが見てお分かりになるとおり、以下の特徴があります。

1.ポケットキャビティでフェースも大きくとても優しい
2.HAYABUSA Iron譲りのバックフェースの窪みで左右のミスヒットにも優しい
3.HAYABUSA Iron譲りのソール形状でフライヤーに強い
4.厚いソールで低重心なのに抜けの良いソール形状
5.番手別設計でストロングロフトのため飛距離性能に優れる
6.ポケットキャビティ部分も軟鉄鍛造の一体成型のため打感が良い

ヘッド重量としては若干軽めに設計していますので、男性の初級・中級者、シニア、女性までの広いゴルファーに対して対応出来ます。


また、バリエーションモデルとして更に1~2番手分軽いヘッドも製造可能ですので、小学校高学年くらいからの使用を想定したジュニアモデルも注文生産で製造可能です。
つまりジュニアからシニアまで使えるモデルとなります。

続いてはHAYABUSA PC Ironの現状でのスペックです。

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販売は6本セットを予定しています。
TYPE GとTYPE Aの2つありますが、AWがもの凄く良い出来なので、もしかしたらTYPE Aだけにするかもしれません。
また、バリエーションとしてよりグースが強いグースネックモデルも製造可能です。
通常モデルはさほど強いグースは付いていませんが、鍛造型の使い方によってグースの強いモデルも作れますので。

価格に関してはまだ未定ですが、ポケットキャビティ部分をCNCミルドにて仕上げますのでHAYABUSA Ironよりお高くなります。
HAYABUSA Ironが税抜きヘッド1個あたり26,250円(税込み28,875円)となりますので、ヘッド1つあたり30,000円(税込み33,000円)程度になる見込みです。

もちろん他のアイアン同様ヘッドの単品販売は致しませんので、組上げ済み製品の販売となりますが、シャフト・グリップによって価格は変わります。

試作が上がってこちらでのテストが済みましたら、アマチュアテスターを募集する事も考えています。
テスターになって頂いた方で市販化の際にHAYABUSA PCアイアンをお買い上げの方には何らかのサービスも考えています。

テスター募集の際にはこちらでお知らせ致しますので、テスターになりたい方はこまめにこのブログのチェックをお願いします。

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